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第二話 ルーナ・ノーヴァ誕生す!


こんな幸せな時間も、長くは続かなかった。

時が過ぎるにつれ、おじいさまは老ベッドから起き上がらなくなることも多くなった。大好きだった書物にも、もうあまり手を伸ばさない。


やがて、食事も喉を通らなくなった。


そして、ついに私はおじいさまの元に呼ばれた。



「ルーナよ…」


か細い声だったが、その瞳は、まだ確かな光が宿っていた。


「私のお家にきれくれてありがとう… お礼をしっかり言わせておくれ… キミが来てくれて、私は本当に幸せだった」


おじいさまは私の手を握りながら、そのまま続けた。


「私のおうちのものは、すべてを君にあげよう、屋敷も、本も、知識も…」


「でも、この呪われた名… シュタインフェルトを継ぐ必要は一切ない…」


おじいさまは哀しそうな眼をして、最後の力を振り絞るように言った。


「君に名前を授ける」


「新しい名前は、「ルーナ・ノーヴァ」… 新しく輝く新星(ノーヴァ)のように、自分で自分が生まれた輝きを証明してみせなさい…」


「これからこの名に恥じぬようこの世の中で輝いてみなさい。私は傍らからずっとその輝きを信じている‥」


そして、一枚の羊皮紙を私に手渡した。


「王国の士官学校の推薦状だ。私が全て準備しておいた。」


「いきなさいルーナ、そして二度振り返らないように!」



涙ぐむ私に、傍らに立っていたテラが後を続けた。


「シュタインフェルト様のこのあとのことは、私がお世話をするわ…」


「そしてルーナ、私もあなたとお別れ… シュタインフェルト様の命が終わる時、それは私との契約が終わる時…、私が大地に還る時だわ…」


「あなたとも会えなくなるけど、私はいつでもあなたのことを見守っているわ。いつでも大地の精霊である私に話かけてね!」



私は溢れる涙を堪えて旅身支度を整え、屋敷の整理を行った。


ゴーレムを立ち上げ屋敷の管理をプログラムすると、フロストヴァルドの王都へとまっすぐに旅立ったのだった。

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