2話
ブックマークしてくれた方感謝感激です!
区切りのいいところで次にいきたかったのでちょっと短めです。
そのため金曜日ではなく今日にさせていただきました
青年が力なく砂浜にあおむけに倒れた瞬間
青年ののどに刺さっているナイフがピキピキという音とともに砕ける
[逝ったか…」
老人は遠くから静かに眺めていた
「ここまで来たらあとは計画通りだな、子供に嘘をついて仕組むというのは気が引けるが…、」
浜辺に倒れている青年はゆっくりと光の粒子に分解されながら消えていく
あのナイフはただのナイフではない、膨大なエネルギーと、とある術式を込めている
一人の人間をある場所へ転送する術式、とても高度かつデリケートな術式のため発動の中心部から半径200メートル圏内に二人以上いた場合、
ナイフが転送されるものを識別することができなくなり失敗になる
一人分のエネルギーだけでもとてつもなく膨大なエネルギーを必要とするためだ
そのためにこの砂浜に連れてきた
ナイフは特注、今回のために心血を注いで錬成してもらった一本、賭けだったがうまくいった
かれのような周りの物体に対して影響を起こすようなバグを持つ人間は無数の異世界のうち選択しは限られている、あの青年も特殊すぎる
やつは青年を見たら警戒することだろう、もしかしたら異世界に行かせる前に殺そうとするかもしれない、だがあの場所は与え選ばせるためだけに作られた空間、
流血や魂の停滞をすることはできない
あとは定番の能力や武器や種族やジョブを選ぶだけだろう、どっちに転んでもロークリギアにさえ行けば計画通りだ
芝居は得意ではない、さっきはすこしばかりわざとしすぎたかもしれないと苦笑した
「話の流れが急展開だったかもしれないな」
大根役者の老人は念のためリクが寝ていた時に薬を仕込ませたのは当たりだった、メンタルを強くし激情しやすくする薬
子供をだますのは心が痛む、
「だが、本当に自分でナイフを突き刺し、死ぬとはな、」
それは薬の影響ではない、薬はあくまで精神安定と物事を円滑に理解するためのもの、自分自身の行動は正真正銘彼自身が選んだもの
老人はあらかじめそうなることは知ってはいたが、やはりあの青年が自分の喉にナイフを突き当てるその瞬間の心境を推測すると背筋が凍る
生物としての本能において死というのは絶対的な恐怖、自殺をするということは生き物としてありえない行為、人間くらいのものだろう、だがそれでも人は死ぬことを恐れ、
最後の最後に自分自身が臆し、決断を鈍らせてしまい、失敗に終わらぬよう後戻りはできないように一発で痛くもなく逝ける方法を選ぶ
あの少年はどうだったろうか?あまり考えていなかったというのもあるかもしれないが
それだけなのだろうか?
あの青年に話した内容は嘘だが、すべてではない
この世界の管理人は私ではないが確かにいる、そして実際にリセットするつもりでもいたはずだ
それを事前に察知してリセットする前にこの世界から離脱するように仕向けた
だがこの科学がすべての世界で、絶対的な根源にかかわる法則を捻じ曲げたあの青年の能力は末恐ろしいものを感じる
(さてと、わたしもいくか)
と老人は光の粒子を散らしながら消える
老人が消えた後の光の残滓がゆっくりと風に運ばれ見えなくなった後
水平線から太陽ではく、闇が顔を現した
そしてそれはまるで世界がドーム状でできているかのように空と海をゆっくりと覆い
世界がすべて黒に染まると
リセットされた
読破ありがとうございます。
汚い文章ですがそれでもお付き合いいただけたら幸いです。
次は来週の月曜日までには出したいと思います、
調子が良ければバンバン出します、
よろしくお願いします。