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LEGEND MONSTERS(レジェンド・モンスターズ)-The Extra-  作者: プリンアラモード
レジェモン外伝 #22~#24
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#22 暗殺者たち

 バッファルにまだ平和があったある日のこと。今となっては、かなり減ってしまった暗殺者アサシンの内1人・ヘンリーにとある連絡が来た。暗殺の依頼であった。

 「もしもし、暗殺者アサシンのヘンリー様でお間違いないですか?」

電話の向こうから聞こえてくる声。イーサンはそれに、

「はい。どう言ったご用件でしょうか?」

と応答する。

「暗殺して頂きたい者がいるのです。大変スゴ腕とお聞きしたもので。」

 イーサンにとって久しぶりの依頼であった。彼は少し興奮気味であった。たくさんの者を殺して行く中で、彼は人を殺すことに喜びを感じるようになったのであった。

「で、その者とは?」

興奮気味の声。電話の向こうな人はそのことに少し狂気を感じてながらも、

「名前はローガン。あちらもスゴ腕の暗殺者らしく、彼に私の同僚が暗殺されてしまったのです。私では手も足も出ないでしょうから、今回スゴ腕と噂のあなた様に依頼をしたわけです。」

と情報を開示する。

 暗殺者アサシン・ローガン。知っている名前であった。過去に協力して敵を倒したことだってあった。だが、イーサンは暗殺者アサシンである。暗殺以外のくだらない物に囚われ、依頼を破棄するなど彼のプライドが許さなかった。相手がかつての仲間だろうと何だろうと、殺せと言われれば殺すのが我々の仕事である。

 だがら、イーサンは快く依頼を承った。依頼主によると、明日の12時頃、陽の森の中へとおびき寄せると言う。彼は早速準備に取りかかった。拳銃にナイフなどの得意武器を集め、続いて作戦を立てる。相手は手練れである。簡単には行かないであろう。

 イーサンは初めはそうは思っていたものの、案外作戦はすぐに立てられた。プランも十分にある。イーサンは陽の森に急ぎ、陽の森で一夜を過ごし、次の日、約束の場所にある木の上でローガンを待ち伏せした。

 そして、ローガンが前を通る。その瞬間、イーサンは静かに地面へ降り立ち、木の後ろへ。それから、一気に道へと出る。すると事前に仕掛けておいたワイヤートラップが発動し、ローガンを転ばせる。

「ワイヤートラップだと!?」

 まず、イーサンはローガンの上を取る。次にナイフを刺し込む。

ガシッ!

だが、ローガンはそれをあっさりと防ぎ、そのまま振りほどく。イーサンは後ろへ飛び退き、空中で銃を構えて撃つ。

 パンッ!パンッ!パンッ!

森の中に拳銃の音が響く。弾がローガンの肩を撃ち抜いたのである。

「くっ...!?」

ローガンの動きが鈍る。それをよそに、イーサンは素早くナイフを付き出す。だが、流石はローガン。肩の痛みがありながらも、ナイフを捌いて見せた。だが、イーサンだってそんなことは想定内の話である。

 イーサンは後ろへ下がり、続いてナイフを投げる。それは、かわされるが、一瞬そちらにローガンは目を向ける。暗殺者アサシンは本のわずかの隙も逃さない。イーサンは片腰の第2の刃を抜き、首元を斬ろうとする。だが、もう少しの所で体を仰け反られてこわされる。だが、やはり、それも想定内であった。

 ローガンは仰け反ったことで重心が少し後ろへ偏る。イーサンは服を引っ張って再び転がし、今度は後ろへと回った。それから、顔を押さえようしたが、さすがは彼の戦い方を知る元仲間である。ローガンはその前に、思いっきり手へ頭突き。細かく言えば、少しずらして指に頭突きした。

 グキッ!

鈍い音ともに、わずかではあるが服を持つ手も弱まった。その瞬間、ローガンは彼を振りほどき、前へ。そのまま、腰を捻ってナイフを抜き、イーサンの第2の刃を弾き飛ばす。それを見て銃を構えるイーサンだったがやはり速いのはローガンである。

ズパァッン!

0距離からリボルバーを食らったイーサンの拳銃は使い物にならなくなった。

 だが、イーサンは顔色1つ変えず、次々と準備したプランを実行していく。たが、それは全て失敗に終わった。

 そして、いよいよ最後のプランへと移る。そのプラン通りにことは動いた。イーサンが武器を失うのを確認した、ローガンはナイフを振って来た。イーサンは口を開く。そこから出てきたのは唾液に塗れた円柱状の鉄棒。

 パァァァッッッン!

鉄棒は地面に当たる。すると、それは暴発して大量の光を放った。

キィィィッッッン!

同時に強く高く、耳鳴りのような音も発せられる。衝撃作動式のスタングレネードであった。イーサンはそんな危険な爆弾を口の中で大きな衝撃を与えなかっのである。

 流石のローガンもこの奇襲には対応できず、目が眩み、耳も故障したように聞こえにくくなる。一方のイーサンは耳栓に加え、事前にマジックカラーコンタクトをつけていた。マジックカラーコンタクトはスイッチ1つで色を変えられるカラーコンタクトでスタングレネードが爆発する一瞬、遮光性の高い黒へと変化させ、強い光を弱めたのである。

 故に、イーサンの目と耳は正常。ローガンの首元を切りつけ、暗殺を完了した。勝ったイーサンにとっても、負けたローガンにとっても今までにない長期戦であった。

 と、こうして依頼のローガン暗殺は成功し、依頼主からは報酬・金貨300枚が支払われた。さらには、イーサンの暗殺者アサシンとしての名声も上がったのであった。

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