第4話 誰にだって守りたい人やものが存在する
また長引いた・・・。なんかすみません。
雷斗「この縄を解け!早く行かせろー!」
隼斗「分かった、お望み通り逝かせてやるよ。」
雷斗「ちげええええ!!!地獄に逝くのほうじゃねえよ!!芦田廃工場に行くっていう意味だよ!!だからバズーカ構えるの止めろ!!」
人質が取られている状況でも何時もと全く変わらない2人。一般ピープルならあたふた慌てるか警察に連絡するだろう。
隼斗「大体あっちは俺に来いっつってんだよ!お前が行く必要がないだろ!おとなしくしてろ!」
雷斗「行く必要がないはずがないだろ!」
隼斗の発言を全力で否定する雷斗。これには隼斗も驚く。
雷斗「頼む、行かせてくれ!俺が守んなきゃ誰があいつを・・・咲葉を守るんだよ!?」
雷斗は万屋中に響くくらいの大声で叫ぶ。何故雷斗はそんなに咲葉光を守りたいのか?それは雷斗が5歳の時のことである。あ、ちなみに雷斗は今は8歳です。
〜3年前〜
3年前、雷斗は闇の力を手にして2年目となる。当時、日本の香川県にいた雷斗は生活費を稼ぐため、夜、銀行に入り金庫をぶち壊して中の大金を手にしていた。警察は現場検証をするが何も証拠が残らず迷宮入りとなった。全犯罪を見事にやってのけた雷斗はその金で東京都まで移動する。
雷斗「しかし・・・此処はどこだ?」
迷子になった雷斗はどこだか分からない道をさまよい歩いていた。さまよい歩いた結果、混沌島へと行くこととなった。船には無断で乗り込む。船内で警備員に追いかけ回されることになった。
雷斗「っち、しつけーな。」
光「こっちよ。」
雷斗「!!?」
雷斗は警戒しながらも光についていく。そして、彼女の部屋に逃げ込む。光のおかげでうまく逃げれたと言うのに雷斗は光の首を掴むとベッドに押し倒す。別に雷斗はいやらしいことをしようとしているわけでは無いので安心して頂きたい。
雷斗「てめえ、何のつもりだ?俺みてえな野良犬を助けてなんの得になる?」
雷斗は光に脅すように問う。しかし、それでも光は笑顔を絶やさずにいた。
光「得?わたしはあなたが困っていたから助けただけだよ?」
光は雷斗の言ったことに首を傾げる。
雷斗(なんだこいつ・・・。裏で何を考えているんだ?)
雷斗は疑心でいっぱいだった。何故なら今まで会ってきた人は必ず何か裏があると感じ取れてきたが光からは全くそういう裏は感じ取れなかったからだ。ましてや何時でも殺せるような状況でも笑顔でいるのだ。
光「あ、それと私は咲葉光って言うの。よろしくね。」
光の笑顔に雷斗は顔を赤くする。
雷斗(なんだ?この気持ちは・・・?何か胸が締め付けられる思いが・・・。)
今までに感じたことのない感情に雷斗は戸惑っていた。雷斗は何時の間にか不思議と警戒と拘束を解いていた。
雷斗「・・・暗崎雷斗、俺の名前。」
雷斗は光の隣に座りボソッと呟く。光は笑顔で続けて聞く。
光「ねえ、なんで大人の人に追われていたの?」
雷斗「俺が悪いことをしているからだ。」
光「そう、雷斗くん悪い人には見えないけどなあ。」
光の呟いた言葉にピクッと反応する雷斗。
雷斗「・・・知ったようなことを言うな。誰も俺の・・・」
光「「気持ちなんて分からない」って言いたいんだよね?」
雷斗「!!!??」
雷斗は自分の考えが読まれたことに驚く。
光「そんなことないよ。他の誰が分からなくても私は分かるから。だから安心していいよ。」
雷斗は言葉を失った。それは決して呆れたという意味ではなく誰にも理解されないと思っていた自分の気持ちを理解してくれただけでなく初対面に対する相手でここまで優しく出来るのかという驚きだった。しかし、ここで雷斗はふと思う。
雷斗「そういえばお前の家族は?」
あれから10分前後は経つだろう。家族はこんな小さい子を1人にしないと思っての発言だが・・・
光「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私の家族はね・・・みんな死んじゃったの。」
その言葉を聞いて雷斗は罪悪感に追われた。雷斗もある事件で両親を失っている。だから、今自分が聞いたことは傷口をえぐることだとすぐに分かった。
光「それでね・・・家族もいないし、私の頭脳はなんか凄いからってことで混沌島の招待状が来たの。」
雷斗「親戚とか居なかったのか?」
光「いるけど誰も引き取ってくれなかった。」
雷斗は疑問に思った。雷斗は両親が失った後は親戚も居なかったから自動的に孤児になったが光は親戚が居たのに引き取られなかった。明らかに自分より酷い過去を持っているのに優しく出来るのはどうしてか。雷斗は心で思ったことを口に出す。
雷斗「あらゆる人に裏切られて何故そこまで優しく出来る?」
光「他の人が冷たいのはきっと心が冷え切ってるからだと思うの。だから、私が優しくすれば心が温まるんじゃないかなって思ったから。雷斗くんだって最初は冷たい態度取ってたのに今は普通に隣に座って話してくれてるじゃん。雷斗くんが本当に悪い人なら隣に座って話なんかしないよ。だから、雷斗くんも人の役に立つことをしてみれば?」
今の話を聞いて雷斗の心は軽くなった。
雷斗(あぁ・・・、これか。俺は誰かに分かって貰いたかっただけか・・・。きっと俺は存在を示したくて・・・。)
彼の心にあるのはいつもの孤独感ではない何かに満たされた。
船は光の協力もあり、無事に出ることが出来た雷斗。光と別れるも・・・
雷斗「俺は永遠に君を守っていくよ。君がいるから俺が存在出来る。何処へ行っても絶対に守り抜いてみせる。」
少しクサいが雷斗は心の中で決心したのだった。それから雷斗はクライマー(混沌島の犯罪者の総称)を倒していき、「闇の閃光」と呼ばれるようになった。
〜現在〜
雷斗「だから、あいつは、咲葉は、俺が助けたいんだ!お前が何を言おうと神様が何を言おうとその意志は変わらねえ。絶対に譲らねえ!」
隼斗「お〜、熱いねえ、カップ麺。」
雷斗「人の話聞いてんのかてめえ!!?」
雷斗のツッコミをスルーして隼斗はカップ麺をすすりながら雷斗に言う。
隼斗「いや〜、お前気に入ったわ。此処に来いよ住むとこねえんなら。」
雷斗「は?」
いきなりのスカウトに雷斗は戸惑う。
隼斗「此処には何人か入りてえと希望した奴がいたけどな、俺は全員クビにしたんだ。なんでか分かるか?」
雷斗「知るわけねえだろ。」
隼斗「当たり前だよな。何故ならそいつらには何かを貫こうとする意志がねえからだ。お前みたいな意志がねえんだよ。要は信念よ。」
雷斗「信念?」
雷斗が聞くと隼斗は「そう。」と答える。
隼斗「俺の万屋の教訓は「信念」だ。それを貫き通そうとする奴が此処に相応しい。だから、俺はお前をスカウトした。」
この言葉を聞いて雷斗は頭に光のことを思い浮かべる。彼女もそうだったなあと思った。
雷斗「でも、なんで信念をそんな大事にしてんだ?」
隼斗「俺は心に誓ったことが一番だと思っている、それだけだ。どうだ?俺とタッグ組まないか?」
隼斗がこのセリフを言う前から雷斗の答えはすでに決まっていた。
雷斗「しゃあなしだ。組んでやるよ。」
この時、「黒鳥」と「闇の閃光」という真っ黒でドス黒いタッグが成立した。
隼斗「俺は飛鳥隼斗だ、よろしくな。」
雷斗「俺は暗崎雷斗、分かったな?」
2人はお互いの自己紹介ののち握手を交わした。
隼斗「あ、やべ。そっちの手カップ麺の油がついてたわ。」
雷斗「何してくれてんだよ!!?うわぁ、なんかニチャニチャする!!」
次回は隼斗の強さが明らかに!




