君が不在のとき
いつも一緒にいて
当たり前の君が
少しの間でも
いなくなると
心がぷっつりと鳴って
君のいない静けさと
靴のない玄関が
寂しくて
寂しくて
どこへいったかも
何をしているかも
いつ帰ってくるかも
よくわかっているのに
目頭が熱くなって
うわあ、と声を上げたく
なってしまう
こどものような
心細さはこどものように
可愛いものじゃなくて
一つ空いた空間
一つない茶碗
一つ空いた椅子
が
じわりじわりと
染み渡って
私を寂しくさせる
早く帰ってきて
うるさくていいから
わがままでいいから
面倒くさくていいから
自分勝手な私は
玄関の前にたって
首を長くして
きみの帰りを待っています