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リュウレイの誓い登場人物資料集  作者: ミニトマト
1/7

主要人物・リュウ家関係者

【紹介人物一覧】

リュウレイ・リュウフォン・カンショウ・メイシャン・リュウオウ

リュウサン・リュウメイ・リュウゲン・リュウシュン・リュウキョウ

アルスフェロー・カレオラ・ルタ

 リュウレイ(ラナ)

 鍛冶師として独り立ちすることを目指して修行に励む鍛冶師見習の少女、17歳。

 北方の鍛冶師たちを束ねる元締めの鍛冶師リュウメイの後継ぎ義娘。義母譲りで気性が荒くぶっきらぼうな性格。相棒のリュウフォンと常に行動を共にしており、お互いが欠かすことのできない存在。

 元は中原西方に広がる荒野の片隅に存在した寒村の出身。流浪の旅を始めたばかりのリュウシンと姫巫女メイシャンに拾われて姉のリュウシュン(セラ)とともに侍女見習となり、リュウシンの故郷がある北の地を目指すことになる。

 器用で物覚えが早く、料理を含めた家事は万能。時々、リュウ家の食卓を預かることもある。

 かつての主メイシャンとは義理の姉妹となっており、その家族の護衛士を務めている。

 村の子供たちには好かれており、リュウレイ自身も大の子供好きでよく遊んでいる。

 よく義母リュウメイや相棒リュウフォン、自分自身がしでかした後始末の末に借金を背負いその返済に追われていたりする。そのため、村の工房での仕事以外に飾り物の銀細工やそのほかの品物を作って商人組合に下ろしたりする内職をしたりと涙ぐましい努力を続けたりもする。

 物語の終盤、相棒のリュウフォンや妹分のカンショウとともに鍛冶師の村の遥か奥地に存在する古の禁足地に赴き、そこで得られた鉄を使い自分の独り立ちの作を打ち上げる。その地で経験したことがのちの彼女に大きな影響を与え、そして念願の鍛冶師としての独り立ちを果たす。

 それは、リュウレイ自身が思いも及ばない遥かなる旅路への幕開けでもあった――。




 リュウフォン(エルカオネ)

 古き血を受け継いだ風詠みの歌姫、16歳。

 リュウ家の先々代、リュウメイの父で老鍛冶師のリュウゲンを父と慕う。彼の養女となりリュウレイとは義理の姉妹関係にあるが、それ以上に深い信頼に結ばれた相棒である。

 この世界とは起源を異にする母なる原初の生まれであり、偉大なる風神を祖先とする風の民の末裔。彼女自身もまた大気に満ちる風の精を呼び従え、操る能力を持つ。

 自身の力を振るうとき、その力が大気に振動して歌声のように木霊することから力あるものを歌姫と呼ぶ。

 女性らしく魅力的な外見の持ち主で、素肌の上に長く白い布を巻きつけただけの格好を好む。これは直に風の精を感じて自分の力を高めるためとのこと。

 風の精の加護で常に宙に舞い、自分の望む場所への転移や風の刃を操りものを切り裂いたり、大きな荷物を浮かばせて運ぶこともできたりとかなり用途は多い。

 性格は人一倍嫉妬深く寂しがりや、よく調子に乗って羽目を外す相棒の暴走を食い止める役目も彼女の仕事だったりする。

 叔母であり、一族の長を務めるナルタセオ達とは距離を置いている。のちに従姉妹でありメイシャンの故郷を滅ぼした終の歌姫シレルレオネの死を知ってその弔いに風の村を訪れることになる。そこで彼女の忘れ形見である二人の娘と出会う。とくに下の娘イルルレーアは亡き母によく似たリュウフォンをお母さんと慕い、時々村を訪れるようになった。




 カンショウ

 中原よりの侵略によって故郷を焼かれのちに鍛冶師の村に弟子入りした少女、15歳。

 鍛冶師の村のある白の山嶺の遥か南側、中原に面した山深い青の山嶺のすそ野に抱かれた地方の出身。家は代々鍛冶師たちのまとめ役を務めてきた名門であり、父親のカンレイは早くに妻を亡くして男手一つで一人娘を育ててきた。

 鍛冶に関わることを一切許されなかったカンショウは父や周りに反発し、少しでも見返そうと武術の鍛錬を積んでいた。そんな折、中原の軍閥が大挙してカンショウの故郷を襲った。

 多くの男たちが殺され、町は焼かれ女子供が奴隷として連れ去られる中、ほかの町や村を糾合したリュウメイの介入によって事なきを得る。

 その後、リュウメイから聞き及んだ炎神の姫巫女に守られた北方の民の助力を得ることだけに活路を見出して生き残った仲間たちとともに鍛冶師の村にたどり着いた。

 姫長メイシャンや一同が見守る中、炎神の社にて激高したリュウレイと対決。圧倒的な実力差の前に着ていた衣服を切り裂かれて敗北してしまう。

 その時の体験がもとで、リュウレイや彼女の相棒リュウフォンに強い興味と関心、尊敬の念を抱いた彼女は故郷から良質の鉄鉱石を運ぶ役目を担うと同時に商人組合を通して正式に鍛冶師の村の工房へと弟子入りすることになる。

 思わぬ形で再会したカンショウをリュウレイとリュウフォンはいたくかわいがり、カンショウもまた彼女たちの背中を追いかけて日々を過ごすようになる。

 鍛冶師の村では、姉姫アルスフェローの館に下宿するがのちに家族として迎えられる。特に侍女長カレオラはカンショウを自身の義娘として受け入れ、護衛士のルタは義妹としてかわいがることになる。

 村長ゴウケイ亡き後、ゴウ家の名跡を受け継ぎまたのちに気の置けない存在となる隣村の長の次男坊、コウソウと知り合うことになる。

 まだまだ年若い二人がどうなるかはこれからのお話である――。




 リュウメイシャン(アレアスタ・ブレナス)

 リュウ家の女主であり、村の長も兼ねる姫長様、23歳。

 二人の子供を育てながら、リュウレイ、リュウフォンと手間のかかる二人の義妹の面倒を見るリュウ家の母。色鮮やかな装束を身に纏い、神秘的な外見から多くの村人たちに尊敬され、慕われている。

 彼女自身はのんびりとした性格だが、何より食べることに執着しており、村で一番大きな農園を経営する実業家でもある。常に新鮮で栄養満点な食材を確保することに腐心しており、鶏やヤギなどの飼育にも力を入れている。それらすべては六年前にこの村から王都奪還に旅立ったリュウシンがメイシャンのために用意した小さな家庭菜園が始まりであった。

 かつて中原に栄えた炎神の子孫が開いたレゾニア王国最後の姫巫女。異世界よりの侵略者である獣使いの戦士団ラグナザレフにより故郷を滅ぼされた後、あてどもない流浪の旅を送っていた。

 全ての従者を追手に殺されたその時、リュウメイの弟でのちに夫となるリュウシンに助け出され、ともに北方への旅に出る。短いその旅路の間にリュウシンとの愛を育んだ彼女はのちに嫡男リュウオウを授かる。

 幾多の苦難を排し、王都奪還を成し遂げて大陸の覇者となったリュウシンに迎えられて王国最後の姫巫女となったメイシャンはのちに世界の破滅をもたらさんとしたラグナザレフの王、獣の王との最終決戦に臨みその戦いを最後に鍛冶師の村へと帰還する。




 リュウオウ

 釣りが大好きなリュウ家の長男、五歳。

 メイシャンとリュウシンの間に生まれ何不自由なく育った男の子で、素直な性格。思いやりのある優しさで幼馴染のリホウや年上のリュウフォンから思いを寄せられている。

 父のいない寂しさを内に抱えているが、それでも母や妹、家族たちの囲まれて毎日を楽しく過ごしている。

 炎の王であった父リュウシンの血を受け継ぎ、炎の御子と呼ばれる。まだ未熟で力を暴走させてしまいがちな妹リュウサンをはるかにしのぐ炎の加護を持っている。




 リュウサン

 母メイシャンの真似をするのが大好きなリュウ家の長女、四歳。

 母譲りの大食漢であり、元気いっぱいな女の子。村人からはちび姫様と呼ばれており、自分自身も炎の王族としての誇りを自覚して振舞っている。しかし、どこか間が抜けており、思ったように力を振るうことができないこともある。




 リュウメイ

 かつて歴史の果てに失われた王の剣を打ち上げた伝説の鍛冶師、35歳。

 代々鍛冶を生業とするリュウ家に生まれ育ち、誰よりも優れた膂力胆力を持ち合わせる稀代の女傑にしてリュウレイ、リュウシュン姉妹の義理の親でもある。名工リュウゲンを父に持ち、その優れた技術と弛まぬ努力の結果北方の鍛冶師たちをまとめ上げる元締めを務めている。

 義理とはいえ、破天荒なリュウレイの母親らしく彼女を上回る豪快な性格であり、時には目を外しすぎる義娘にお灸をすえることもしばしばである。

 大の酒好きであり、稼いだ金の大半を酒に費やすためにリュウレイが知らないところで彼女の飲み代の肩代わりをさせられていたりもするが、それはご愛嬌。

 一回り年の離れた弟リュウシンの親代わりを務め、ぶっきらぼうではあるが誰よりも彼の身を案じていた。獣使いの戦士団ラグナザレフとの戦いの最中、鍛冶師の村を襲った悲劇の末に単身、復讐のために旅立った弟の身を案じていたが炎神の姫巫女メイシャンを連れて帰還した彼を認め、ひと月余りの間命がけの稽古を通してリュウシンを鍛え上げた。

 その後、リュウメイ自身も鍛冶仕事の傍ら、修業を通して常人には及ばない筋力を身に着けていった。その後、類まれなる資質を持った人の祖先の片割れ地の民の先祖返りであったことが判明する。

 王都での戦いののち、衰弱したメイシャンとリュウオウを連れて失意のうちに帰還。以前の覇気を失っていたところを幼いリュウレイに励まされ、彼女を自らの後継ぎとして育て上げることを決意する。

 リュウレイたち若い鍛冶師たちのために、北方全体のこれからを模索しており南方で発見された新たな鉱脈を手に入れるべく中原の地と北方を行き来する日々を送っている。




 リュウゲン

 北方にその名を知られた名工であり、リュウ家の先々代、59歳。

 リュウメイ、リュウシン姉弟の父であり、大陸の東方、かつて咎人の地とも呼ばれた青の聖地に近い地方の出身。若いころはクヨウと名乗り、老鍛冶師ジンライによって育てられた。

 のちに若かりし頃の村長ゴウケイと出会い、ともに老師の下で十年余りの間修行に励む。

 ゴウケイと義兄弟の契りを交わしたクヨウは老師ジンライの死とともに東方を離れ、各地を旅しながら、数年後鍛冶師の村を訪れ、そこでリュウ家の娘リュウショウと出会い彼女と結ばれる。

 古より受け継がれた技法を唯一体現することのできる人物であり、彼が受け継いだ技術は娘リュウメイによってのちに王の剣である一つの剣が打ち上げられることになる。

 獣使い襲来の時、優れた多くの武器を打ち上げて側面から戦いを支えた。しかしその功績がのちに仇となって、獣使いの報復を受けることになる。

 多くの村人が殺されたことに責任を感じた彼は娘リュウメイとたもとを分かち、単身王都へと潜入して復讐を成し遂げんとするも返り討ちに会い、以後二年余りの間囚われの身となってしまった。

 そんな彼を救ったのは当時まだ幼かった風の民の少女エルカオネ。のちのリュウフォンであった。

 現在はふもとの町の鍛冶師たちの組合に参加して、商人組合との折衝や領主フェリナの相談役を担っている。




 リュウシュン(セラ)

 リュウレイの実の姉でリュウ家の財政を一手に引き受ける苦労人、18歳。

 先の戦いが終わったのち、妹ともに鍛冶師リュウメイの養女となりリュウシュンの名を授かる。活発な妹と正反対な性格で持ち前の器用さや物覚えの良さを発揮して村人たちにかわいがられていた。

 人当たりの良い性格も幸いして、鍛冶師の村工房の食堂を切り盛りしていたころ村で唯一の売店経営を任されていたレゾニア商人のマクレベに見初められ二年ほど前に結婚。現在は一人娘、リュウキョウを持つ母親でもある。

 売店や食堂を経営する傍ら、工房の事務仕事も引き受ける才女であり、また義姉である姫長メイシャンの信頼する相談役として陰日向に活躍している。

 同じころ、子供をもうけた姉姫アルスフェローとも親しく、家族ぐるみでの交流もある。

 その裏で、いまだ行方のしれないリュウシンの帰還を待ち望む一人でもある。

 妹リュウレイの抱えた借金には常に頭を悩ませており、リュウフォンにその取り立てを頼むなどかなり強硬な手段に訴えることもしばしば。

 同じ女の身で大陸を股にかけて行商に励む褐色の歌姫ナルタセオには強い憧れと尊敬の念を抱いている。




 リュウキョウ

 リュウシュンと商人マクレベの間に生まれた長女、1歳。

 母親譲りのかわいらしい笑顔と誰にでも懐くことから村人や工房の関係者からとてもかわいがられている。実の叔母であるリュウレイはリュウキョウに無視されただけですごく落ち込んでしまったりした。

 のちに母リュウシュンが始める酒家の看板娘となるがまだまだ先の話である。




 アルスフェロー

 かつてレゾニア王都に囚われていた二人の王女の片割れ、およそ50歳過ぎ。

 姫長メイシャンの遥かに年の離れた姉であり、村人からは姉姫様の愛称で親しまれている。王都からの家来に侍女長カレオラと護衛士のルタがいる。村で薬師をしていたソウハクエキと結婚、二人の子宝に恵まれる。

 草木に深い造詣を持ち、王国健在時に父アレンダール王に願い出て大陸中の植物を網羅した辞典を編纂したこともある。植物好きが高じて王宮の庭園をいくつも管理していた経験を生かして、北方貴族の庭園造成や設計も手掛けている。

 鍛冶師の村では薬草園を営んでおり、大陸各地の珍しい花々や村人のための薬草を育てたりしている。

 六年前、衰弱して身動きが取れずにいた姫巫女メイシャンに代わり、復興に向けて動き出した北方の領主連合設立に尽力。のちに姉のアリステロア王女と決別してアルスフェローは北の地で民や姉フェレナスの一族とともに生きることを決めた。

 穏やかで温和な性格の持ち主だが、自分の大事な人々を傷つけるものには怒りをあらわにする。

 以前、大陸を彷徨っていた魁の歌姫レクルピオネの襲撃を難なく撃退して彼女に計り知れない恐怖と心の傷を与えている。




 カレオラ

 レゾニア王国末期、姫巫女候補の一人であった王女アルスフェローの侍女長を務めた女官、およそ500歳越え。

 人間で言えば40歳前後の見目麗しい貴婦人だが、先の王妃レイフェリアの王女時代から仕えた人物でもある。長き時を生きた英知と落ち着きを感じさせる思慮深い性格ではあるが、こと感情的となると誰にも引けを取らない意志の強さを持ち合わせる。

 主アルスフェローこそ次代の姫巫女にふさわしいと信じていた彼女ではあるが、王都の戦い直前に見た姫巫女メイシャンと炎の王リュウシンの仲睦まじい姿に次代の移り変わりを感じていた。

 主とともに移り住んだ北方でも末流とは言え、レゾニア王族としての誇りを貫いた生き方を心掛けていた。そんな彼女に大きな転機をもたらしたものは、父や故郷を戦乱で失い身一つで鍛冶師の村にやってきた少女カンショウとの出会いであった。

 はじめは、姉姫アルスフェローの館に住まうものとしての心構えを厳しく説いていた彼女ではあるが、リュウレイの独り立ちに付き添いとして参加したカンショウの無事の帰還に深い安堵を覚えた自分に気が付き、その場でカンショウを自分の養女とすることを決めてしまった。

 村長ゴウケイやリュウゲンとはいい茶飲み友達であったらしい。

 かつては大陸中の酒処を巡るなど、過去に様々なものを見聞きした経験があるそうな。




 ルタ

 侍女長カレオラの同族であり、王女アルスフェローと同時期に生まれ姉妹のように育った護衛士、50歳過ぎ。

 しとやかな外見とは裏腹に主への絶対的な忠誠心を抱く非常にお堅い性格……。に見えなくはないがそれは本人が常に自分を戒めているため。実際にはかなり女性らしくかわいらしいところもまま見受けられる。

 村人たちからは畏敬の念をもって見られているが、主アルスフェローが人間を婿に迎えたころから結婚願望が芽生えたらしく、秘かに相手を物色中。

 のちに居候となったカンショウには口うるさく接するもののそれは家族を亡くしたばかりの彼女に少しでも奮起してもらいたかったためでもある。侍女長カレオラと同様に彼女を家族として迎え入れることを決め、自分は義姉として接するようになった。

 かなり後に意外な人物と結婚することになるがそれはまた別のお話。


余裕を見ながら徐々に更新していくつもりです。

後半は王都の戦いを取り巻く人々も紹介できればいいなと考えています。

気長にお待ちいただければと……。

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