表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

68/193

68 雷がうるさい

目の前のモンスターを斬り飛ばしてから後方へと下がり、詠唱を始める。


「天空より降りたる剣、大地を切り裂く。生きとし生けるものを裂き、ここに神の怒りを示せ『ライトニングストライク』」


この数のモンスターだ、今は素早く、数を相手に出来る魔法を選択する。

といっても自分で使用したことは無く、あくまでも生徒が練習で使っているのを見ただけだけど。

俺の放った魔法は、しっかりと発動しダンジョンの天井から、雷が幾重にも別れモンスターたちへと降りそそいだ。

その枝分かれした雷がモンスターを捉える度、その場からは煙が立ち上っている。

おおっ上手くいった。

初めての雷系の魔法だけど、威力も効果範囲も十分いけてる。

このまま連発しているうちに体力も回復するはずだ。


「天空より降りたる剣、大地を切り裂く。生きとし生けるものを裂き、神の怒りを示せ『ライトニングストライク』」


「すまん、魔力が尽きる。離脱する」

「ああ。それにしてもあれはなんだ?」

「わからん」

「なんであんなに連発できるんだ」

「わからん」


それにしても魔法って本当にすごいな。

複数のモンスターを一撃ってさすがは雷。

二日酔いの時は剣より魔法の方がいいのかもしれない。


“これって上級? だけど『ライトニングストライク』って聞こえたような”

“初級⁉ そんなあほな”

“雷スゲ~。ピカピカドンドン”

“雷神”

“初級の威力じゃない。しかも初級とはいえあんな連発できるの?”

“いや、何人か離脱し始めてるしあれオカシイ”

“修太朗さま~”

“修太朗ってだれだよ。もしか魔王⁉”


「りんたろ~、あれ」


後ろから凜の声が聞こえてきたので指さす方向を確認すると、、奥にいるモンスターの群れの周囲が雪の結晶のようにキラキラと蒼く光っているのが見える。

これって、まさか試験の時と同じ。

魔素が急激に高まったときに起こる現象?

あの時はトラモンが出た。

じゃあ、今回もイレギュラーなモンスターが現れるのか?

警戒感MAXでモンスターの群れを注視する。

よく見ると奥に一際目を引くモンスターがいる。

明らかに周囲のゴブリンよりも大きい。


「凜、あれは?」

「たぶんゴブリンロードかゴブリンキング」

「へ~っ、ロードかキングですか」


ゴブリンのロードにキングか。いずれにしてもゴブリンの上位種ってことか。確かに普通のゴブリンでは考えられないほど大きいし強そうにはみえる。

キングというくらいだから強さもそれに比例しているのかもしれない。

トラモンより強そうには見える。

俺の素人目にはなんとなくボス感があるし、ヤバい気はする。

だけど俺の自己判断はよくない。

そのことは後藤隊に入隊してから思い知らされた。


「りんたろ~、にげ……」


雷撃と周りの戦闘で凜の声がよく聞こえない。


「え、なんですか?」

「にげ……」


え? 逃がすな?

良く聞こえないけど、あのゴブリンを逃がすなって事だよな。


「はやく、に……」


はやく?

聞き取り辛いけど、意図は伝わってきた。

逃がすな、そしてはやく。

つまり凜は俺にあのゴブリンのボスっぽい奴を早く倒せって言ってるんだな。


「大丈夫です。まかせてください」


危ないところだった。

また勝手に自己判断してやらかすところだった。


読者の皆様へお願い】


いつもありがとうございます。

1章クライマックス突入ですがもうすぐ、ストックが切れます。皆さんの応援が続きを書く力になります。

続きが気になった方は是非ブックマークとスクロールして下部の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にお願いします


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
i947131
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ