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大人に近づく程、怖いものが増えていく
夕陽も、隠れ始めて、
段々と空は夜の色へと変わっていく。
暗くなる空を見つめながら、小さな声で、大好きな歌を口ずさんだ。
歌声を跳ね返す壁もないこの場所。
私の声がシャボン玉のようにフワフワと飛んでは割れる、そんな感覚だった。
小さい頃から、大好きだった。
音楽に自分の声を重ねること。
楽しくて仕方がなかった。
だけど、いつの間にか他人の歌声と自分の歌声を
比べてしまうようになって。
楽しむことよりも、上手く歌うことを気にしていた。
そしたら、誰かの前で歌うことが怖くなって。
誰かの前で歌うことをしなくなっていた。
成長する程、怖いものが増えていく毎日。
日々、臆病になっていく。




