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38 後藤小隊

「花岡さん」

「はい」

「もしかして……あ、いえ。大丈夫です」

「そうですか」


後藤隊長が何か言いかけたけどなんだろうか。

歳とか顔の事だったらあれだけど、さすがに初対面でそれはないか。


「小谷凛香で~す。よろしく~」

「はい、よろしくお願いいします」


小谷さんは少し小柄だが、明るく元気な印象でお目目がぱっちりとしていて、どこかのアイドルと言われても納得してしまいそうだ。


「え~っと、どうかしましたか?」


小谷さんがじ~っとこちらの顔を見てくる。

なにかしただろうか?


「いえいえ~。なんでもないで~す」


俺の顔に何かついてるのか? まさか歯磨き粉とかついてるわけじゃないよな。いや、初日だから張り切って髪も整えてきたし、鏡でも変なところは映ってなかったし大丈夫か。


「大仁田陸人っす。よろしく」

「はい、よろしくお願いいたします」


大仁田さんは、日に焼けた肌とさわやかな笑顔が印象的だ。年齢は俺とはかなり離れていそうだけど、男の俺から見ても異性にモテそうだ。


「喜田桜花です。よろしくおねがいします」

「よろしくお願いいたします」


喜田さんは他の隊員に比べると少し控えめな印象を受けるが、眼鏡美人といった印象で知的な感じが漂っている気がする。

俺の主観だけど、この部隊のメンバーの容姿のレベルが高すぎないか?

なんか美男美女ばっかりだけど、これはたまたまなのか?

仕事に全く関係ないとはいえ、このメンバーの中に冴えない四十男が新人として配属って大丈夫なんだろうか。一抹の不安がよぎる。


「はい、それじゃあ挨拶はこんなところで。花岡さん、ここは軍隊とかじゃないんでもっとフランクな感じで大丈夫ですよ」

「はい、ありがとうございます」

「軍隊っていうより役所の一部門くらいに思ってください。だだし命を張ったお仕事ですけど」

「はい、わかりました」

「ちなみに花岡さんの前任者がダンジョンで帰らぬ人となってしまったのでその補充です」

「そうですか」


前任者が帰らぬ人……。


「後藤たいちょ~、いきなり脅しちゃだめですよ。入って早々にやめちゃったらどうするんですか。せっかくの新人なのに」

「ああ、そういうつもりじゃないんです。花岡さんに早く打ち解けてほしかっただけなので」

「はい、だいじょうぶです」


わかってはいたことだけど、やはりダンジョンで命を落とすことがあるのか。こうやって身近な事例として聞かされると今までとは全く違う場所に来たのだと再認識させられる。

部隊のみなさんはそんな中でこれまでやってこられたのだから尊敬しかない。

俺の配属された後藤小隊は後藤隊長を筆頭に俺を含め5名のチームらしい。

女性3名に男性が2名のチームだ。


「花岡さんが入ってくれてホッとしましたよ。男一人も肩身狭かったんで、これから仲良く行きましょう」

「はい、こちらこそよろしくお願いします」


その後小谷さんが指導教官的なポジションに付いてくれて、これからの事やここでの過ごし方を教えてくれた。

小谷さんは人を見つめる癖があるのか、説明の間ずっと見つめられて参った。

事務的な事とはいえ、アイドル顔負けの小谷さんに見つめられるのは四十歳のオッサンには威力が強すぎる。


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