友に会う。
カメさん更新、すいません。
羽山ヒナミ、登場。
「落ちましたよ」
「あ、ごめんなさい。ありがとう──」
昼休み、トイレから戻って来る途中、秋乃は前を歩いていた女子が落としたハンカチを拾った。
「……」
低いな……と秋乃はショートカットの羽山ヒナミを見つめる。
ヒナミは怪しげに秋乃を見る。
「……なんですか?」
「いや……なんか背丈が誰かと似てるなと──」
「ヒナミ! ちょっと──」
二人の後ろから、長い髪を左右に揺らしながら、柚子が来た。
「柚子ちゃん──」
「レデンツ……!」
「な、何で舛田がいるのよ。だいたいレデンツって誰よ──」
と柚子がツッコミを入れる。
「柚子ちゃん知り合い?」
「え? ま、まあね」
「夏見さんの友だち?」
「そうよ。ヒナミっていうの」
「こんにちは。羽山ヒナミです」
と改めてお辞儀をする。
「どうも。舛田秋乃です」
「舛田くんね。わかった──」
「ヒナミ、忘れてたわよ。ノート」
「ありがとう。柚子ちゃん」
とヒナミはノートを受け取った。
「ダメじゃない。肝心なノート忘れたら」
「そうだね、ごめん──」
ヒナミは申し訳なさそうに手を合わせる。
秋乃はそんなやりとりを見て、思わず言っていた。
「夏見さん、優しい……」
「はっ?! 誰が──」
「そうだよ。柚子ちゃんって気が利くし、すっごく優しいの」
とヒナミも笑顔で言う。
柚子はそれを聞いて、二人を交互に見やる。
「優しくないわよっ//」
「この前だって、私が返却忘れてた本返してくれてたの」
「へえ。やっぱり優しいんだ──」
と秋乃は小さく微笑んだ。
柚子はそんな微笑みを正面から受けて、顔を赤らめていく。
「や、優しくなんて……っ////そ、それは私が図書室に用があったから……別にヒナミの本を返そうと思ってたわけじゃ……////」
秋乃とヒナミはニマニマして柚子を見ていた。
わかったわかった。というように、二人は頷く。
「////っ──知らないわッ////優しくなんてないんだからっ////! 先に行ってるからねッ──////」
と柚子は真っ赤な顔のままで、さっさと歩いていく。
「柚子ちゃん! じゃ、じゃあ。ハンカチ、ありがとう──」
ヒナミは急いで柚子のあとを追った……
*
「レデンツの友に会った……」
教室に戻り、章に言う。
「レデンツ? あぁ、夏見か」
「そう。友だちは、普通だったな……」
ちょっと残念と席に着く。
「意外と変わってるんじゃね? 普通に見えて」
「はっ! 隠れ何とかみたいな?」
「いや、知らんけど……」
とちょっと期待している秋乃に言う。
「だって、変わり者ばっかだし──」
「そう? ……」
秋乃は教室を見渡す。
ちょっかいを出され、キレて朔を殴る犀。
そして、よし、もう一発! とそれを嬉しがる朔。
一人、後ろでああでもないこうでもないと、ポーズを決める香月。
「…………」
「な?」
章が呆れ顔で同意を求める。
「でも、楽しい」
「それは……──」
お前も変わってるからじゃね? と言いそうになってから、少し微笑みながら教室を見渡した秋乃を見て、章は言うのをやめるのだった──
遅くなりました(_ _)