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ふつうのおじさん

HJノベルスより非モテサラリーマン1巻が絶賛発売中です。

まだの方は是非!

砂の上に腰を下ろし、水分補給する。

おそらくは、あの現場を訪れた事によるフラッシュバック。

精神的な物に起因した体調不良。

自分的に精神面では結構強い方だと思っていたのに情けない。

あまり貧血になった事はないので、なんとも表現しづらい気持ち悪さだ。

二日酔いとも少し違う。


「修太朗さんが、回復するまでここで休憩をとりましょう」

「すいません」

「いえ、あんな事があったんですからおかしな事ではありまません。むしろ修太朗さんも普通の人だったというのがわかって逆に良かったかもしれません」

「普通の人って、当たり前じゃないですか。どこからどう見てもどこにでもいる普通のおっさんです」

「修太朗さん、それはないっす。それだけは絶対にないっす。修太朗さんが普通のおっさんだったら世のおっさんの立場がないっす」


陸人さんに強烈に否定されてしまったけど、それって俺が異常って思われてるって事か?

そこに引っかかる部分はあったけど、今は迷惑をかけているこの状況をなんとかしなくては。

そう思い、おとなしく回復に努める。

5分ほど経っただろうか、だいぶ落ち着いてきた感がある。

さっきまでの気持ち悪さが薄らいできた。

幸いにもこの間にモンスターが現れる事はなかった。

ただ、桜花さんはこの間もカメラを回していたので申し訳ない。

桜花さんも仕事とは言え、ほぼ、無言のこの時間を配信しても全く意味がなかっただろう。


“合掌、だけど修太朗も人の子だった“

“湊ちゃんの言う通り、ちょっと身近に感じれた”

”体調優れないのにアレだけど、こういう修様もアリ”

“無敵の人より、こういう一面も惹かれる”

“いつもと違うのもイイ”

“ふつうのおっさんとは?”

“修太朗が自分の事普通のおっさんだと思ってた事に衝撃”

“修太朗ふつうから最も遠い気がする”

“普通のおっさんはこんなに視聴数稼げない”

“しゅう様はおっさんじゃない。おじ様です“


「ご迷惑おかけしました。もう大丈夫です」

「そうですか。それじゃあ、もう5分休んだら進みましょう」

「はい」


ここは、湊隊長の配慮に甘えしっかりと時間いっぱい休んでから立ち上がる。


「りんたろ〜いけそう?」

「ありがとう。もう大丈夫だ」

「無理しちゃダメだよ〜」

「本当に大丈夫だから」


少し足に力が入り辛い気はするけど、もうフラつく感じも無いし大丈夫そうだ。


「修太朗さん、体調と相談にはなりますが、予定通り6階層に行こうかと思います。どちらがいいか迷うところですが、この階層でずっとやるよりは先に進んだ方がいいと思うので」

「わかりました.俺は大丈夫です」

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