#21 侵攻開始
それから、あちらの世界でも色々なことがあったらしい。
まず、忌まわしい3つの石像が破壊される事件。それは、私の交信相手が犯人でこちらとしては得中の得であった。あの時、追い出された怪物がバッファル島に戻り、先に忍ばせておいた洗脳も能力の使用が可能になり、大量虐殺を島唯一の学校で起こさせた。
そんな洗脳も神宿しの前では無力であった。介入すら出来ないのである。
この事件は神宿しとその一味によって終息され、クリスは恐竜たちに惨殺された。私の魂で操っていた男もその頃には、ヤツら側についていた。
やがて、3つの像も元通りになり、戻ってこた怪物たちは再び追い出されてしまった。
そして、次に私が生き返らせたクリスがまた島を脅かした。かつて別れて、知らず知らずの内に封印されていたアークの復活の儀が行われ、5体の魔人と4匹の龍が集められた。ソイツらを倒したのも何を隠そう。神宿しとその一味である。
アレックスやフラン、シルバなど、そこら辺の人物がこの世界を去ったのもその事件の途中である。
私は色々な物に危機感を覚えながらも、下準備を完全に終えた。それから、私はまず巨人を石のように丸くさせて、地球に突き落とした。もちろん、ブラックホールを通してである。
それから、私はあの時のような巨石を作り出し、自らがそこに入り、ブラックホールへと突っ込んだ。行き先は他でも無い。バッファル島である。
と、こうして復讐をするべく私は内側の世界への侵攻を開始した。黄昏界の獣たちに合図があればブラックホールからこちらに来るようにとだけ、言い残して。




