小休止の一コマ
HJノベルスより非モテサラリーマン2が絶賛発売中です。
週末のお供に是非。
もう少し買ってもらえると。たぶん3が出る! たぶん……。
モブから12も一緒に買ってもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします。
「いや~ここにビールでもあれば最高なんだが」
「隊長、あるわけないでしょ」
「仕事の合間の一杯とか最高だろ?」
「我慢してください」
「水筒に入れておけばバレないか」
「隊長、配信されてますよ」
「あっ、カットだ。カットで頼む」
「そんな都合よくカットされるわけないでしょう」
明神隊長は、かなり砕けた人のようで隊員との掛け合いも軽妙だ。
雰囲気の良さからも、その人となりがうかがい知れる。
「それはそうと、そっちの花岡さんはうちの日枝と飲みに行ったらしいな」
「はい、先日お誘いいただいて」
「日枝、抜け駆けはまずいだろ。花岡さん、今度俺とも飲みに行こうか」
「はい、是非」
「ちなみに、花岡さんはどんなのがいいんだ?」
「え~っと、どんなのとは?」
「もちろん、あっちだよ、あっち。花岡さんならより取り見取りだろう」
「あっちですか?」
「花岡さん、その風体でまさかの天然か。いや~そう来るか。そりゃモテるわ」
いや、まじめな話明神隊長は何の話を?
「せっかく飲みに行くならきれい所の揃ったところがいいかと思ってな」
「明神隊長、りんたろ~をおかしなところに連れて行かないでくださいね~。こう見えてりんたろ~は真面目なんです」
「おう、小谷。男には本能ってもんがあるんだぞ」
「明神隊長、配信されてますけど大丈夫ですか?」
「カットだカット。上に怒られるわ」
「桜花ちゃんしっかり撮ったよね~」
「もちろんです。既に150万人が視てますので」
「うぇっ、150万って。マジか。冗談だよ冗談。なあ岡西」
「もう遅いと思いますが」
「物事に遅いってことはないんだよ。視聴者の皆さんも花岡さんの好みを知りたいかと思って気をまわしただけだからな」
「それはどうですかね。ちなみに花岡さんって組みやすいモンスターとか組みにくいモンスターとかっているんですか?」
今度は岡西副隊長が話しかけてくれる。
新人の俺に気を遣ってくれてるんだろうな。
「特にそういうのを感じたことはないかもしれません」
「まあ、あの戦いぶりですからね。どうでしょう、せっかくですからここからは花岡さんの戦い方をみせてもらうっていうのは」
「え~っと、それは」
「後藤隊長、いかがでしょう。俺達の隊も連携を深めるにあたって花岡さんの戦い方をしっかり見ておきたいですし、視聴者さんもそれをお望みでは?」
「わかりました。修太朗さんいけますか?」
「もちろんです」
「それでは、これからしばらくは、修太朗さんと大仁田くんの2人を中心に後藤隊が前に出てモンスターに対応します」
これは責任重大だ。
さっきまでは特に意識することはなかったけど、みんなにみられてると思うと少し緊張感が増してきた。




