約束
現在作業中の為、書籍版とWEB版の設定が少し混在する場合があります。
気にせずサラッと呼んでもらえると嬉しいです。
「りんたろ~ペットショップは~?」
「ああ、ごめん明日でもどうだろう」
「うん、それじゃあ、明日で」
ずっと先延ばしにしてたし、身体も問題なくなってきたし明日ならいけそうだ。
テーブルには丹波の黒豆の塩ゆで。
うん、うまいな。
いつもの緑色のよりも豆の味が濃い気がして、お酒が進みそうだ。
「りんたろ~今日の合同演習どうだった?」
「どうって、明神隊もいい人ばっかりでやり易かったけど」
「そっか~そうなんだ」
なにやら含みのある感じだな。
「どうかしたのか?」
「う~~ん、確証があるわけじゃないんだけど、明神隊の人たちってずっとりんたろ~の事を気にしてるっていうか、見てるような気がするんだけどな~」
「そんなことないと思うけど」
「そうだといいんだけど」
凜はなにを心配してるんだ?
「日枝さんもいい人だし岡西副隊長も気を遣ってくれてたと思う。そういえば二人に治癒魔法は使えるかって聞かれたな」
「治癒魔法? そんなのりんたろ~がつかえるわけないでしょ~」
「うん、なんか魔族は治癒魔法使えるとかで俺は使えたりしないのかって」
「ふ~~ん。魔族が治癒魔法ね~。あんまり聞いたことないな~。治癒魔法って怪我を治せるってこと? そうだとしたら魔族とは戦いたくないな~」
確かに。
ケガを自分で治せたとしたら戦闘においては、ほぼ反則だ。
凜も魔族にあったことはないって言ってたしそんな機会はないだろうけど。
「なんとなくだけど、注意しといたほうがいいかな~」
「日枝さん達?」
「そう。なんとなくだけどね~」
流石にそれは凜の取り越し苦労というやつだ。
日枝さんに限ってそれはない。
「あ、りんたろ~、明日も一緒だしこのまま家に来ちゃう?」
「いや、いい時間だしこのまま帰るよ」
「え~~っ、いつでもきてくれていいのに~」
「はは、若い女性があんまりそういうことを言うもんじゃない」
「りんたろ~なんか年寄りくさい~」
「年寄りはひどいな。まだおっさんのつもりだぞ」
凜のこの気安さが好ましいと思う。
おっさんの俺にもいつも優しい。
拗らせている自覚はあるが俺も男だ。
こう距離が近いと思うところが無いわけではない。
まあ、思ったところでどうこうなるわけでもないが。
俺は凜と別れ、自分の部屋へと歩いて帰ることにする。
一杯飲んだ後の夜風が気持ちいい。




