表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

自己犠牲の愛

作者: chiter

これはただの自己満足。

私は誰かの必要にされたかっただけ。

自分を犠牲にして、辛い思いを噛み殺し、甘えたい気持ちに蓋をして、ただ存在を認めて欲しかった、それだけだった。

やった事に対してただほんのひと雫でもよかった。私を求めて欲しかった。必要として欲しかった。お返しなんていらない。対価なんていらない。ただ、次も求めて欲しかった。君じゃなきゃダメだって言って欲しかった。

他の誰でもない、貴方じゃなきゃダメなんだって言って欲しかった。他の人なんていらない。貴方が居てくれるならって少しでも思って欲しかった。


そんな気持ちを伝えたら、きっと貴方は居なくなる。わがまま一つでもう会えないかもしれない。もう必要とされないかもしれない。だからこの気持ちはしまいっぱなし。


貴方が楽しければ、嬉しければ、喜んでくれたら、それが私の幸せだ、なんて強がりだけで生きていく。本当はずっと一緒に居たい。片時も離れたくなんて無い。でもそれはただのわがまま。この気持ちはただの依存。そうやって騙し続けて自分自身に蓋をする。


これはただの自己満足。

本当に必要かなんて聞いても言ってくれない。いつ捨てられるか分からない。そんな不安で心が壊れてしまいそう。だから今日も自分を騙す。心を殺す。相手が喜んでいるのが何よりの生きがいだと言い聞かせる。私はあの人の為に生きているんだと理由をつける。

そこに自分が関わらなくても、自分以外で喜んでいても、利用されてるんじゃないかって不安があっても、死んでも悲しまないんじゃないかって思っても。


これはただの自己満足。

必要とされたい自己満足。

対価で払うのは自分自身。その身、その意思、その心。

全てを払って得られるもの。そこに形は無く目にも見えずあるのはただの不安だけ。

だから自己満足。自分が壊れる自己満足。


そんな生き方は長くは続かない。

報われないのが自己満足。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ