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シェラ

 ダンジョンから帰ってきた俺たちは最初にシェラの元へと向かった。今日は珍しくシェラの家だ。

 ステラとフライアは邪魔になるからと外で待つと言っていた。


 一緒に来た方がいいのにとも思ったが、頑固に行かないと言っていた為今は一人だ。


「ただいま。シェラ」

「アラン様!」


 俺の顔を見ると途端にシェラは満面の笑みへと変わった。


「お帰りなさい」

「ああ。ただいま」


 普段通りの挨拶を交わす。いつも通りの変わらない会話だ。


「今日は傷だらけですね。大丈夫ですか?」

「ああ。大丈夫だ。ちょっとやらかしてしまっただけだから」

「ふふっ。アラン様はおっちょこちょいですね」


 笑いながら返事をしていたが、シェラの目には涙が浮かんでいた。


「こんなはずじゃ……」

「シェラ……」


 シェラは目を擦りながらそう言い訳を口にする。

 しかし耐えきれ無くなったのだろう。溜まっていた涙がドバッと流れていた。

 

「心配だったんです……。でもアラン様やステラさん、フライアさんの方が不安だろうそう思って我慢してたんですが……」


 やはりそう言うことだったのか。そりゃあ一人残って帰りを待つだけなんて、心配になるのも仕方がない。


「いやいいよ。出発する時のシェラとの会話は俺もとても助けられた。安心したんだ」

「アラン様……」

 

 シェラはそう言って椅子から立ち上がり俺の元へた飛びついてきた。


「アラン様! 無事で本当によかったです! アラン様が居なくなったら私は、私は……」

「ああ。分かってる。心配かけてごめんな」

「アラン様……アラン様……」


 シェラは俺の胸に飛びつくと長い間大きな声で咽び泣いていた。俺の名前を叫びながら。


「はあ……。こんなに泣いたのは生まれて初めてかもしれません」

「そこまで俺のことを思ってくれてたのか」

「アラン様はすぐ私たちの事を心配にさせますからね。見ててハラハラします」


 シェラは不満そうに口をとんがらせていた。


「そ、そうか。それは悪いな」

「でも、それがアラン様の良いところでもありますからね。一緒にいて退屈しません」

「それは喜んでいいのか?」

「少しは反省して下さいよ?」

「はい」


 シェラの言葉に素直に頷いた。確かにシェラとステラには迷惑をかけてるしそこは気をつけないといけないな。


「俺、そろそろ行かないといけないな」


 時間を見てそう呟く。ギルドにさっきのことを報告に行かないといけない。


「アラン様。これからも色々よろしくお願いしますね」

「ああ。よろしくな」

「それでは行ってらっしゃい」


 シェラは見送る言葉をかけた後、立ち上がろうとする俺の頬に唇を当ててきた。


「シ、シェラ⁉︎」


 思わずの出来事で気が動転してしまった。シェラは一体何を……。


「その……嫌でしたか?」


 上目遣いでそう訊いてくる。そのシェラの姿にドキッと心臓が跳ねるような感覚になった。

 

「嫌、じゃなかった」

「そうですか……」


 不思議な気分だ……。こんな事誰かにされたことなんて無かったからだろうか。


 俺の返事を聞いたシェラは後ろを向いてこちらを見ようとはしてこない。


「そ、それでは行ってらっしゃい。アラン様」

「あ、ああ。行ってくる」


 シェラの言葉に返事をして俺はシェラの家を後にした。しかし、最後の出来事が全く頭に離れないままだった。

 次で完結予定です。


  「面白い!」

  「続きが気になる!」


 そう思ってくれたら下のブックマークボタンや広告下のにある☆☆☆☆☆を押してくれると幸いです! 

 これから書く気力にもなりますのでして欲しいです!


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