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ヤンデレ腹黒王子と私  作者: モゴ
出会い編
5/18

お待たせしました。王子の登場になります。




ザラダイン王国の王には王子が2人、王女が1人いる

第一王子であるヘイリー・イングラム・ザラダイン王子

誰もが認める眉目秀麗な顔立ちながら無表情で冷たく無気力だと言われている

第二王子と第一王女は双子

産後のひだちが悪く王妃は双子を出産後1年もたたず旅立った

王は先立った王妃を思い新しく王妃を娶ることはないという

第一王子は10歳、第二王子と第一王女は8才だ


ザラダイン王国は大国には珍しく王族達はとても気さくで王権の権力争いもなく不敬罪なんて言葉あったのかというくらい民と王族の壁は低い王として真摯に統治すれば自ずと民は王を崇敬するというザラダイン王国の初代国王様のありがたーーいお言葉だ


とここまでは王都から離れている北のマクレーン領でも誰もが知っている情報だ


第二王子と第一王女は8才で私と同じだから来たのは第一王子かしら?

クレアは知っている情報を思い出し考えた





王子御一行様は避暑地にある別荘に向かう途中大雨に見舞われ馬車は進まずこのマクレーン家の門を叩いた


王子の計らいで王子と側近以外は領内で宿をとり、補給もして潤してくれたその突然きた近衛騎士やら上品な侍女に領内はざわついたが懐が暖かくなった民達はホクホク顔だった


マクレーン家は歴史だけは長く名ばかりの貴族だが屋敷は大きく王子御一行様を出迎えるには充分な広さだ

普段使っていない部屋は埃まみれだった為オルガナの指示でセバスチャン息子夫婦を労働に呼んだ


セバスチャン息子夫婦は労働を喜び娘を預けて精一杯務めてくれたが王子御一行様には姉妹の部屋があてがわれた為姉妹達は不満顔だった



みな掃除に夕食にと精を出していたが、クレアは年も近いという事で王子の下僕もといお話相手を担当させられた

応接間にご休憩なさっている王子御一行様に挨拶をするべく一張羅の花柄ワンピースに着替えクレアは足早に向かった


コンコンとしっかりと扉を叩き入室の相づちを待った


「入れ」


おっとここの家主はマクレーン家のはず

と心で呟きながら入室し礼をとる

中には王子と側近らしき少年と騎士が一人、それぞれが両脇に立っていた


「オルガナ・マクレーンの次女クレア・マクレーンと申します以後お見知り置きを」

カクカクブルブルでスカートを摘み淑女の例をとった

淑女とは程遠いとは誰も言わない



「ヘイリーだ、世話になる」


それだけ?こんなに騒がしく王子の為に準備しているのにとムッとしてヘイリーの顔をまじまじと見てハッとした

髪は見事な金で柔らかく動くたびに緩やかに揺れていて輝いている

目は吸い込まれそうなほど美しい青色をしていた

あまりの見目の良さに思わず息を飲んだ


「すごい・・・」


口に出してしまった!クレアは司ず両手を口に当てて目を逸らした


顔まじまじと見られたヘイリーは小さくため息をつき不機嫌の空気を纏った


言われ慣れているのかそうでしょうよ


「用がある際は何なりとお申し付け下さい」


クレアは慌てて練習していた礼を改めて取り直した

側近らしき少年はヘイリーのだした不機嫌の空気を読み口を開いた


「ヘイリー様の友人、レイブン・サミュエルソンです。急なお願いにも関わらず良き対応に王子は大変感謝しておられます」


肩まで伸ばし切りそろえられている黒髪に夜のような黒い瞳をしていた、女性と言われても納得しかねない見目だ友人と名乗った辺り歳はヘイリーと変わらなそうだ

にこりとレイブンは笑をこぼした


いやいや言ってないでしょうこの空気


「ヘイリー様の騎士フィン・マルティネスです。」


父様よりは若くみえるガッシリとした長身の保護者もとい騎士様も整った顔立ちである



ヘイリーは終始無表情でニコリともしない

そんな空気を諸共せずレイブンは


「本日はヘイリー様もお疲れのようですので、夕食を取ったらそのままお休みを頂きます。」


「はい分かりました。」



「では!」



長居してこれ以上ボロは出せないとばかりにすぐ様扉へと向かった。

淑女教育を殆ど受けていないクレアは挨拶や話し方など大人びているが所詮下級貴族だ、すぐにボロがでる

それを見込んで父オルガナは挨拶だけでもいいと言ってきたのだ


扉の前へきて顔だけを振り返り手をドアのぶにかけたまま


「すぐにお持ちします」


とぺこりと礼をして扉を開きバンっと勢いよく閉めた

女性が勢いよく扉を閉める様を初めてみたレイブンとフィンは目をパチくりさせてクレアの去った扉を見つめた


フッと微かに笑う声がしてレイブンとフィンは目を見開いてヘイリーに勢いよく顔を向けた



「先程昼を回ったばかりだぞ」


ヘイリーはボソリと言った




そうまだ夕食までは早すぎる・・・早すぎたのだった

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