表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/18

エピローグ.運命の人を確かめるための旅立ち

「ん……んぅ……」


目を覚ます。

もうすぐ時雨島に着くらしい。

荷物の支度をしなくては。


「お、珍しいね!観光かな?」


茶色い髪の少女が、僕に声をかけてきた。

彼女の頭に目がいったのは、髪留めに既視感があったからだ。

スーツケースを開く。

全く同じ髪留めを少女に手渡した。


「え、これ、どこで見つけたの!?

失くしちゃっててさ、困ってたんだ!

ありがとね!」





途中、駄菓子屋があったから、少し休憩していた。

座敷で食べるかき氷は秋でも美味しいと感じる。




家で荷物を整理していたら、灯台が目に留まる。

好奇心で行こうとしたことを少し後悔した。

途中無人販売所があった。

そこでは青髪の少女が熱心に野菜を見ている。

何をしているのか尋ねてみた。


「え?野菜泥棒がいないか、監視してた」


有人販売所だったようだ。


「どうかな!このブロッコリー!

なかなかの大きさで、茹でてよし!焼いてよし!サドルよし!

どうかな!?」


とりあえずサドルだけは勘弁願いたかった。

道中、海辺にキラリと青いものが光った。

まぁ、僕には関係ないものだ。





僕は自然と山道を登っていた。

さっきから小ぶりな雨が降ったり止んだりを繰り返すようになった。

この雨、あれだ、時雨だ。

凄く険しい山道だけど、僕はなぜだか登り慣れている。

そんな気がした。

登り切ると、そこには神社があった。

時雨神社。

よく、知っている、気がする。

あそこの階段がちょうど座りやすいんだ。

ほら、あの巫女さんも座っている。


「ここで待ってたら、会えるって思ってました」


白いツインテールがぴょんぴょん、揺れた。


「はじめまして、つかぬことをお聞きしますが」


時雨島。

運命の人と諦めなければ、必ず結ばれる島。

それなりの覚悟を持ってお越しください。


「あなたは、私の、運命の人ですか?」


それじゃ、一緒に確かめに行こうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ