第7話 悲惨な現状
次の日になれば全て解決。
なんてことは勿論全く金輪際あり得ず。
深月匁の棘のある言動は改善の余地が見えなかった。
いや、彼女を抱えるクラスが持つ問題というべきか。
彼女の周囲に近づく人はいなくなったのだ。
いや、ここに一人いた。
他の誰でもない、俺である。
俺は学級委員長で、隣の席。
また、彼女はこの学校の指定の教科書を持っていなかった。どうやら、業者の手違いかなにかで届くのが遅れているらしい。
これが何を意味しているのかというと、隣の席の俺が見せてやらないといけない、ということだ。
毎授業中から日直まで、一日のほとんどを彼女と行動することになったのだった。
いや、実は別に嫌ってほどじゃない。ただ、俺としか関わりを持たなくなることで、クラスの溝を更に広げてしまうのは心配だった。
彼女も彼女で、別に俺と仲良くなったわけでもない。必要最低限の言葉すら時には話さず、無言で外を見ている事が多かった。
大変なのはグループでの活動だった。誰も彼女に意見を求めようとせず、毎回組まれた班員は残りのメンバーで意見を出しあっていた。
どうしても全員分意見を出さないといけない時は、彼女が紙に書いた物を俺が代わりに読んでいた。
学級委員長としてこの現状を打破したかったのだが、俺一人奔走したところで何の解決にもなるはずもない。
七夕と入夏からは
「委員長だからって純人が深月さんと仲良くする義理も義務もない」
「放っとけば良い」
と言われたりもした。
そんな気まずさ溢れる日々は、テストが始まるまでの一週間続くことになる。
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