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――翌日。
入力1『S○itch』
入力2『P○5』
「『確定』……と」
2つの最新ゲーム機がまばゆい光に包まれる。
――パンパカパーン!
『PStch』
「……よし!」
◆
『コラコラコラ!? なぁに勝手に使ってんのよ!? 昨日、もう使わないゆーてたじゃん!?』
オレが合体アプリを使ったのに今頃気付いた妖精女が画面奥からスゴい勢いで飛んできた。
「いや、まぁ……バレない範囲で使う分には問題無いなと思い直した」
『軽っ!? いや、それでいいんだけどさ……。一言声かけてよね? 気になるじゃん』
「わかったわかった」
妖精女が若干いじけてしまった。画面内に石ころは見当たらないが、唇をとがらせながら石ころを蹴るふりをしている。
『で、それは何?』
「よくぞ聞いてくれた。これぞ、最新ゲーム機同士をくっつけた夢のゲーム機、『PStch』だ!!」
『お~~~!!』
妖精女がパチパチと拍手をしてくる。少し誇らしいのでドヤ顔をきめておく。
『で? で? それで何ができるの?』
「これ一台でどちらのゲーム機のソフトもプレイできる」
ふと、場に満ちる静寂。
『…………それだけ?』
「バ、バカ! それだけじゃねぇよ!? コ、コントローラーだって、使いやすく壊れにくいP○5よりだし! 処理能力だって高いんだぞ!? さ・ら・に! S○itchのように携帯機モードにだってできる!!」
だが、オレの熱弁はむなしく響いた。
『あ、うん。――スゴいね?』
「やめろ……その生暖かな視線はオレに効く!」
……つらたん。趣味は理解しあえないとつらたん!
『まぁ、あんたがやる気になってくれてわたしは嬉しいわ! この調子でドンドンやっていきましょう!!』
妖精女は喜んでるみたいだし、まぁいいか。