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黒き森(プロローグ)

作者: 平成

とりあえず書いてみました

目の前の広大な平原には、おびただしい数の大小様々な魔物が蠢いていた。その光景を一キロ近く離れたところから遠見の魔法が使えないので魔道具を介して丘から見ていた男が同じく魔道具を使って見ていた傍らの女に確認のために言った。

「あれは何ですか」

その問いかけに女は即返した。

「魔物の軍勢だ」

「それは分かってるって、そうじゃなくてこの数だよ。俺がお前に聞いたときは数十匹って言ってた気がするんですけど」

「すまん、間違えた」

女はあっさり謝った。あっさり謝った女に対して男は唖然とした、間違えたじゃすまないだろうと。

男は女の次の答えが分かっているかのように怯えながらも聞いた。

「んで、これからどうすんのまさか……」

「そのまさかだ。私たちはこれからあの魔物を駆逐する」

男は女に冗談じゃないとばかりに女に言い返した。

「あの数の魔物をか、千近くいると思うんだが対してこちらはたったの二人だぞ。」

どう見たって勝ち目がないとしか思えない。他人から見たらこれは無謀を通り越してただの自殺志願者にしか思えないだろう。

「大丈夫だ、何とかなるって」

「何とかなるかっつうの!!騙されたこのヤロー魔物の駆逐手伝えば女の子紹介してくれるからって来たのに」

なんともいい加減な理由で来た男に女は笑顔で返す。

「私はヤローではない女だ。それに安心しろ、生きて帰ったらちゃんと紹介してやる」

笑顔で死亡フラグ的な発言をする女に何か希望がないかと一縷の希望を乗せて男は聞く。

「なら援軍は来るのか」

「あちらの戦闘が終わればな」

「戦闘が終わればって、ちなみにどのくらいで来るんだ」

男は不安そうに聞いた。

「まあ、早くて一日はかかるだろうな」

「援軍が来る前に死ぬだろー」

「まあ、そう言うなあっちだって人手が足りないんだからしょうがないだろう」

「確かにそうだが限度があるだろ、魔物千に対してこっちはたったの二人だぞ」

「何度も言うな、しょうがないだろ命令書には確かに数十匹って書いてあったんだから」

女は言いながらポケットから取り出した命令書を男に渡した。男は女から命令書を受け取って読み始める。男が読んでみると確かに命令書には

「数十匹の魔物の駆逐を頼む」と書いてあったが文の最後に注意事項が書かれていた。

「報告に間違いあり、魔物の数は千に昇る」これを見た瞬間男は女に切れた。

「最後まで読みやがれー!!」

切れた男に対して女は一言った。

「めんどい」

「この女ありえない」

女は男の言葉にどこか納得言ったのかうなずきながら男に言った。

「どおりで司令部から命令書を受け取ったとき私にお前を連れて行けと言ったのか。まあどっちにしてもお前は連れていくつもりだったんだし結局は変わらんな」

「俺を巻き添えにするなー」

男は命令書を投げ出して膝を地面に付けて泣き言を言い出した。

「俺帰って」

「だめだ、それにもう遅い」

魔物の軍勢は既におよそ前方百メートルの距離まで近づいていた。おそらく軍勢の先頭にいる魔物はこちらに気づいているだろう。今から逃げても間に合わないだろう、それにこの先には町があるからどちらにしろ逃げられない。

女は腰に差した二本の内の剣を抜いた。それを見て諦めが付いたのかそれとも魔物をみて諦めが付いたのか分からないが男は膝の埃を落として立ち上がりポケットから鉤爪が付いた手袋をはめ腰に差した双剣を抜いた。

「行くぞ、フォローは任せたぞ」

「分かった、とにかくやるしかないか魔力もたっぷりあるしな」

男は自嘲気味に言い返した。

「ただしかわいい女の子の紹介忘れんなよ」

女は男が言い終わる前に魔物に向かって走り出していた。それを見て女を追って男も走り出した。

魔物が目前まで迫ってきたとき女が大声で言った。

「勝つぞ」

男はその声と女の後ろ姿を見て先ほどまでの態度が嘘だったかのように大声で言い返した。

「当たり前だ」


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― 新着の感想 ―
[一言] この前向きな姿勢は好きです。まあまあ面白かったです。
[一言] ポケットから鉤爪が付いた手袋をはめ→意味不明 鉤爪を装備した上さらに双剣を抜く→どうやって戦うつもりなのかわからない。斬ろうにも爪が邪魔、ひっかこうにも剣が邪魔になる。 あと文章が「とある…
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