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旅路

師匠は家を砂にすると転移で移動した。

地竜を探している途中と言っていたが本当になんでもありな人だ。


半日ほど森を東に歩き野営の準備をする。

干し肉を噛み、焚き火を見ながら師匠から言われた事を思い出す。


「君は東に行き迷宮都市に入りなさい」


甘やかされて育っていた様だが世界には悪意しかないと。

何をするにも力が必要だと。

君が三年生きてこれたのはただ単に運が良かっただけに過ぎないと。


家族に会いに行くにしても力は必要だと。


師匠には残酷な世界を教えられた。

戦争、虐殺、掠奪、拷問、王、貴族、平民、奴隷、貧困、裏切り、詐欺

君が思っているより世界は残酷だと。常に裏を隠された事を読み解けと。


尚更焦ってしまったが話をほんの少し遡るだけで自分の無力がわかってしまう。


だから成長しろと。

実際生きているかもわからない家族の為に迷うなら忘れろといわれた。


物語でしか知らなかったが人族以外にも獣人族、魔族、エルフ、ドワーフなどの人種もいるし迫害もある。ゴブリンやオークの吐き気を催す性質も教えられた。


他にも、人を殺す事を絶対に躊躇するなと。

慣れろとは言わないが必ず経験しろと言われた。


師匠の言いたい事は理解出来る。


三年間生きてこれたのは本当に運が良かっただけとしか言えない。

正直苦しい事も多かったがそんなのは苦しみに入らない事を知った。



冒険者になったら能力値や名前の偽装だけは特に慎重にしろと言われた。一般的にはステータスと言うが自分の能力を数値化、言語化出来る魔法がありその偽装を念入りに教えられた。

上には上がいる為妨害には限界があるが師匠から教えられた偽装で大抵は大丈夫と言う話だった。


ちなみに生命力の数値化は無意味らしい。

「心臓を抉り出されたら生きていられるかい?」 


師匠ならいけそうですねと言ったら本気で殴られた。


目を閉じて、集中する。


名前 ヘルト・マルジン(ダルムント)

性別 男

職業 -

能力 地魔法、雷魔法、小剣術(武器精錬、偽装、情報開示、全属性魔法)


偽装を偽装しているのが面白い。

簡単に言うと存在に刻まれた能力を表示するのが情報開示と言う魔法だ。

慣れた能力ほど強く刻まれる様で雷魔法は本来風と光魔法に属するらしいけど慣れ過ぎて雷魔法の表示になっているみたいだ。

触れて発動出来る為、地魔法が一番得意だが基本的には使うなと言われている。


そう言えば師匠から修行中に指輪を貰った。

別の空間に物を貯蔵する魔導具だ。師匠は魔法で出来るからいらないそうで、そんなに多く入らないからやると言ってた。貰った時は服が入っていた。


五感を強化して、ナイフを精錬しながら横になる。

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