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奇妙な邂逅?

今日はここまで

「可愛い子が居たぜえええええええ!!!!ひゃっほおおおおおう!!!!!!」


唖然とした。

おいお前。さっきまであんな爽やかスマイルだったじゃねえか。

何急に某海賊の宴みたいになってんだよ。

俺の妬みを返せよ。



『うおおおおお!!!!!またユーガがかわいい子連れて来やがったあああああああああああ!!!!!』

『今回は今までで一番じゃねえかあ!?あの銀髪、地毛なのかなあ、可憐だァ!!!!』


ギルド(組合)内は外装の派手さとは打って変わってすごく簡素だ。漫画によくある酒場を思い出してみて、それだ。シ〇ンクスがゴム〇ムの実を〇フィに渡してた酒場と似てるな。

ただ、広さはえげつないが。

体育館の半分くらいはある。それに加え2階もあるのだ。

そこに現在。青髪の奴とむさいおじさん達に囲まれるボクが居るわけだ。


「君、ギルドに来たならまずは自己紹介しなよ。あ、おっとごめんね。僕はユーガ、キリオシティ=ユーガだ。変わった名前だけど本名だよ。」


こいつ。イケメンスマイルを向けて来るがもう無駄だ。お前にかかっていた補正はもう全て取り除かれたのだ。

よりによって、人と話すのが苦手なボクを、こんな人の中心に置きやがって。


「そ、そうですよね。えと、ボクは、ヒトミといいます。よ、よろしく、おおおねがいしますぅ…」


くそおおおおおコミュ障ボク!使えない!なあ!!!



「へえ、ヒトミか、変わった名前だね。」

『そっかああヒトミちゃんて言うのかああ!!』『ええでんなあ

初々しいなあ!』


歓声が上がったが、僕は本来の用事を済ますべく、この騒ぎを沈めることにした。


「ぼ、ボクは!!!おとこでふっ!!!!!!」


噛んだ。


だが同時に集団に静寂が訪れた。


そして――




『「は?」』








――――――しばらくたつた




あのあと、ユーガ(こいつも呼び捨てじゃい!)が問い詰める皆を宥めつつ。ボクを空いてるカウンターへ案内した。


どうやら、ボクは自分のことを男だと思い込んでいる可哀想な子として、このギルドに馴染んでしまったようだった。

実際そうだと言ったそこの君。後で踏んでやる。



「はぁ…可愛い子がいたと思ったら、とんだ不思議っ子を拾っちまったよ。口説こうと思ったのに…」


なんなのこいつこんな可愛い子捕まえてそんなこと!ぷんぷん丸なんだから!


「ご、ごめんね。ボクのせいで。でも、あれでし、静かになったでしょ」


「まあそうだね、で、君は服装を見る限りこの辺の子じゃないようだけど、どこから来たの?」


原因はお前だろアホ!ばーか!心の中だから悪口いってやる!


「えっと…東の…島?から…かな。」


ニホンとか言って通じないのはゴルドーのおっさんで経験済みだからな!もう怪しい顔はさせません!させません!

大事な事だから2度ry


「へえ…そうなんだ。」


あんまり興味ない様子だ。

まあ他人の出身なんてそうそう面白いもんでも無いわな。

ユーガが続ける


「俺は王都から来たんだ。実はここだけの話、俺って神子なんだよね。」


ユーガが小声で話した話の内容は何やら機密臭い事だったが、異世界ライフたった半日のボクにはよく分からなかった。

てかこいつ口調変わってねえか。



「ふぅーん。」


つい適当に返してしまった。

見る見るうちにユーガの顔が驚きの表情へと変わって行く


「え!?君驚か無いのかい!??神子だよ?ちょうど三年前に召喚されたあの!!!!」


だって知らんし。なにすごい剣幕で詰めて来てんだよ。通報するぞ。


「う、うん。よく分からないから…」


「はぁー…」


ユーガがため息を着いた。

どうやら、女を口説く時の常套句なのだろう。神子とやらがどんなにすごいのか知らんがこいつのナリを見たらただものでは無いのが分かる。騙される女も多いことだろうね。


ま、ボクは男だから知りませんけど。



「んで、きみは何しにギルドに来たの?受付に用があるんでしょ?」


あ、そうだった。こんな奴と話している場合ではない。受付で宿を取らないと!その前にギルド登録も!


「ギルド、登録したいから…きた。泊まるとこ、無いから。」


「ああなんだ、そういう事。登録ならあっち―――って!!!!ダメダメダメ!!!泊まるってもしかして旅行者宿かい!?君みたいな女の子が泊まるには物騒すぎるよ!!!」


なんだかすごい形相で怒られてしまった。

性格上、人に強く言われると弱気になってしまうボクの性質を見抜くとは、やるなユーガよ。

怖いからその顔やめて。


「えっと、ゴルドーという人に、教えて貰って…その…あとボクは男…」


「あー!あのおっさんか!何考えてんだ!こんな女の子1人を旅行者宿に泊めようとするなんて!一日目で襲われるのが目に見えてる!ヒトミ!とりあえず君は俺が泊まってる宿に泊まれ!金は要らないから!」


うう、そんな怖い所だったのかぁ…

ゴルドー、たしかになんも考えてなさそうだったよなあ

女の体のボクを3時間も連れ回すし…

どうしよう。こいつ実はいい奴っぽいし着いていこうかな…











「だが、断る。」






言ってみたかったこのセリフ――――――――――――

読んでくれてありがとー

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