開かずの踏切の前に他の人に見えない女がいるよ!
僕の名前は、『川縁 俊希』13歳、中学一年生だ!
僕には霊感が、ほとんどないのに、、、。
僕の家族は、僕以外みんな霊感が強いんだよ。
・・・例えばね?
___以前こんな事があったんだ!
僕の家の近くに、開かずの踏切があるんだけど、、、?
その踏切の先に、家族でよく行く大型スーパーがあるんだ!
そこを通らないと、その大型スーパーには行けなんだよ。
僕は、お父さんの運転で助手席にはお母さんに僕と弟が後ろに
乗っていたんだ!
___案の定、僕たちはその踏切の前で止まってしまったんだよ。
・・・そうしたらね?
___僕以外の家族が、こんな事を言いだしたんだ!
言いだしっぺは、車の右後ろに座っていた弟だったんだよ。
『ねえねえ? あそこにね! 知らない黒い長い髪の女の人が立って
ぼくたちの方を、じっと見てるよ!』
『___えぇ!?』
『___もう、蒼樹! そっちを見ちゃダメよ! あの女の人が私達
に憑いて来ちゃうから!』
『・・・でも~ママ! あの女の人、ぼくの目をじっと見てるよ!』
『___えぇ!? なになに? どうなってんの!?』
___その時、開かずの踏切が開いたんだ!
『___蒼樹! 踏切を車で通るけど、あの女と目を合わすなよ!
俊希! 蒼樹の目を手で隠してやってくれ!』
『・・・ううん。』
___僕には、なにがなんだか? サッパリ分からないんだけど?
一応、お父さんが言った通り、弟の 蒼樹の目を手で隠してやった
んだよ。
___そしたらね?
お母さんが僕にも、こう言ったんだ!
『俊希! あなたも目を瞑りなさい! 早く!』
『___ううん、僕も目を瞑ったよ!』
『___それでいいわ!』
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___こういう事が、頻繫によく僕の家族にはあるんだ!
“霊感のない”僕だけ! なんだか取り残されてしまっているように
感じる事もあるんだ。
___弟の蒼樹は?
小さい時から、霊感が強い子でね! 直ぐに霊に憑りつかれるみたいで
よく寝込んでいたよ。そんな蒼樹を心配そうに看病するお母さん。
・・・僕は、凄く弟が羨ましかったんだ。
僕は、お母さんにあんなに心配された事がないから。
___僕は、ずっといい子を演じてきたんだ!
僕にないモノを弟は持っている!
お父さんもお母さんも、霊感があるけど、、、?
___一番霊感が強いのは、弟の蒼樹かな?
弟の目には、普通の人と同じだけ霊も見えるらしい。
・・・ただ、どこかしら? 霊はおかしんだって!
普通の人と比べて、顔色が青白いというか?
まあ、【死人】が普通に歩いているだけだから分かるのかもしれない!
それに、大きな怪我をした人は傷跡や血が出てるとか?
・・・僕だったら?
そんなの見たら、気絶するよ!
___そう考えると?
・・・僕の弟は、強い人間なのかもしれないな!
▽
___昨日もね?
僕の弟は、何かしらの霊を家に連れて帰ってきてしまったんだ!
・・・その度に、僕のお父さんとお母さんがお祓いをするんだよ。
お父さんは、霊のお祓いにお母さんは霊を成仏される。
二人の役割みたいに、弟に憑りついた霊を上手く成仏させるんだよ。
・・・いつものことだけど?
___僕には、霊が見えなんだ!
僕は家族からすれば、僕に霊感がない事は凄く嬉しいことなんだって!
・・・普通の感覚でいれるのは、、、?
【俊希に霊感がないおかげなんだよ!】って言われるからだよ。
・・・こんな僕でも、家族のためになっているのかな。
最後までお読みいただきありがとうございます。