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ズィミウルギア  作者: 風月七泉


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【オン82】イベント騒ぎは大騒ぎ



 外見はボロボロで変わらないけど、前と違って鉄を叩くリズミカルな音が聞こえる。


 すぐに音が聞こえなくなって、またしばらくすると音が聞こえる。


「たのも~」

「ぽぁー!」


『シュネー、それは挨拶が違う。あとニンフィ、変な事は覚えないように』


 本当はホームでお留守番させようと思ったのだけど、どうしてもピッタリとくっ付いて離れない為に連れてきてしまった。


 ただ、騎乗できるらしく。オレはニンフィの上に乗って移動している。


 フワフワの雲に乗って移動しているようで、ちょっと面白い。


 今まではケリアさんやティフォにガウと、皆の歩くスピードについて行けずに申し訳なかったけど、ニンフィに乗っての移動なら皆と普通に並んで進める。


 街中では物凄く目立ってて、恥ずかしかったけどね。


 お陰様で鍛冶屋までの移動時間も前の半分以下くらいまでになっている。


「大将、居るでござるか~」


 いやいや、ガウさんや居るだろう。ハンマーで鉄を叩く音が聞こえてくるんだから。


「あいよ、おやアンタらかい……随分とまぁ可愛らしい子が増えたもんだね」


 逞しい奥さんが今日は店番をしているようだ。


 心なしかお店の中が綺麗になっている気がする。


『こんにちは、どうですか調子の方は?』


「何を持ってきたのか知らないけど、アンタらが来てからずっと籠りっぱなしだよ。全くヤル気がある時と無い時の落差が激しんだよ、ほんと困ったもんさ」


 大きなため息を吐いて愚痴を言っているけれど、彼女の顔は嬉しそうに見えた。


「ちょいと待ってな。いま呼んでくるからさ」


 そう言ってカウンターから出て行って、鉄を打つ音がする方へと歩いて行ってしまう。


「女将さんの方が店番に向いてるんだな」


「店内は随分と綺麗になったわね」


 ニンフィが興味津々という感じで防具や武器を見ている。それをシュネーが付き添いながら説明をしていっている。


 女の子だよねニンフィ……なんでそう男の子が好きそうなモノに飛びつくかね。


 綿菓子みたいなまん丸なモンスターと小さい妖精が武器屋の中で飛び回っているのは、なんとも場違いな気がしてならない。


「おうっ! お前ら来たか」


 腹か出る力強い挨拶と一緒に、凄い明るい声が聞こえた。


 一瞬、誰だか分からなかったけど、前見た時とは違いすっごく爽やかになっている。


「だれ?」


 皆が飲み込んだ言葉をシュネーは迷わずに口に出してしまう。


「誰ってヒデェな、儂以外に誰が居んだよ?」


「ヤル気に満ち溢れてる家の旦那はカッコいいだろう」


 女将さんは今の旦那さんを自慢したくてしょうがないという様子で、横に付き添って一緒にカウンターへと向かって行く。


「だって~、前に来た時はもっと暗くって飲んだくれのイメージが強かったよ」


「オメェ、容赦ねぇな」


 シュネーの純粋な言葉は大きなトゲが心に向かって突き刺さっていくのが見える。


「まだバネってヤツは出来ねぇが、コイツは作っといたぜ」


 円盤状のノコギリ刃が付いたモノをカウンターに出して見せてくれる。


 そして木箱の中に入った丸められている。

 

 ソーチェン……とは言いずらい、コレだとローラーチェーンって言った方が良いかな。


「なぁ聞いても良いか? 形状と用途は何となくだが理解してんだがよ。コイツをどう使うって言うんだ? お前が渡したカッター部分は分かるんだが、ドライブリンクと対ストラップって言う部分が分からなくってな、こんな感じで良いのかって試作品がコイツなんだが、あってるかよ?」


『はい、こんな感じで大丈夫です。ここにカッター部分を付けて連結して輪っか状になるまで繋げてくれれば、出来上がりですね。ここまで出来ているのであれば、あと少しです』


 細かく解れた部品と一つ一つ出して、確かめていく。


「よくここまで細かいのが出来るわね」


「そこは土の精霊様と火の精霊様の御蔭よ。魔法でも出来るが儂にはここまで細かいのは無理だな。出来てノコギリ刃を付けてやることぐれぇだよ」


「なるほどね……精霊」


「精霊じゃなくても、モンスターに手伝って貰うって手もあるぜ? 案外、細かい作業が得意な奴等が多いしな」


「私にも良いパートナーが出来るかしら。服を作るの好きな子が良いのよね~」


 ケリアさんの場合はどんなモンスターが合うんだろう。


 服を作るってなると糸を使う様なモンスターになるけど……クモかな? 安直だけど。


「オメェさんは服だったか、じゃあスクルキ族、プホニムフィ族、ククリ族あたりだろう」


「全部聞き覚えのないモンスターなんだな」


「私も会ったことないわよ」


「まぁ、この辺りには生息してねぇからな~。東の大地が先に進める様になれば、会えるんじゃねぇか? 生息しているとしたらあの辺りだろうな」



 タムさんがそう言い終えるやいなや、ケリアさんがバッと勢いよくオレを見てくる。



「頑張って開拓していきましょうね」



『は、はいっ!』



 ケリアさんに掴まれた両肩が少し痛かった。




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