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ズィミウルギア  作者: 風月七泉


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【オン74】イベント騒ぎは大騒ぎ



 ホームの隅っこで蹲るオレとティフォ。


「おはよっ……いったい、コレはどういう状況でござるか?」


 ノックされた扉をシュネーが開いてガウを向かい入れたが、オレ達の様子を見たガウは室内に入ってきた状態で固まって驚いている。


「リアルで色々とあったんだよ、色々とね~」


 シュネーはあっけらかんとした態度で答えるも、オレ達と必死に視線を合わせない様に逃げ回っていたりする。


「裏切り者め」


 呟く様にティフォが喋った。


『こんな身近に裏切り者が居るとは思わなかったよ』


 部屋隅で体育座りしているオレ達は、ジト目でシュネーを見ている。


「も~、仕方ないでしょう。彼女達に囲まれて逃げ出せなかったんだから」


「まぁそうだけど」


 ティフォはなにか心当たりがあるのかな。


 気まずそうにオレから視線を逸らしていく。


「それにしてもティフォナス氏よ、その格好にも馴染んできたのでござるか?」


「馴染んでない、未だにスカートって履物には慣れないよ」


『慣れないよね、はぁ、地獄の様な時間だった』


「色々と見せてもらったけど、スノーってばすっごい可愛かったよ」


『嬉しくないよ』


「あとでティフォやガウにもも見せてあげれば? きっと気に入るとッ――」


『少し、黙ろか』


 コクコクと頭縦に振って、これ以上は何も喋らないよう誓わせる」


「お前も大変だったみたいだな」


「うん、色々と大変だったよ」


 虚無感が漂うオレ達を何とも言えない顔で、ガウが何も言わずに見ていた。


「やっほ~、今日も一日元気に行きましょう~」


 ケリアさんが音符やらハートやらをキラキラ光ったエフェクトをまき散らしながら、元気よくホームにログインしてきた。


「あ、おはよケリアさん」

『ふふ、楽しみましょうね、ケリアさん』

「……怖いわよアンタ達」


 ガウ同様にケリアさんもオレ達の様子に、ちょっと驚いている。


『お気になさらず』

「気にしないでくれ」


 乾いた笑いが室内に虚しく響いた。


「さて、今日も情報取集でござるか?」


 全員揃った事だし、おふざけも早々に終了して気を取り直していく。


『一日でどれくらい進んだかを先ずは調べたいかな、道も防壁もペース的にはどんなもんかは知りたい』


 素材の消費量も計算しながら進めていかないと、せっかくのゴーレム達が可哀そうだ。


「後は鍛冶屋か?」

「出来てるかな?」

「どうかしらね、まぁ会いに行ってみましょう」

『出来てると良いな~』


 タムさんの腕は良さそうだし、ある程度でも使えるモノは出来ていると良いんだけど。


「そう言えばお爺ちゃん達は?」


『今はログアウトしてるみたいだよ』


「まぁ畑とかあるからな~、ログインするのはお昼くらいからじゃないか?」


「色々と城下町を見回っていたみたいだし、話しを聞いてみたいでござるな」


 オレ達がログアウトしてからも、かなり長い時間を掛けて城下町を歩き回ったようだしね。お爺ちゃん達が集めた情報は気になる。


 庭先に出て大きく息を吸い込んで体を伸ばし、ゆっくりと息を吐いていく。


『パニア~、状況はどうかな?』


「ウム、ギョウコウだ」


 山の様にあった石材は、見た目では分からないが減っているのだろうか。


『石材は大丈夫?』


「モンダイない、アラタナ、セキザイ、トドイタから」


 中央都市のギルドで頼んでいた石材が届いたって事かな。


 何か届いてないかなって思いメニュー欄を見ていると、【メール】の部分に何やらエクスクラメーションマークがメールアイコンの右上についている。


 メールを開くとギルドから「木材と石材をお届けしました」という内容が書かれていた。


 しかも、あの受付嬢さんだってわかっちゃう感じの内容文だ。


『は~い、スノーちゃん元気に開拓してる~? お姉さんがきちんと貴方のお家まで私の愛というなの石材と木材をお届けしましたよ。

 本当はねちょっとサービス付けようかなって思ってたんだけど先輩にみつかっちゃってさ、止められちゃったのよ。だからキッチリ数分を配布したよ。

 また、ギルドまで来てお話しようね~』




 というような、明るいメールが届いていた。





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