~最後の別れ II~
-翌朝5時。
といっても一睡もしてないけどね。
会社には行くか悩んだけど、朝一番で課長の机の上に置かなければならない書類が有るから、行くしかない。
なんで、死ぬ日に会社に行かなければならんのか(笑)
6時に出勤。
部署には…誰もいない。よかった。
助かったことにオフィス内には誰もいない。
課長の机の上に、頼まれていた書類と辞表を置く。
昨晩…ただ消える事より、少しでも会社に迷惑が掛からないようにと思い辞表を書いた。
それと…
後輩ちゃんの机の上にも…
ゲームでも、リアルでも世話になった感謝の言葉を手紙に綴ったんだけど…
-6時30分。
もう少ししたら、早番の人達が出勤してしまう頃だから、そろそろ退散するかな。
-7時30分。
会社からの電話が鳴りまくってるが無視!
どう説明したらいいのかわからんし、言いたいことは全部辞表に書いたからな。
ということで、仕事用で使ってたガラケーは川ポチャ!
プライベート用のスマホには、後輩ちゃんと仲が良い人以外登録してないけど、さすがにスマホは捨てれん。最後まで持っとくかな。
-8時。
電車かバスに乗ってどっか行こうか悩んだけど、メンドくさい。
気付けば俺、ゲーム以外の趣味無いやんけ(笑)
仕方がない。いつもの店でモーニング喰って帰るか。
-9時、帰宅。
テレビもつまらん。
最後までゲームやるかな。
今日はいつもより早くPCか立ち上がった。
ギルド長室にログインすると椿がいた。
「どういうことですか!?なんですかアレは!?からかってるんですか!?何がしたいんですか!?何か言って下さい!」
「なんでここにいるの?会社は?」
「課長に『部長の辞表がある』とか言われて、あんな手紙置いてあったのに、そのまま働けると思ったんですか!?」
ごもっともだな。
しかし、椿がこんなに怒ってるの初めて見るな。
「お願いですからホントの事を教えて下さい!アナタの言う事ならすべて信じます!」
あきらかに泣きベソかいてる声だった。
…諦めるか。