始まりの始まり
やあ、俺の名前は小宮 蓮二。俺の夢は、誰にも負けない世界一の武闘桑戯家になること。その夢に近づくために俺は、10年以上も優勝をし続けている武闘桑戯部最強の高校 西京学園に入学しようと決めていた。しかし、その高校は偏差値70というものすごく頭のいい高校で、頭の悪い俺はとてもじゃないが、入れる高校では無かった。しかも、一般入試のみと来た。しかし、その程度であきらめる俺では無かった。俺は、寝る時間や武闘桑戯の特訓する時間を惜しんで毎日10時間以上勉強を一年以上続けてきてついに受験日前最後の模試で西京学園のA判定をとることが出来た。これで、俺の夢への第一歩が始まると確信した。
入学試験の前日、テレビをつけてみると、現役高校生で武闘桑戯家の人と現役プロの武闘桑戯家との武闘桑戯が始まろうとしていた。当然、俺はこの武闘桑戯をみることにした。あのプロの人は、現在武闘桑戯家ランク3009位で最近波に乗ってきている闘士のパルシマ・デミア選手だ。対する高校生は、黒髪のロングでいかにも生徒会長をやっていそうな美人で清楚な人だ。後、おっぱいがでかい。みたところクラスは、侍みたいだな。
武闘桑戯には、さまざまなステージがある。ただの平地だったり、時には森林やコンビナートなど全部で数百ステージあるので、戦略性が問われる。また、クラスにもいろんなクラスがあり、例外を含めなければ主に、遠・中・近の3種類に分けられる。遠だったら、狙撃手や術者、中だったら剣士や槍騎兵、近なら格闘家や暗殺者などのたくさんのクラスがある。この三つに当てはまらない例外もあるが、それを述べると説明が終わらないくらい長引くので追々説明していく。今回の場合、闘士は中で、侍は近といったところか。あ、言い忘れていたが当然クラスにも相性があり、主に近は遠に強く、遠は中に強く、中は近に強い。今回の場合は、高校生の方が不利ということになる。しかも、相手のデミア選手は近距離殺しと二つ名がつくほど、近距離を得意とする選手だ。
「さあ、まもなく試合が始まります!高校生とプロの戦い!果たしてどちらが勝つのでしょうか?とても楽しみです!」
司会はああ言ってるが、どんな展開になるなんて分かりきったことだろと思ったのだが、プロの試合を久々にみてみるのもいい勉強になるだろうと思い、観戦することにした。
「試合開始まで、5秒前、4、3、2、1、試合開始ーーー!」
審判が試合開始の合図を送ったと同時に試合は思わぬ方向で一瞬で決着がついた。あの高校生が一瞬でプロを峰打にしていた。
「し、試合終了ーー!勝者、塔山 紅葉選手!!!」
「な、なんということでしょう!前代未聞です!!!あの近距離ごろしであるデミア選手が近距離クラスの侍である塔山 紅葉選手に一瞬で気絶させました!!!」
「す、すげぇ...」
俺は、声が漏れるほどあの選手に感動した。やっぱり武闘桑戯は何が起こるか最後まで分からないということをあの高校生に教わってもらった気がする。俺は、入学試験の前日であるにもかかわらず徹夜で武闘桑戯の特訓をした。いや、してしまったというべきか... 入学試験の日、俺は見事に完璧な遅刻を決めてしまった。こうして西京学園の入試は失格で終わった。
「オワッタ、オレノジンセイマジデ、オワタ\(^o^)/」
結局おれは、滑り止めで第2候補であるただ頭がいいのと部活動の伝統が特徴である東世高校に入学することとなった。東世高校の武闘桑戯は、一昨年はあの西京学園をあと一歩のところまでおいつめたという伝説が残っているが、昨年の大会は全て1回戦敗退というとてもあの西京学園を苦しめたと思えないほどの弱小校になっているらしい。
「あぁ、いいなぁ茜は!あの、西京学園に入学して!」
「何言っているの?私、レン君が西京学園の試験日に遅刻して失格したっていうから、合格を辞退してレン君と同じ高校に行くって言ったら、お前は西京学園にはいれって言ったじゃん!!!」
こいつは、俺の幼馴染の櫛宮 茜。髪は、赤色のショートでいつも俺の世話ばっかしてくる奴だが、一応武闘桑戯で一番のライバルだ。
「うるせぇ!あの時は、ああ言ったけどやっぱり西京学園に入学したかったんだよ!あーあ、前日にあれみなければなあ、ブツブツ...」
「ちゃんとスケジュール管理しなかったレン君が、悪かったんでしょ!あっ、もう急がなきゃ!レン君、またあとでね!」
「ああ、そっちこそ頑張れよおおお!!!」
そう言った後、俺は東世高校へ向かった。茜と別れてから数十分後、俺は東世高校の校門の前で、立っていた。
「ここが、東世高校か... ここって、まだ武闘桑戯部あるのかなぁ。」
東世高校の中に入ると、剣道部全国大会ベスト4やサッカー関東大会優勝などいろいろな部活動の優秀な結果がでていたが、武闘桑戯部全国大会進出などの結果は当然のごとくそこには、なかった。靴を上履きにかえて教室にはいり指定された席に座った。まわりを見渡すといろいろな人達があちこちで友達作りを始めていた。だが、ほとんどの人達が中学校からの友達なのかほとんどの人達が、とても仲良く喋っていた。あれ、これもしかしてぼっちになるのではないかと思いかけたその時、後ろのひとから声をかけられた。
「よぉ!お前、みかけない顔だな!別の中学校からきたのか?実は、ほとんどの人が東世中学校から進級していて、俺もその一人なんでけどさ、あぁ名前を言ってなかったな。俺の名前は、吉祥寺 尊だ。尊でいいぜ。お前の名前は?」
「俺の名前は、小宮 蓮二だ。これから三年間よろしくな。」
「ん?小宮??いや、たまたま同じ苗字なだけか。こちらこそよろしくな。」
ぼっちになると完全に思い込んでいたが、ここで神様のような人に出会えるとは思わなかった。これも何かの縁だし、入部するのも同じ武闘桑戯部なんじゃねと思い質問しようとしたそのとき、
「小宮、お前どこ入部するんだ?俺は、絶対に武闘桑戯部に入部するけどな。」
こいつは、もしかしておれの心を読んでいるのだろうか。質問しようとしたら、その答えまで返ってきたし、入部するところ同じじゃねーか!俺も武闘桑戯部に入ると言ったらものすごいテンションで話してきた。
「やっぱりお前も武闘桑戯部にはいるためにここにきたのか!絶対そうだと思ったんだよな!ちなみに、俺の親父はプロの武闘桑戯家で....」
尊は、この後も俺にいろいろ喋ってきて体験入部の時間までずっと、尊の武闘桑戯の話でもちきりになっていた。入学式が終わり、体験入部の時間がやってきた。この時もまだ自慢話をしていた。そろそろいらつてきた。
「ちなみに俺は、小3から始めてるから武闘桑戯暦8年目だな。あと、それから....あ!そういえば、武闘桑戯部の場所ってどこだろう?すいませーーん!!!」
「ん?何だ?」
「あのーー、武闘桑戯部の場所ってどこですか?」
「あぁ、新体育館の2階だよ。」
「ありがとうございまーーーす!」
やっと、自慢話が終わって新体育館の2階に行ってみたが、剣道部らしき人しかいなかった。
「あのーー、すいません。先輩から、武闘桑戯部の場所はここだと聞いたんですけど?」
「え?武闘桑戯部の場所は反対側の、旧体育館の中だよ。多分、いたずらのつもりでからかったんだろうね。」
「あの先輩、嘘つきやがって!覚えてろよ〜!」
お前の自慢話を永遠と聞かされるよりは、ましだと思うぜ。そう思いながら、尊と一緒に旧体育館まで走って行った。着いていた時には、もう他の人達がすでにいた。
「やぁ、君たちも体験入部しに来ていたの?あいにく、今日まで三年生が留学しているから今日は休みだから帰っていいってさ。僕の名前は、紀孝 駿介これから、よろしく。」
「俺の名前は、吉祥寺 尊で、こいつの名前は小宮 蓮二だ。よろしくな!しかし、困ったなぁ〜。せっかくいい気分だったのに。なぁ、お前ら、少しランニングしてかない?」
「いいアイデアですね!走りましょうか!」
残った一年生でランニング始めようとしたその時、先輩と思われる人達が出てきた。
「おぉ!今年の一年は元気がよさそうだな。」
「ちわーーーーーーっす!!!」
「俺は、二年の小林とこいつは渡辺だ。ランニングするよりもゲームしてかないか?」
「ゲームですか?」
「あぁ、ルールは簡単だ。20m先のこの缶に10回以内に弓で当てて倒れたらレギュラーにさせてやるよ。1セット500円でどうだ?成功したら、500円をチャラにしてもいいぜ?」
これは、絶対に罠だ。あの缶には絶対何か細工がしこまれてるなと思ったが、他のやつらは何の躊躇もなくやりはじめた。俺は、後ろで見守ることにした。一年生は、どんどん挑戦していったが、失敗していった。そして、尊がようやく先輩達がなにか企んでることに気づいた。
「先輩達、もしかしてその缶細工しているじゃないんですか?今日はいつもより強い風が吹いているのに一向に倒れる気配がないですよ。」
「おいおい、ようやく気づいたのかよ?でも、もう遅いぜ。早くやりな。あと、失敗したやつは後で5000円な。」
先輩は缶を回転させた。すると、こんなことが書いてあった。1セット500円の他に弓矢1本につき500円もらうと。
「くそ〜〜〜!!先輩達、俺達を騙したな!」
「バ〜カw!騙されたお前らの方が、悪いんだよ!後、後ろで見守ってるそこのお前!お前もやれよ!」
と、俺に指を指されてしまいやらなくてはいけなくなってしまった。そんな中、尊は怖がってとてもやるような体勢ではなかった。まあ、しょうがない、ぼっちになりかけた俺を助けてくれた恩もあるし、助けてやるか。
「じゃあ、小宮 蓮二ゲームをやらせていただきま〜〜す!」
俺は、さっそく弓を引く体勢にはいった。さて、缶の中にはいっている石をどうするか。答えは、簡単だ。缶をこじ開ければいい。
「『追尾連射 10!』」
俺は、10本全ての弓矢を追尾するように連射させ、缶の蓋をこじ開け倒した。
「はい、これでレギュラー確定だね。先輩達。約束は、守ってくださいよ。」
「お、お前!何者なんだ!」
そう先輩が言ってきた後、聞き覚えのある声が、聞こえてきた。
「おいおい、その程度じゃレギュラーになれるか全然分からないぜ!」
最後まで読んでくれてありがとうございます!もしよろしければ、感想やレビュー、ブックマークやアドバイスなどをくださると非常にありがたいです。あと、これがいいよというタイトルがあったらぜひ、教えてください。もし、いいタイトル名が来たらそれに変えます。