明神隊
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「来週から後藤隊と明神隊とで合同で探索することとなりました。つきましては詳細は課長から」
「え～っ、先の件のようなことが今後も起こりえるとの上からの判断です。うちの主力隊の連携強化を図っていくということで、今回は後藤隊と明神隊で組んでしばらく潜ってもらう事になる」
合同探索は、明神隊とか。
しばらくって事は1日だけとかではないということか。
明神隊とは前回の５階層探索でも一緒だったし、日枝さんもいるし、俺としてはやり易いし有難い。
「それじゃあ一応自己紹介を頼む」
「わかりました。私が隊長の明神だ」
「あ～俺は副隊長の岡西だ」
「日枝です。よろしくお願いします」
「浜川だ。よろしく」
「私は撮影担当の東川です。合同探索では後藤隊の皆さんも撮らせてもらいます」
明神隊の後にこちらも挨拶を済ませる。
明神隊長と日枝さん以外は、顔はわかるけど名前は知らなかった。
ダンジョンでの探索が主な業務となるので、どうしても関係性は希薄となりがちだけど同じ職場の人間なんだし、こういう機会があってもいい気がする。
単純に人数は倍になるけど、新人は俺だけのようだし問題になるようなこともないだろう。
「主に5階層より奥で活動してもらいたい。可能であれば６階層、７階層以降を確認して回って欲しい。正直５階層の件も、モンスターがどこから現れたのかはっきりしない。６階層以降でもないとは言えない。訓練を兼ねているとはいえモンスター相手だ。決して気を抜くことなく事故のないよう頼む」
６階層、７階層以降も対象なのか。
俺には未知のエリアも含んでるけど、これも仕事だ。
言われればやるしかない。
「凜、明神隊と一緒になった事ってある？」
「う～ん、ほとんどないかな。うちって小隊単位で動くことがほとんどだから他の隊の事ってあんまりしらないんだよね」
俺が赴任してからも、他の隊との接点は乏しいし、そんなものなのかもしれない。
「今回の合同演習の成果を期待している。今回の結果次第では今後他の隊とも合同で潜ってもらう機会が増えると思う。そのつもりでしっかり頼んだぞ」
その後、２隊での決め事や方針を話し合い、解散となった。
「合同っすか。大丈夫なんですかね」
「なにか気になる事でもあるんですか？」
「いや、そういうわけじゃないんですけど、最近続いてるじゃないっすか。２度あることは３度あるって言うし」
「大仁田さん、そういうのをフラグって言うんですよ」
「桜花ちゃん、アニメとかじゃないんだからフラグとかないから。漫画の読み過ぎっす」
「そうですか？ 私そんなに漫画とか読む方じゃないんですけど」
