第17話 よい子の皆は絶対にマネしないでねという警告は素直に破ろう!
サブタイトルを信じてマネしたらダメだからな!!
やるなよ、絶対にやるなよ!!!
「月は見えているか……?」
「え………サテライトキャノンでも撃つの?」
「いや、撃たねぇよ。被害受けるの俺らじゃねぇか。この山吹っ飛ぶし…」
リュウビの言葉に少しワクワクした表情の隼斗
リーヴァスはバッサリその隼斗の考えを切り捨てた
「あいつの持ってる「バーサーカー」は月の光を集めて力にする魔剣なんだよ。だから、夜が一番力を発揮するんだ。昼間だと力は半分になるのが難点だけどな」
その話を聞いて健斗と優はゾッとした
昼間でも凄まじい破壊力を誇ってるあの魔剣が半分の力と聞いたからだ
では、全開の力はどれほどのものか2人から想像もつかない
「う…………ウオオオオオォォォ!!!」
リュウビは赤いオーラを纏った姿となった
これがリーヴァスのいう「バーサク」だ
「ヒュー……。あれが噂の「バーサク」ね。確かに殺気がハンパないな」
隼斗は1話前の最後のリーヴァスのセリフに納得する
これなら壊滅神と言われるのも頷ける
そう隼斗は感じていた
「でも、お前の方が強いだろ」
「どうだろうな……」
「お前も人が悪いなぁ…」
隼斗とリーヴァスはリュウビの殺気をものともせずそんな雑談をしていた
「消え去るがいい!!!」
リュウビはそう言ってバーサーカーを生きた骨の大軍の中心に投げつけた
その衝撃波は留まるところを知らず生きた骨の大軍を瞬く間に飲み込んでしまった
「おいおい、俺達まで巻き込む気か……?」
「まあ、何時もこんな感じだ」
「大変ですね、ストライクアウトも」
崖に各々の方法で逃げた4人はただひたすら衝撃波の行く末を眺めていた
衝撃波はしばらくして収まり、残ったのはバーサーカーとただっ広い大地いっぱいの大きなクレーターだけだった
骨が新たに出てくる気配もなさそうだ
「ダイソンも驚きのナノ洗浄力だな」
「掃除機会社と比較されるのは非常に心外だ」
ダイソンと比較する隼斗にリュウビは心底残念がっていた
結局、リュウビの放った攻撃はあの一撃のみだった
ヘタしたらこの島を潰せるんじゃないか
健斗はかすかにそう思っていた
?「ほう………あれほどの大軍を一撃で全滅させるとは……」
「誰だ!!」
「兄ちゃん、上!!!」
優が指差す方向には銀髪のオールバックにグラサンをした男が立っていた
オールバックとグラサンで言えば某バイオハザードに出てくるダークヒーローを思い浮かべるかもしれないが全くの別人と言っておこう
そして、決して色違いで出したようなザコキャラでもない
「貴様は何者だ!!?」
「良かろう、名前を教えてやる。私はウェイン・アルバートンだ」
ウェイン・アルバートンを名乗る人物は30メートルはあろうか崖を飛び降りスタッと着地した
「貴様の目的は何だ!!?」
「君達にそこまで話す価値はない」
「なに!?」
「君達は「スカル」を見た時点で死んでもらうからだ!!」
「なっ………」
一瞬だった
瞬きしただけでウェインはその場から姿が消えていた
後ろで殴ったような鈍い音が聞こえて後ろを振り向くと健斗と優は反応出来ずにノックダウンされていた
隼斗、リュウビ、リーヴァスの3人でもウェインの動きをかすかにしか捉えられなかった
「貴様!!!」
リュウビはウェインにバーサーカーを薙払うもウェインは何時の間にかリュウビの懐まで入ってきていた
「君の破壊力は認めよう。しかし、魔剣に頼りすぎだ」
ウェインの拳はリュウビのみぞおちを的確にとらえる
リュウビはそのまま倒れてしまった
しかし、彼はストライクアウトの中で総司令隊隊長補佐といういざとなれば全体の指揮を取れる役職である
少なくともそれなりの実力は兼ね備えている
それでも、ウェインのたった一発でのされたのだ
リュウビの敗北を見たことがないリーヴァスは多少なりと驚きがあった
「さあ、あと2人か……。君らは新しいウイルスの実験体になって貰おう」
リーヴァスは自分の武器である「フレア」を取り出して臨戦態勢をとるが隼斗に制止される
隼斗の手には何時ものナイフやハンドガンではなく組み立て式の棒が2本握られていた
「待て、こいつは俺がやる。お前は3人を任せた」
「お、おい………でもそいつは……」
「大丈夫だ。俺の戦術は1つだけじゃない」
リーヴァスは不安ながらも隼斗の自信満々な様子を見て3人の手当てに移った
隼斗はそれを確認するとウェインの方を向く
「私を随分ナメているようだな君は。私とタイマンで闘うつもりか?」
「タイマンって……俺今怠けているように見えるのか…?」
「その怠慢ではない」
ウェインはすぐさま隼斗の懐に入った
そして、顎に一発おみまいする……………………………ハズだった
その筈なのに何時の間にか自分の顎に棒で突き上げられていた
「なんだ………マグレか……?」
「一発目がマグレか………」
ウェインは先ほどと同じように懐に飛び込もうとするが今度は顔面に棒を喰らう
「一発目がマグレなら二発目は何なんだ……?」
隼斗は涼しげな様子で言う
隼斗だって完全に見えているわけではない
しかし、ある方法でウェインの居場所を推測しているのだ
「くっ…………ここは引かせてもらう……」
分が悪く感じたのかウェインはその場を去った
隼斗達は負傷者を抱えて下山していた
この後進むのには2人と負傷者3人では難しいと考えた結果だった
「あいつ、何だったのかな?」
「知らねぇよ」
リーヴァスの質問に隼斗は簡潔で済ます
その後に「ただ…」と付け加える
「あれをほうっておけば、数年前の“悪魔戦争”並の悲劇がこの島で起きる」
「“白骨戦争”ってか……?」
「シャレになってねえよ。あれ見てよくそんなこと言えんな。流石「焔神」様なこった」
そんな冗談混じりの会話をしつつも2人はこの後の島の行く末を考えていた
あのままほうっておけば確実にこの島は死の島と言われてしまうだろう
何とかしたいが、何せ情報がないのが痛い所である
唯一の情報は生きた骨“スカル”とウェインの話していた「ウイルス」くらいだった
「なあ、これからどうする……?」
隼斗は無言になる
ハッキリ言ってこの話を信じてくれる人はどれだけいるのだろうか
悪魔戦争の“五神”と六人目の名前を使えば絶大的な効果があるがその正体を知っているのはごくわずかな人だけだ
つまり、俺達がそうだと名乗り出ても悪ふざけくらいにしかおもわれないだろう
それでも、何もしないよりマシだと思って、
「とりあえず、リーヴァスは阿佐牙とストライクアウトに呼びかけてみてよ。お前らはストライクアウトから絶対的な信頼を誇っている筈だから」
「お前はどうするんだ………?」
隼斗は少し考えた後、口を開いた
「島に散らばった残りの“五神”に話してみるか」
リーヴァスは驚愕の顔をしていた
悪魔戦争の“五神”はその後にはリーヴァス、隆貴、隼斗以外は消息が分からなくなっている
探すのは情報網の広いストライクアウトでもキャッチする事のできないくらい困難を極めていたからだ
「心配するな。俺は1人、優秀な情報屋を知っている」
隼斗は朝日を見ながらそう言った
東からの朝日が2人を照らした
次回はリクエストキャラを出します
日常的な依頼を何個かこなしてから五神との接触です




