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Wolves

狼の群れが天使を切り裂く。

「オラオラオラァ!とっととくたばりやがれ鉄屑共ォ!」


 小気味いい連射音とともに放たれるマシンガンの弾丸が、装甲の薄い最下級型(エンゼル)のデウスを貫き、ものの2、3発で破壊する。今までのデータから、地球上に点在しているデウスは熾天使から通常の天使までの天使の階級に分けられていることが判明いている。


 現在確認されているのは全部で六種類。軽装甲で武装も大したものがないが、数が多い最下級型(エンゼル)、それをカスタムして性能を挙げた指揮官機、下級指揮官型(アークエンジェル)、そして重装甲であったり、高機動であったりと、異形かつ高い性能を持つワンオフモデルの下位戦術型(プリンシパリティ)。これらを統括する大型のデウス。いわゆるボスキャラに分類される中位戦術型(パワー)。今回基地を制圧しているデウスの元凶、ブリアオウスもこの階級に位置している。飛んで、その存在が確認されているアーマナイトと似たようなデザインの人型かつ、こちらのワンオフモデルをはるかに凌駕する高性能を備えた特級専属殲滅型(セラフ)。そして、このゲームにおけるグランドクエスト、それらにおいて討伐対象とされている、天使の階級に属さない超特例、それぞれが二機ずつの特級専属殲滅型(セラフ)を従えているという大ボス、四大天使。


 下記の二タイプは早々お目に書かれるものでもないが、四大天使の一角であるミカエルは時おり最前線のこちらの兵力を急襲して来るため万が一がある。その万が一が来ないよう祈りながら、とっさのジャンプ。重装甲型の下位戦術型(プリンシパリティ)の放ったロケット弾を躱しながら、サブアームにより格納された折り畳み式キャノンを展開。右肩にドッキングさせ、発射。

 総弾数は低いながらも威力はぴか一の装弾筒付翼安定徹甲弾(APFSDS)は、キャノンの中では軽量な分、最低級の威力である小口径キャノン砲でも奴を十分に殺せる威力を持つ。貫かれ、動力部を破壊されて崩れ落ちる。もう一つのサブアームからグレネードランチャーを展開、引きっぱなしにされた三つの引き金により、マシンガンやらビーム兵器やらをカルテット・トリガーに向け、対空砲火を行う最下級型(エンゼル)を榴弾と弾丸の嵐で蹴散らしながら、


「見つけたぜ!」


 奥にいる、他とは色合いの違う下級指揮官型(アークエンジェル)をキャノンで狙撃。破壊する。


「アンゲルズ!そっちはどうだ!?」


「いまおわった」


 指揮系統の乱れた最下級型(エンゼル)を破壊しながら見れば、周りの最下級型(エンゼル)を盾にしながら、なんとかタートルシェルパの懐に潜り込もうとした下級指揮官型(アークエンジェル)が無情にもタートルシェルパの誇る唯一の近接兵装、大型ランスに薙ぎ払われ、付属の機関砲でハチの巣にされて倒れ伏していた。その近辺には大口径キャノンの榴弾の直撃を受け、その機体を七割がた吹っ飛ばされて無残な姿になった重装甲型の下位戦術型(プリンシパリティ)だったものが転がっていた。そしてそういいながらも、指揮官を失い


「よし!ウルフ小隊は弾幕張れ!タートル小隊に近づけさせるなよ!」


「「「「了解(コピー)!!」」」」


「ウルフ5、合図を出せ!」


「了解です!」


 彼の号令で、『教会』の利用している量産型アーマナイト『パラディン』が5機、トレーラーの護衛から前に出る。一方で、その後方、トレーラーを守るように、近接戦用の大型ランスと盾、そして背部のユニットを装備した、タートル小隊の機体がそのユニットを動かす。同様にタートルシェルパも、その両わきに装備された箱形の兵装を軌道、その照準を上空に向ける。それと同時に、前に出たパラディンの一機が信号弾を放った。


「ふふっ、そっちの子から合図が着たみたいね。」


 峡谷上部の狙撃ポイントに、自身の愛器である、ジャガイモでできたベーコンの服を着た魔導士という独特なエンブレムを持つ四脚タイプのアーマナイト、『R.I.P(ポテトの中で眠れ)』に乘るシャーマンポテトは、それを確認してちろり、とその赤い舌を覗かせる。


『貴様の部下からも合図が来た。追加並走の準備はいいか?』


「もちろん、今日までみっちり練習したわ。」


 そういう彼女は、いつも装備している大口径スナイパーライフルを背部ラックにしまい込み、彼女が装備しているのは滑空砲とでもいうべき大型の砲だ。


『なら始めろ!物量で押すということがどういうものか、基本のなっていないデウスどもに思い知らせてやれ!』


「はいはい、仰せのままに。」


 砲塔を上空に向け弾道、着弾地点を計算。発射する。


『さぁ、第三段階はここからだ。』


 覚悟しろよ天使ども、とバードマンはその指令室で笑みを浮かべた

 設定ちょいだし


四大天使:デウスの中でもひときわ大型かつチートともいえるような戦闘能力を誇るボス機体。特定の場所でランダムエンカウントするやべーやつら。


ミカエル 『大地』を統べる天使。対デウス最前線のどこかに時折出現してはすべてをめちゃくちゃにして去っていく災害。当然プレイヤーからは嫌われている。


ウリエル 『大海』を統べる天使。船だったり潜水艦だったりを問答無用で海底から現れて焼き払う。このせいで迂闊に海が渡れない。海中マップはレアアイテムやら遺物があるので金策や探索にはもってこいだがこいつに焼かれるという圧倒的リスクのせいで人気がない。当然プレイヤーからは嫌われている。


ラファエル 『大空』を統べる天使。一定以上の高度を一定士官保って飛んでると襲ってくる。このせいでリスクある低空飛行でしか海を渡れない。空中にうまみなんて到底あるとは思えないうえに移動が無茶苦茶制限されるからプレイヤーから嫌われている。


ガブリエル 『■■■』を統べる天使。詳細不明。というかいるかどうかもわかってない。ゲーム中で他が『四大天使』と呼称されているからいると思われているだけ。能力からその見た目に至るまで謎でそれらしい動きが確認されていない。

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