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魔法について知りました。

「貴、貴様一体何者だ!?!?!?一体なんの職業に就いているんだ!?!?」


魔人の男が、消し炭になった魔物達を見て言う。


「俺か?魔術師だ」


「ただの魔術師にあんな魔法が使えるはずがないだろ!!!!」


うーむ、どう答えたものか。


「ま、まあこれでも特殊な魔術師なんでね……」


「まあいい。だがこれは前菜に過ぎない!!貴様らはすぐに絶望を覚えることになるだろう!!!フハハハハハハハハハハ!!!!!!!」


魔人の男はそう言い残すと、闇に消えていった。



「す、すげえ!!あいつ魔人を追い払ったぞ!!」


「俺たち助かったのか!?」


「おおおおおおおおお!!!!!」


後ろで見ていた冒険者達がなにやら騒がしいな。

男の口ぶり的にまた襲ってくる感じなんだが。


「なあエッシェうおっ!?」


エッシェルに話しかけようと振り向いた途端、俺に抱きついてきた。


「!?!?!!?!??」


普段はあまり気にしていなかったけどエッシェルは子供っぽい性格とは裏腹に結構胸があるせいでそういう経験や免疫が無い俺的にはいきなり抱きつかれたりするといろいろとヤバいんですが。


「タケル……ありがとう……」


涙目でエッシェルが俺を見る。


「礼なんていらないよ。無事でよかった。」


上目遣いやべええええええええええええ!!!!!!


※全く表に出していませんが心は大変なことになってます。


「大丈夫!?」


シェスタがこっちに走って来る。


「ああ。幸いちょっと右手を痛めただけで他は大丈夫だ」


「え!?タケル怪我したの!?大丈夫!?」


「ああ。もう治った」


最大HPが大きいと自動回復量が多いのだろう。もう右手の痛みは全く無い。


「それならよかったわ。だけれどまさか試験中に魔人が襲撃して来るなんて……」


シェスタが困った顔をする。


「やっぱりあれ試験の一環とかじゃなかったんだな」


もしかしたらそう言う感じのイベントかとも少し思ったが、流石にFランクの試験じゃそんなことはしないだろう。


「当たり前よ!!あんなの普通の冒険者に倒せるわけないじゃない!!」


ですよねー。


「流石にあんなことが起きてしまったのに試験を続けるわけにはいかないから、試験は中止にするわ」


「中止!?!?」


それって俺たち合格不合格以前に冒険者になれなくね!?!?!?


「もちろん貴方達についてはしっかり後で考慮するつもりよ」


「そ、そうか」


それならまあいいか。


「もう試験中止のことは他の冒険者達に言ったのか?」


「ええ。でももう日は落ちてしまったし、今から街に戻ったところでこの人数が泊まれる場所なんてないのよね……」


「確かにそうだな」


ここで呑気にキャンプなんてしてたらまた魔人に襲われるかもしれないし、他の魔物がこっちに来る可能性だってある。


「ねえねえ!それならみんなでログハウスに泊まったら?」


エッシェルが提案する。


「確かにあれならそこそこの安全性はあると思うが、流石にあの魔物の攻撃は防げないんじゃないか?」


「大丈夫!!私結界魔法使えるから!!」


そういえばあの森に住んでた時も結界魔法を使ってたんだったか。


「でも流石にあのログハウスに20人は入らないんじゃない?」


シェスタが言う。


「新しく建てればいいんだ。実際あれも元折りたたみ式テントだからな」


「言われてみればそうね…」




そして俺は5つのログハウスを建てることになった。


「錬金建築!!」


折りたたみ式テントに錬金建築の魔法をかけると、すぐに次の折りたたみ式テントに移る。


「錬金建築!!」


「錬金建築!!」


「錬金建築!!」


「錬金建築!!」


5つ目にかけ終わり、少し身を引いて見ると、5つの金色の光が順番に大きくなってゆき、みるみるテントがテントではなくなってゆく。


そして数十秒後。5つのログハウスが誕生した。


それぞれテントの布の色が違ったため、カーテンの色がそれぞれ違う、ほんの少しだけ個性のあるログハウス達が出来上がった。


「全く貴方何者なのよ……」


シェスタの呆れた声を聞くのはこれで何回目だろうか。




結局、全てのログハウスにエッシェルが結界魔法をかけ、新しく建てた5つのログハウスに冒険者達を泊らせ、最初に作ったログハウスに俺とエッシェル、そしてシェスタが泊まることになった。


「エッシェルはともかく、何故シェスタまで……」


「私と泊まったら他の冒険者達が緊張しちゃうかもしれないでしょ?」


「あ、ああ……」


それを言うなら俺だってかなり緊張している。

何故なら、シェスタはスタイルがなんと言うか凄まじいからだ。話すだけで目のやり場に困る。

とは言ってもエッシェルと泊まるのだって緊張する。

元はぼっちだからな。


「そういえば私、貴方達に聞きたいことが山ほどあるのよね。そこに座りなさい」


シェスタが左側のベッドの右側に腰をかけ、俺たちを右側のベッドの左側に座らせる。これで俺たちとシェスタは対面して座ることになった。


俺たちで泊まるようにしたのはこれが狙いか……!!


「まず貴方達の魔法を見ててずっと思ってたことがあるのだけれど」


「ずっと思ってたこと?」


「貴方達ずっと略式詠唱しかしてないわよね」


「略式詠唱……?」


一体なんだそれは。


「まさかタケルさん知らないの……?」


「エッシェルは知ってるのか?」


「うん。知ってるよ?私は普通に詠唱するのがめんどくさかっただけ。あんなの長いし実戦で使ったら隙を作るだけじゃん」


まじかよ!!!!!!!

知らないの俺だけかよ!!!!!!!


「詠唱がめんどくさいなんて聞いたことないわ……普通第一階位の魔法しか使わないもの」


「階位……?」


「まさかタケルさん、階位も知らないの?」


「エ、エッシェルは知ってるのか?」


「うん。私はよく第三〜第五階位のを使ってるね」


なんか俺だけかなり話に置いていかれてるんですが。


「エッシェルさん第五階位の魔法を使えるの!?!?!?どうりで私が知らない魔法だったのね」


「なあ、その略式詠唱と階位について説明してもらってもいいか?」


「あ、そうね。分かったわ」

「まず、魔法を使うには呪文を唱える、詠唱という行為が必要なの」

「その詠唱には二種類あって、普通に呪文を唱えてから魔法名を言って魔法を発動する通常詠唱、そして魔法名だけを言って直接魔法を発動する略式詠唱があるの」

「でも略式詠唱は使うまでに結構な鍛錬が必要な上に、威力も大分落ちてしまうわ」


「あの冒険者達が言ってた『炎よ穿て!』みたいな奴か?」


「ええそうよ。続けて階位について説明するわね」

「まず魔法はその効果が強ければ強いほど、長い詠唱と多くの魔力を必要とするの」

「そして呪文は『節』というので分けられて、それが何節の呪文で構成されているか、というのが魔法の階位になってるわ」

「つまり、一節の呪文は第一階位、三節の呪文は第三階位なの。宮廷魔術師が使える最高の階位は大体第四〜第五階位と言われているわ」


なるほど。エッシェルは強力な呪文を撃つからその分詠唱が長くて、それで略式詠唱を使っていたということか。


「それにしてもまさかタケルさんが何も知らなくて詠唱を省いているとは思わなかったわ……」


「あははは……」


「それでタケルさん。貴方結局何属性が使えるの?」


「えっと……火とか?」


「他は?」


「あとは光とかいろいろ……」


「もっと詳しく言って欲しいわね」


うん。これもうごまかせないな。

皆さん評価やブックマーク、そして感想ありがとうございます!!

すごくモチベが上がります!!

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