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合体アプリ  作者: 八重桜インコ愛好家
7/11

『ねぇ、引きこもりぃ?』

「それはオレのことか?」

『あんた以外に部屋に誰もいないでしょうが』


 ごもっとも。


「イェス、マドモアゼル?」

『やめて。心底キモい。あんた自分の歳を考えなさいよ。キモいを通り越してエグい』

「そこまで言うか!?」


 泣きそう。てか、既に号泣してる、心の中では。


「オレは働いてるし引きこもってはないだろ?」

『いや、働いてない時なんて、スーパー、コンビニくらいしか行ってないじゃん、あんた……』


 なんか今日、妖精女――あらためユーニ、辛辣じゃね?


「いいだろ別に。用無いんだから」

『よくない。飽きる。お外に出て合体させようよ~!!』


 スマホの画面内で手足をジタバタさせて暴れている。


 仕方無いなぁ……。


「どこ行きたいんだよ?」

『アウトレットモール』

「やだよ。人混みキライ」

『じゃあ、映画館』

「映画の俳優を合体させたら観客阿鼻叫喚だな」


 想像すらしたくない……。


『じゃあ、いいわよ。あんたの好きな場所で』

「いや、それが中々無いんだよなぁ。強いて言うなら家電量販店とかか?」

『うわ。だからモテないのよ、童貞』

「だからやめろって。ナチュラルに俺の心をエグるの」


 とりあえず、なんだかんだ外に出ることに。家電量販店に車で向かった。


――サトウデンキ――



『ふぉお~~!? 結構面白そうね! 家電!!』


 ユーニの声がもれたら気まずいので、スマホにイヤホンをさしている。これで外にはもれないだろう。


 外からは、マナー悪く歩きスマホしてるおっさんにしか見えないはずだ。


 しかも画面に映っているのは妖精のごとき女。


 スマホを覗きこまれたら『ウワッ……』てどんびかれること間違いなしだ。


 スマホの画面からユーニがキラキラした目で周りを見回している。異界では珍しいのかもしれない。


 なんとはなしに店内を歩いていたが、とあるコーナーが気になり足を止めた。



「ドローンか……使えそうだな」

『ん? なにそれ、合体候補?』

「ああ。空に飛ばして地上を撮影する機械だな」

『うわ、最低! のぞき魔極まってるわね……』


 そんなにドン引かなくても……。


「やりよう次第で結構面白いことができそうなんだよ」

『じゃ! 早速合体!!』

「さすがに店内で光が出たらヤバいし、金は一応あるから買ってこう」

『律儀なのね。迷いなくオピーを爆誕させた男とは思えないわ』

「ふっ、ほめるな」

『ほめてないわよ?』


 そんなこんなでドローンを買った。


 そして、帰りがけにホームセンターにより、いくつか必要なものを買い込んで帰宅したのだった。


『早く早く!! 家帰って合体!!♪』


 はしゃぐユーニの驚く顔が今から楽しみだ!


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