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ズィミウルギア  作者: 風月七泉
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【オンライン】232話:恋のライバル認定(10)

最近は寝落ちしてしまうので、朝に投稿中

秋だからね! 仕方ないよね、許してください(〃ノωノ)




「やっぱコツを掴めればどうってことないな」


〈三日掛(ゲーム内時間で)かってるじゃんか。よくまぁ、そんなセリフが言えるね〉


「この中で一番はまだ最後じゃあないんだかから良いだろ」

「スズメは苦手な属性だから仕方ない?」

「そうだね、それに比べてティフォナスは力任せに覚えただけだよね~」

「サクラがそれを言う? でもさ、コレで風の攻撃魔法も使える様になったわけだよね」

「私の場合はあんまり使わないかもしれませんね、効率が悪そうですし」


 最初にやった石削り程度だと生活魔法に使えるレベル、今回の範囲と威力の修業でようやく戦闘で使える程度の攻撃力が出せる様だ。


「随分とスッキリしたね~、料理を作ってこの辺でお弁当でも食べたくなるね」


 フー先輩が全身で空気を取り込む様に両手を左右に思いっきり伸ばして息を吸い、大の字になって芝の上に倒れ込んだ。


 スパイクは広い庭を思いっきり走り回って遊んでいる。偶に体を丸めて転がったり、坂に上ってはでんぐり返しでコロコロと転がる事を楽しんでいる。


「あぁ、そうそう忘れてた。はいティーちゃん、コレに名前を書いてほしいの」


 フー先輩がインベントリから蝋板を取り出してティフォに渡す。


「随分とレトロなんだな」

「なにコレ? スノーは知ってる?」


 シュネーも覗き込む様にティフォに渡されたモノを興味深そうに見ている。


〈蝋板だよ、昔に昔のメモ帳みたいなモノかな〉


「竹簡じゃないの?」


 名前とか書き込んで保存しとくなら、確かにそっちの方が便利そうだよね。


「コレに書くと、受付で牧場に掛かってる短冊に名前が載るみたいな。私の作った牧場にはねティーちゃんが最初に登録して欲しいなって思っているの」


「了解、有り難く書かせてもらうよ」


 蠟板にティフォナスと名前を刻んでいくと、文字が光って牧場の入り口へ向かって光の玉が飛んでいってしまった。


「コレで、何時でもモンスターを預けられる様になったよ」


 名前の書かれた蠟板は今は真っ新な状態になって、また誰の名前でも書ける様になっている。ギャザラーが牧場を持った時に貰える特典アイテムのようだ。


 説明書にはちょっとした構造が載ってたりする。


 土の魔石を粉上にして蝋と混ぜ、周りの枠組みと板に土と火の魔法陣を描いている。蝋には【転写】の力が宿っている特別仕様らしい。


 上位のモンスターがドロップするアイテムって、漠然とした情報しか載ってないけどね。

 このデッカイ説明書って実は色々とヒントがそこかしこに載ってるんじゃないかな。


 それよりも何故かフー先輩が妙に僕とティフォの間に割って入るような、そんな位置に移動してきた方が気になるんだけどね。


 しかも、さり気なくティフォの頭に乗っていた僕をサッとシュネーに抱かせるあたり、さすがだと思う。自分でも自然と受け入れてしまっていた。


 そこからは少し意識してティフォに近付こうとすると、上手く立ち回って阻止される。


〈あの~、フーさん? もしかして……勘違いしてません〉

「はて、勘違いですか?」

〈僕とティフォは唯の友達でして、別に貴女様の邪魔をする気は全くありませんよ〉


「ふふ、必要以上に仲の良い男女を警戒しない恋の乙女はいませんよ。可愛らしく雪の様な妖精さん」


 真冬の雪国にでも移動したかな……すっごく冷たい風が僕の体を突き抜ける様な寒さが全身を襲ってくるんだけど。フー先輩の顔は朗らかな笑顔なのに、瞳の奥には敵意が剥き出しってどういう事なの。物凄く怖いんだけど。


「も~、ボクのスノーをイジメちゃダメだよ」


「あらまぁ、失礼しました。つい……何故か貴方とティーちゃんのやり取りを見ていると、自然と警戒度がMAXになってしまうんですよね」


「それは、良く解る」

「否定のしようがない理由だよね」

「ある意味、丁度良い防波堤ではありますね」



 皆の言っている意味がサッパリ解らないんだけど。





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