サブタイなし
「あれ?生きてる?おでんはどこだ?」
おでんはどうでもいいよ。
ここはどこだ?病院じゃないみたいだし。というか、こんなじめじめした暗い場所が病院なわけないか。
それにしても体は何ともないな。ちゃんと動く。
「いや、ちょい待て!何ともなくねーぞ!何だこれ!?えっ?指が4本!?頭に変な耳が生えてる~。髪の毛がないよ~。体がガリガリだよ~。皮膚がピ○コロさんみたいな色だよ~。」
俺は体をべたべた触りながら呻く。
どうしてこうなった?トラックに轢かれて長い間植物状態だったのか?後遺症か?ここは本当にどこなんだ。とにかく状況を確認しないと。
「おい!ぶつぶつうるせーぞ!起きたならさっさと狩にいってこい。」
「ひっ」
いきなり誰かに怒鳴られた。いつの間にか独り言を言っていたらしい。
「あのー、僕はどうなったんでしょうk...ぎゃあーーーーーーーーー」
何だか緑色の小人がいるっ!爬虫類顔で小柄でほぼ全裸。こっちをにらんでるよー。こっちに向かってきたよー。
「ぐふっ」
いきなり蹴りを入れられました。お腹に。
「早く狩にいってこいっつってるだろ!!」
「分かりましたー」
俺は腰を抜かし、泣きながらも地面を転げつつ慌てて逃げ出す。おしっこを漏らしたのはないしょだ。
うんこも。
走りながら分かったのだが、ここは洞穴のような場所らしい。何で俺がこんな場所にいるかはこの際考えるのをやめよう。逃げるのが最優先だ。無駄な考えは一切しない。
あれ?俺全裸じゃね?
今、無駄な考えは一切しないと決めたばかりじゃねーか。そんなの無視...は「できねーよ!!」
「何なんだよこれ!?何で俺全裸だよ!ここどこだよ!ってか言わないでおこうと思ったけど、さっきのゴブリンだろ!そして俺もゴブリンだろ!本当に何なんだよこれーーーーーーーー」
俺は一通り叫び終わり、とぼとぼと出口と思う方へ歩き始めた。地面には水たまりを残して。
俺はとりあえず洞穴の中からでることにしてみた。まずは現状把握だ。
どうやらここは薄暗い森の中のようだ。気温は涼しい。大きく息を吸い込む。冷たい空気と湿った腐葉土や木々の匂いが俺の頭をスッキリさせてくれる。
どうやら俺はゴブリンになってしまったらしい。どうしてこうなったのかはおそらく分からないだろう。あらためて体をよく見てみる。身長は130センチくらいだろうか。体は貧弱で体重も30キロにも満たないだろう。まさに小学校低学年の子供だ。それもガリガリの。
俺がゴブリン等というファンタジーな物になっているということは、ここはファンタジーの世界なんだろうか。ファンタジーな世界なんだろうなぁ。
これから俺はどうしたらいいんだろう。
ゴブリンがいるということは、凶悪なモンスターや果てはドラゴン何かもいるんだろうか。ゴブリンといえば最弱モンスターの代名詞。俺は一人で生きていけるのだろうか。
強くならないと。俺は努力をしなかったことを後悔していたではないか。思っていた形とは違うがせっかくやり直す機会が手に入ったんだ。
「最弱のゴブリンが何だ!俺は努力で最強のゴブリンになってやる!!どんな奴にも負けない!やってやる!やってyぐふっ」
「何度も言わせんな!うるせえんだよ!入り口で叫んでんじゃねえ!さっさと獲物かってこい」
「分かりましたー」
また盛大に蹴られた。
もちろん俺は全力ダッシュで逃げた。
森の中を歩くこと数分。さっきは大それたことを言ったが、やはり知らない森の中は怖い。草木は突然ガサガサと音を立てるし、空の方からは、ケケケケケという聞いたことがない鳴き声が聞こえてくる。そして俺は最弱のゴブリン。
このまま逃げるか。どこに?
さっきのボスゴブリンの言うとおり狩りをするか。最弱のゴブリンが?虫以上の大きさの生き物も殺したことがない俺が?
どうするのがベストだろうか。ここは、状況がある程度把握できるまで、ボスゴブリンにかくまってもらうべきじゃないだろうか。不思議だがあのゴブリンとは会話も問題なくでいている。情報を得ながら力をつけていこう。
うん。単なる思い付きだがこれが一番よさそうな気がする。
となればさっそくしなければならないのは、ボスゴブリンの機嫌取り。狩りかー。俺に出来るのかなぁ。とりあえず狩れそうなやつがいたら狩る。かれなそうなやつがいたら逃げる。怖いもんは怖い。
さいあく食べれそうな植物を見つけたら持って帰る。
うん。これでいこう。
まずは武器を見つけないと。俺は近くに落ちている手ごろな木の枝と石ころを1個ずつ拾い探索する。
てれってれー!ゴブリンは、ひのきのぼうを装備したー!
この木が檜なのかは知らんけど何となく気が乗ってきた。
今なら雑魚モンスターくらいなら狩れそうな気がするー。なんたって、俺のモ○ハンのプレイ時間は2000時間オーバーだからな。
関係ないか。
とりあえず獲物をさがそ「うわっびびった!」
急に俺の目の前にでかいウサギのような物がとびだしてきた。普通のウサギと違い頭に20センチくらいの角が生えている。
どうなんだ。どっちが強いんだ。俺が狩る側か?ゴブリンの身長130センチといえどもこのウサギよりは大きい。うん。俺が狩る側だろう。向こうも「やべっゴブリンさんと出会ってしまった!食べられちゃうよ」みたいな顔してるし。うん。俺が狩る側だな。
ヒュンッ!!!
やべー!!!このウサギ超はえーよ!突然ものすごいスピードで突進してきたよー。俺が狩られる側じゃねーか。誰だよ俺が狩る側なんて言ったやつはよー。角で太ももが切れてる。血がでてるうううううう。
もちろん俺はダッシュで逃げたよ。今は洞穴の入り口だ。
初日から激しい死闘を繰り広げるとは思いもしなかったよ。まあ今日の俺の頑張りは80点てところかな。傷を負ったから20点減点てところだろう。それにさっきのウサギはきっとこの森の主なんだろう。あの強さだ、ただのウサギであるはずがない。そんな強敵とであって、無事逃げのびたのだ。俺は英雄的扱いを受けるにちがいない。
主に出会ってしまったのだから、収穫がなくてもボスゴブリンもきっと許してくれるだろう。いやむしろ、よく逃げ延びたと褒美でももらえるかもしれない。ボスゴブリンにおねだりしてみよう。
「やっと帰ったか」
「ひっ」
ボスゴブリンさん急に話かけないでよ。
「ひっじゃない。収穫を出せ」
「いや、それが森の主にであってしまっ「あ!?もしかして何も取ってきてないってんじゃないだろうな」いやっこれをとってきました。ひのきのぼうです。」
「ただの木の枝じゃねーか。ふざけやがって」
その後俺は気を失うまでぼこぼこに殴られました。