真っ赤っか
新キャラ二人目。
「落としたでござるよ」
「あ……どうも、忍者さん──」
少し暗めな赤色の眼鏡をかけた女子が眼鏡ケースを落とし、それを拾った忍者から受け取った。
「確か、この前も落としておったな。気を付けた方がよいでござるよ」
「あぁ、はい。気を付けます──」
そう言って眼鏡ケースをしまうと、関野は失礼します。と頭を下げ、歩き出した──
*
「失礼します──」
向かった先は、生徒会室。
関野は書記と会計を兼任している。
ちなみに、一年の役員はいない。
「こんにちは、関野さん!」
「こんにちは。篠山くん──」
篠山はきらきらとした目で、関野を見つめる。
「今日も眼鏡似合ってます!」
「うん……、ありがとう?」
それって褒めてるの……? と思いながら、関野は席に着く。
「そういえば、会長は?」
「またどっかで猫のマンガ読んでるんじゃないかな」
「あぁ、また──」
と関野はうなだれる。
確かにやることはちゃんとやるし、しっかりしてるけど、何かねぇ……
「はぁ……」
溜め息が口から漏れる。
そんな関野に篠山が訊ねる。
「会長のこと、気になってる?」
「え? いや、まあいつものことだから──」
気にはならないけど……。会長に見てもらわなきゃいけないやつもあるから、居ないといないで困るんだよね……と関野は思う。
「会長より、俺のこと気にしてほしいな〜」
「なんで? 篠山くんはちゃんとやってるし、いなくもならないからいいと思う」
「そういうんじゃなくて、男としてさ」
「男として?」
「そう──」
と関野をまっすぐ見据える。
関野は見られて顔が赤くなっていく。
「冗談はやめて//私すぐ赤くなるから……//それと見ないで//恥ずかしいから//」
「あー、関野さん可愛い!」
「からかわないで//じゃあ、私今日はプリント置きに来ただけだから──」
とプリントを机に置いて立ち上がる。
「じゃあ俺も帰る」
「え? 会長に用があるんじゃないの?」
「会長はいいの。いつでも会えるから──でも、関野さん四組でクラス違うし、休み時間は女子から逃げらんないから。一緒に居られるの、こういう時だけじゃん」
と篠山はにこりと笑う。
関野は顔を真っ赤にしながら言う。
「そういうのいいから////じゃ、またね////」
と関野はそそくさと生徒会室を出ていく。
もちろん、篠山も関野の後ろをついていく。
「途中まで送るよ」
「いいよ、悪いし」
「送るって」
「いいって──」
「イケメンくんだ」
とちょうど前から歩いてきた秋乃が声をかけた。
「篠山ね、えっとこの前の……」
「舛田です」
「舛田くんね。こちら、生徒会書記兼会計の──あれ?!」
隣に居たはずの関野は、篠山が秋乃と話をしている間に、前に行ってしまっていた。
「あ! 関野さん!」
「またね! 篠山くん、舛田くん──」
と関野は手を振って、走り去った。
「そんな……関野さん──!」
「ドンマイ」
「くそっ、いつか関野さんを彼女にしてみせる!」
「え? 好きなの?」
「うん」
秋乃は、へぇ。と言ったあと、
「イケメンでも落とせないんだね」
とフッと笑う。
「うるさいよ。余計なお世話だ」
「ごめんごめん。でも頑張って。応援してる」
と秋乃がガッツポーズをする。
「うん! ありがとう。頑張るよ!」
篠山もガッツポーズをする。
意外と単純な篠山であった。
そんなことを知らない関野は、ナイスタイミング舛田くん! と思いながら帰路についたのだった──
忍者「ひさしぶりの出番でござった!」




