喫茶店は落ち着く場所
リハビリです。
やっぱり、ちょっと違和感が……。
「あ~、美味しかった!」
「………満足」
そうかそうか。それは何よりだ。……はは。
いつの間にか、デザートまで頼んでたし……。
俺が、トイレに行ってる間か?そうなんだな?いや、そうに違いない!
「……何よ?」
「……なんでもない」
ちったぁ遠慮しやがれ!全く、これだから近頃の女子高生は………。なんて言えない!
「あの~……」
「このもどかしさ!………ん?」
あら、太一君、いつの間に?
「まぁ、座りなさいな」
「え?うん」
「紹介しよう!………太一だ!」
「あ、佐渡太一です。って圭、もしかして僕の名字忘れてた?」
「………あは☆」
「キモ」
言ってくれるじゃないの、葵さんよ。まぁ、自分でもキモいと思ったけどね!見てこの鳥肌。
「ほら」
「え?寒いの?」
そうだよね。突然鳥肌見せられても、困るよね。むしろ優しい反応だよ。さすが太一!
「無視しとけばいいから。……私は水瀬葵よ。よろしく」
わぁい。
「うん、よろしく!」
「………」
ここは皐月が自己紹介するタイミングじゃないの?なんで照れてるの?可愛いからいいけどさ。
「あの………あぅ」
いいぞ、もっとやれ。
「えっと、古賀さんだよね?」
あら優しい。まぁ優しい。
「………古賀皐月」
はい、よくできました。
「よろしくね!古賀さん」
「………しく」
あ、そうだ。
「自己紹介も済んだし、太一、なんか頼めば?」
「圭が奢ってくれるって!ね?」
そんな可愛く、ね?って言われちゃったら………。
「え!?いいの?」
「………しょうがねえなぁ」
こう言うしかないじゃない。
……………………
……………
………
「ごちそうさま」
いや~、太一は礼儀正しいな。どっかの女子高生にも見習ってほしいもんだね。
「な?女子高生!」
「何よ?」
なぜ睨む……。てか、葵はなんでこんなに好戦的なんだろう。
「葵さんや」
「……だから、何よ?」
「今日は、女の子の日なぶぁう!?」
鼻がぁぁぁあぁ!?
「ちょ!?な、な、なんてこと聞くのよ!?」
貴様は俺の鼻になんてことしてんだよ!?
「そ、そうだよ!今のは圭が悪いよ!」
太一君!?
「そ、そんな……女の子の……あの………」
ダメだこいつ!使えねぇ!
となると…皐月!
「……つまらない」
ワンセグみてる!?つまらないならみるんじゃねぇよ!
どいつもこいつも……!
しょうがない……。やはり頼れるのは己のみ!
「あ゛う゛ぉい」
「何よ!?」
あ、ちょっと力が弱まったぞ!
今がチャンス!
「指抜いてください」
はい。素直にお願いするのが一番です。
「私だってアンタの鼻に指なんて突っ込みたくなかったわよ!」
それはそうだろう。嬉々として他人の鼻の穴に指を入れる人なんていないだろう。いや、いてほしくない。
「だったら、さっさと抜いてくれ!」
「………何か、得体のしれない物が出てきたりしないわよね」
「んなわけあるか!」
俺の鼻の中に何があるというんだ。
「……じゃあ、抜くわよ」
あ、なんかエロい。
「葵、もう一回言っ」
「黙れ。貫くわよ」
「ごめんなさい」
なんて恐ろしいことを……。
…ヌボ!
あ、抜けた。
「うぇぇぇ」
なんつー声出してんだよ。
「皐月、ティッシュ取って……うぅ」
「………はい」
「別に鼻水くらいなんでもないだろ」
血がついたわけじゃあるまいし。つーか、よく血出なかったな……。
「気持ち悪いじゃない!」
自分で突っ込んだくせに!
「一応拭いたけど……まだ何かついてる気がする」
俺の鼻水って一体……。
「あの、水瀬さん。トイレで洗ってくればいいんじゃないかな」
太一、君は親切で言ったんだろうけど、僕の心はその一言で地味に傷ついたよ。
「あ、それもそうね」
「葵……念入りにね」
「グハッ!」
皐月にまで……。いや、まぁ元はといえば俺が悪いんだろうけどさ。
あぁ………帰りたい。けど帰っても奴らがいるだろうし。
そもそも、ここに来た目的ってなんだっけ?
ん~………。
……あ!皐月のことだ!
途中までの文章を1年前に書いて、その続きを1年振りに書いたんですけど………なんとも言葉では言い表せない違和感が……。
ちょっと不安です。
ご意見ご感想ありましたらよろしくお願いします!