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魔王が見つかりました。

人々が暮らす世界とは異なった、魔人や魔物達が暮らす魔界。

そんな世界のある城の中。


「ゼノア様!!」


ある魔人が、豪華な椅子に座るゼノアという魔人に跪く。


「貴様か。今どれくらいの街が滅んだ」


「それが、タケルという謎の冒険者に迎撃され……」


「まさか一つも滅ぼせなかったのか?」


「も!申し訳ございません!!王都に使うはずだったクリスタルも使ったのですが……」


「まさか無駄にしたのか?」


「私の強化魔法も魔物にかけたのですが……」


「なんだと!?!?」


「申し訳ーー」


跪いていた魔物の首が飛ぶ。


「クソッ!!」


ダァン!!!!


ゼノアが椅子から立ち上がり、壁を蹴る。


「あらあら、どうしたのゼノア」


奥から女性の魔人が歩いて来る。


「アスモか。この屑が十階位のクリスタルを無駄にしやがったんだ」


「十階位が?」


「ああ。どうもそこらの冒険者に倒されたんだとさ」


「流石にそれは信じられないわね……」


「チッ。手間かけやがって」


「ちょうどもう直ぐ集会なのだし、その時調べましょ」


「チッ、分かったよ」


それから二人は別の部屋に歩いていく。


それから数分後。

しばらく長い廊下を歩いた後、ある部屋の扉の前に立ち止まる。


ガチャッ


両開きの扉を開けると、中央に蝋燭がある、四つの席が用意された豪華な円形のテーブルの奥の席と右の席に銀髪の少女と、白髪の眼鏡をかけた男が座っていた。


「リリアとアザゼルはもう居たのか」


部屋に入った二人が空き席に座る。


「じゃあまず僕からいいですか」


眼鏡をかけた男、アザゼルが口を開く。


「ああ」


「いいわ」


「うん」


「この城に残された魔力を調べた結果、我々が生存できるのはもうあと1ヶ月程度ということが分かりました」


「ハァ!?一ヶ月!?」


「思ったよりずっと少ないわね……」


「はい。魔王が残した魔力を増幅させるのも限界で、後1週間ほどで魔力が尽きます。魔王が近くに居ない今、この城の魔力が尽きたら我々は3週間ほどで絶命するでしょう」


「一ヶ月……短い……」


「ほんとだよ!」


「ですがヒューマンの負のエネルギーさえあれば魔力を回復できるかと」


「その件なんだけれど、どうも十階位のクリスタルの魔物達を倒せる冒険者がいるらしいわ」


「十階位の魔物を?それは勇者ですら不可能なはずでは」


「私も信じられないわ。だから今から調べるの」


コトッ


アスモが机の上に水晶を置く。


「過去遠見」


水晶に手をかざし、そう呟くと目を瞑って上を向く。


すると水晶の中に、街の壁の上に立ち、強大な魔法を唱えている男の姿が浮き上がる。


「これがそのタケルという冒険者ね……」


「こいつが!?」


「見たことない魔法ですね……」


全員が水晶に目を向ける。


「古代魔法……」


「古代魔法!?いつもお前が使ってるやつか!?」


「うん。多分この魔法、第十階位超えてる……」


リリアが答える。


「第十階位超えの魔術を使うヒューマンが存在するとは……」


ピカッ!!


直後、水晶が真っ赤に光る。


「すごい威力の魔法ね。確かに第十階位超えてそうだわ」


アスモが水晶に手をかざすと、水晶の中の時間が少し戻り、停止する。


「隣に居る奴らは誰だ?」


「この金髪の少女は勇者ね。それでこっちの兎耳の方は……多分冒険者ギルドのギルド長だわ」


「そいつらが隣に居るってことは、このタケルとかいう奴が重要人物なのは間違いねえな」


「それではこちらの子は誰ですか?」


「あー、この紫色の髪の子ね。魔力解析」


水晶に手をかざす。


「……おかしいわね。解析できないわ」


「隠蔽魔法とかなんかかかってんじゃねえのか?」


「ありえるわね。魔力隠蔽無効化、魔力解析」


再び水晶に手をかざす。


「解析出来たわ……」


「!!!」


「どうしたアスモ」


「ねえアザゼル」


「何ですか?」


「わざわざ負のエネルギーを集めなくても、魔王がいればいいのよね?」


「確かにそうですが、魔王は行方不明です。それに魔王の力にも目覚めてません」


「見つけたわ、魔王を」





この時はまだ、魔人達に目をつけられたことをエッシェル達は知らなかった。

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