【オンライン】339話:町の様子と変わりよう③
アクセサリーみたいな感じでも、付属装備として扱われて店の所有物としての(仮)という感じで登録されることが分かった。
これによって勝手にインベントリや特殊アイテムボックスなんかには収納不可能となる。
もしも、隠れて持ち出そうとすれば、アイテムは自動で店内の方に戻り、それを所持していたモノに全能力値ダウンと全てのデバフが降り掛かる。
デバフ耐性や無効化なども無視して動けなくすることが可能だ。これは、特殊な犯罪として扱われる為に強制効果として掛かるからだと思われる。
〈上手くいって良かった〉
「色々と効果はえげつない代物になっちゃったけどね」
「コレは良いモノなんだな。今まで悩んでいた人達にもお勧めできるでござるな」
「これの特許ってどうなるんだ?皆で考えたモノだしな、グランスコート管理って事で良いのかスノー? お前一人の手柄にも出来るだろう」
〈出来るだろうけど、なんか色々と面倒そうだからグランスコートで良いよ。管理はカミルさんから続きて、ボウガさん、僕、ティフォにケリアさん、そんで露店店長達。其々が保有するって事で良いんじゃないかな〉
正直、色々と面倒過ぎて自分で管理したくなはい、だから色んな人達を巻き込んで、全員で管理すれば、負担も減る。まぁデメリットもあるけど、僕が一人で扱うよりもずっと良い。
それに、これで当面の金策は何とかなる。
定期的にお店に置かなければならない、結界石は必要だけれど消費ポイントは百から五百の間で、お店の大きさによって決まる。
〈近いうちに町全体を結界で覆って、住民達の安全も確保しないとね〉
「まさか、勇者プレイをしている奴等が居るとは思わなかったな」
警備の強化や、住民達と仲良くなって分かった事だけど、プレイヤーの中には自分が特別だと言って、勝手に人様の家に入っては、モノを盗んでいく人達が居るそうだ。
「取り締まりは強化した方が良いわね。スノーちゃんの案が成功すれば、より住みやすい場所だって、グランスコートはもっと発展するわね」
「何とか他の場所との後れを取り戻せたって感じだ」
「実際には飛び抜けている部分も多くあるんだな」
負けず劣らず、なんとか各所との力差は埋まりつつある。
僕等のグランスコートを含めて、このサーバー内にある区々は一長一短が激しいみたいだけど。
「次の目標は結界か~。神社を建てるついでに晴れないの? 神社みたいな場所ってさ、そういう役割を担うの場所でしょう」
〈……そうだね。でもさ、大規模な結界を貼る事になるよ?〉
エーコーさんの泉から始まり、ズナミ達の村に僕等のグランスコートを含めた、三ヶ所で張る事になるんだから、相当に大きいモノになってしまう。
「出来なくは、なさそうだけどね。流石に、どうなのかしらね」
「どの道、他の場所にも張った方が良いのは確かなんだな」
「皆を集めて、その事の報告もしなくちゃあ駄目そうだぞ、こりゃあ」
〈やる事がどんどんと増えていくね〉
「そんなもんよ、箱庭系のゲームなんて」
やる事が終われば、次が待っているものだとケリアさんが笑いながら教えてくれる。




