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日常  作者: 太郎
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友人

 

「なあ、宇宙人っていると思う?」


 アホな友人からの突然の質問に思わず飲んでいた牛乳を吹き出していた。前の席の女子に少しかかったみたいで舌打ちをもらった。


「……いきなりどうしたんだよ」

「いやぁ、急に思ってさぁ」

 へらへらと笑う友人の横顔を眺めながら無性に不安になった。もうじき中学に入るってのにこんなことを言う友人の将来が怖い。

「うん、給食中に言うことだった?」

「いや別に。早く言いたかっただけ」

「じゃあこの話は後で聞くよ」

「いや、今話さないとだめなのさ」

「どっちだよ」


 僕の友人は気がふれてしまったのだろうか。まあ、でも友人の変な行動はいつもだから気にはならない。


「ぱぱっと終わらせるなら聞いても良いよ、ほれ」


 友人の変な言動に巻き込まれて僕まで変なやつと思われるのは嫌だから、早めに終わらせてしまいたい。


「なげやりに感じるなぁ」

「気づいた?」

 そう言いながらも友人の言葉をせかす。

「いやぁ、俺さぁ頭悪いじゃん」

「うん話し方からしてもバカでアホなのは丸分かりだよ」

「初耳だわ。でさ、俺頭悪いのに、毎回十点以下が普通なのに最近のテストで十点以上ばっかり取ってるんだわ」

「う、うん」

「これっておかしくないか?」


 友人が真剣な眼差しを向けているところ悪いんだが、いつもの友人のテストが十点以下ってことに呆れてくるよ。


「実力じゃない?」

「お、実力かなぁ?」


 そして、宇宙人を疑っていた友人はすぐに意見を変えた。どんだけアホなのだ。

 それに、これに限っては僕は何も手出ししてないから、本当に友人の実力だ。


「ああ、そうだよ。だから早く給食食べろよ」

「おお! そうだな! 天才な俺は飯の食い方も天才なのだ!」


 何言っているのか分からない友人から視線を外して僕は給食を食べることに集中した。

 取り合えず、友人がアホで良かった。宇宙人のことを深く詮索しないでくれて良かった。と、冷たい胸を撫で下ろした。


 そんなアホな友人との日常。



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