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第七話
本に集中していたため次の違和感に気付かなかった
何かがリーラの横に居る
何かモサモサし
ふわふわし
ハッハッと呼吸している何かが
(何?…何か…)
リーラが本から何かがいる方に顔を向けると
座っているリーラの顔と同じ位置に白い犬のような顔があった
「!?」
声にならぬ悲鳴を上げ身をかたらませると犬のような動物は口に咥えているもをリーラに差し出した
「え?」
リーラは戸惑いながらその動物の顔を見る
「私に?」
恐る恐るそう確認するとその動物はしゃがんで取りやすようにした
白い犬ような動物、気高い白狼の口に咥えれられていたのは真っ白な杖だった
杖の先は左右から分かれた枝が中央に向きその先には透明な石が埋め込まれていた