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助っ人と会いました。

「なあ、今掲示板に出てる緊急クエストについてなんだが」


「それがどうかしたのかしら?」


「恐らく次の襲撃の魔物は今日戦った魔物よりもさらに強くなると思う。だから普通の冒険者達をどれだけ集めても戦力にならないと思うんだ」


本当は俺の都合上見ている人が少ない方がいいだけなんだがな。


「確かに貴方達が昨日戦った敵は恐らくAランク級でしょうけど、まさかそれより強くなるっていうの?」


昨日のでAランクなのか。流石にAランク冒険者があれと戦って苦戦するような弱さじゃないだろうから、きっとAランクが連続で数十体倒せるのがAランク級というような決まり方をしてるんだろう。


「ああ。少なくとも今日戦った奴は昨日より強いし、きっと数も増えるだろう」


「確かに、Cランク冒険者程度じゃ太刀打ちできないかもしれないけれど……」

「流石に貴方達だけに戦わせるのは……」


「だからと言って弱い冒険者達を使うのはただ無駄死にを増やすだけだ」


本当は俺の都合上見ている人が以下略。


「…………」


シェスタが考える。


「分かったわ。でもその代わり、一人だけ助っ人を受け取ってもらうわよ」


「助っ人?」


「有名なSランク冒険者よ。ちょうどこの扉の先にいるわ」


シェスタが関係者以外立ち入り禁止と書かれた扉を指差す。


今いるのか!!Sランク冒険者って言うからにはめっちゃごつい男の人とかなのだろうか。


「ちょっと出て来てくれるかしら?」


シェスタが大きめの声で扉に向けて言う。


そしてその数秒後。扉がゆっくり開く。


「今呼んだのってボクですか?」


そこから出て来た少女と目が合う。

その少女は、なんというか完全にシエラだった。


「「「あ」」」


俺とエッシェル、そしてシエラの声が合わさる。


「まさか有名な助っ人ってこの人だったのか……?」


シェスタに聞く。


「ええ。そうよ。知り合いなの?」


「まあつい昨日会った仲なんだがな」


「勇者と知り合いなんてやるわね……あら?昨日って確か試験中……」


「そこは気にするな」


危ない、サボリがバレるところだった。


「シエラ!!久しぶり!!」


エッシェルが立ち上がり、シエラのもとに行く。


「ああ、久しぶりかは分からないけどまた会ったね」


「まさかお前が助っ人だったなんて驚いたぞ」


俺も立ち上がり、シエラのもとに行く。


「助っ人?」


あ、シエラはまだ知らないんだったか。


「それは今から私が話すわ」


そして、シェスタがシエラに昨日の出来事と今朝の出来事を話す。


「そんなことがあったの!?!?」


シエラが驚いている。


「それで次の魔人の襲撃に貴方達三人で対抗してもらうことになったのだけれど、大丈夫かしら?」


「ボクはこれでもSランクだし勇者だから受けないわけにいかないけど、二人はいいの?」


「いえ、この提案はその二人が出したものよ」


「そうなんだ……」


「まあとりあえず席に座って話しましょう」


その後、先程の席順のシェスタの隣にシエラが座り、話を続けることになった。


「確かに話しを聞く限り三人で戦うのはいい案だから賛成だけど、ボクはまだタケルとエッシェルの戦い方とか強さとか、あんまり知らないから教えてくれるかな?」


「もちろんいいぞ。何から教えればいい?」


「じゃあまずはタケルから、職業とその職業についてといつもの戦い方を教えて」


「分かった」


なんだか面接を受けている気分だ。


「まず、俺の職業は魔術師だ」


「え、タケル魔術師だったの!?昨日、素手で魔物倒したって聞いたから武闘家とかかと思ったよ。それで属性は?」


「ああ。一応全属性使える」


「全属性使えるの!?ボク六属性全部使える人初めて見たよ!!」


シエラが目を輝かせる。


ここで言った"全属性"とは実は6つではなく空間属性とか古代魔法の属性とかを含めた全部なんだが、シエラはそれを知らない。

ちなみに知っているシェスタはシエラの反応を見て苦笑いしていた。


「それで、いつもの戦い方は?」


いつもの戦い方……

今日と昨日のことを思い出す。うん。殴ってたな。


「素手で殴ってた」


「……え?」


シエラが固まる。


まあ無理もないよな。魔術師が素手で戦うなんてもはや魔術師じゃないからな。


「魔法使わないの……?」


「俺はまだ魔法初心者で加減ができないからな」


「そ、そうなんだ……」


「えっと、それじゃあエッシェルからもお願いしていいかな?」


「うん!私も魔術師だよ!!」


「そうなんだ。それで、何属性が使えるの?」


「私は火と地と闇しか使えないよ?」


「"しか"とか言っといて3つ使えるんだね……」

「それで、いつもはどんな戦い方をしてるの?」


「火属性魔法が一番威力が高いから、火属性魔法で戦ってるよ」


「エッシェルはちゃんと魔術師らしい戦い方をしてるんだね、よかった」


さっきから驚きっぱなしだったシエラが少しほっとする。


「いつもは第三〜第五階位の魔法を略式詠唱で撃ってるよ。今朝は第六階位を通常詠唱で撃ったんだけど、効かなかったんだ!!」


エッシェルがてへぺろと言わんばかりの雰囲気で続けて話す。


「全然普通じゃなかった!!!というかそんなに強い魔物が襲って来るの!?」

「ま、まあとりあえず二人がかなり強いのはよく分かったよ」

「職業で言えばボクが前衛で二人が後衛になるけど、タケルは素手で戦うなら多分前衛の方がいいよね?」


「いや、次は剣で戦ってみたいと思う。あとどうせあの魔物達、魔法が効かないからエッシェルも前衛でいいと思うぞ」


「タケル剣使えるんだ……というかエッシェル、前衛も出来るの?」


「シエラさん。この二人は試験の時剣術で私に圧勝してるわよ」


シェスタが横から口を添える。


「そ、そうなんだ……恐ろしいね……」


シエラが小声でシェスタに返す。


「じゃあもう全員前衛でいいかな?」


「ああ」


「うん!」


「話がまとまったようね」


シェスタが言う。


「今日の夜中から明日にかけてが一番襲撃される可能性が高いわ。だから三人には是非このギルドに泊まって欲しいのだけれど、いいわよね?」


「ボクは全然いいよ」


「私もいいよー!」


まじか。また宿使わないのか。まあ仕方ないか。


「俺もいいぞ」


「じゃあこっちに来てくれるかしら?」


シェスタが俺たちを、ついさっきシエラが出て来た関係者以外立ち入り禁止の扉の中に案内する。

扉の先には大きなソファーとテーブルがあり、壁にはギルド職員のものと思われるロッカーがあった。

そしてその部屋の奥にある扉の中に入る。

すると、廊下のようなものが続いており、奥に一つ部屋があった。


「この中に泊まってもらうわ」


シェスタがそう言って開いた奥の扉の先には、高級ホテルのような部屋、そして二つのベッドがあった。


おお、なかなか良い場所だな。流石ギルドといったところだ。

というか、二つのベッドに三人泊まる……

俺は床コースだな。


「わーい!!ふかふかー!!」


エッシェルが一つのベッドに飛び込む。


「ほんとだ!!」


シエラも飛び込む。


床で寝る人の前でベッドふかふかとか言わないでくれ。


「ねえ、二人はもう昼食食べた?」


シエラがベッドから起き上がり、言う。


「いや、俺もエッシェルもまだだ」


「お腹すいて来ちゃったし、今から三人でご飯食べにいかない?」


「いいね!!行こ!!」


エッシェルもベッドから起き上がり、言う。


「せっかくだし夜まで街を回ろうよ!!!」


エッシェルが元気に言う。


「いいね!タケルはどう?」


「俺も賛成だ」


この街の人たちはみんな接しやすいからな。

日本人みたいな人見知り気質というかそういうのが少ない。


街なんて回っている場合じゃないが、今は愉しませてもらおう。


「じゃあ早速行こっか!!」


そして俺たちは冒険者ギルドから街に出た。

評価やブックマークをしてくださった方々、ありがとうございます!!

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