re5階層
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皆さんのおかげで好調みたいです。まだの方は連休のお供に是非!
モンスターの数が多いせいで、当初の予定通りサクッとはいかなかったが、陸人さんの頑張りもありどうにか想定の時間に少し遅れる程度で5階層へと到達することができた。
「ようやくつきましたね。おそらくイレギュラーが起こることはもうないとは思いますが、念のため注意は怠らないように」
あの時以来の5階層。
砂のエリア。
当然だけど、あの後探索隊が何度も確認はしているはずだ。
もう、イレギュラーなことは起こらない。
それはわかっているけど気を引き締めて先へと進むことにする。
”あ~5階層か”
”結局あれはなんだったんだろうな”
”オーガ事件。オーガが突然湧いた”
”動画も観たけど編集されてるのか、オーガがどこにいたのかわからなかった”
”やっぱ防衛機構って命がけなんだな。ありがたや~”
”修太朗にモンスターの親玉やっつけて欲しい”
”モンスターの親玉って誰?”
”魔王?”
”モンスター王?”
“モンオウ”
やはり、この階層は今までとは違う。
結構体力もついてきている感覚はあるけど、砂に足を取られて地味につらい。
最初の時のように大きく離されることはないけどついていくのに必死だ。
一番すごいのは桜花さんかもしれない。
カメラをもちつつ同じペースを保っているのだから。
俺には無理だな。
「みなさん来ますよ」
湊隊長の声で臨戦態勢に入る。
「古今東西の英霊よ、気高き、その力、その魂、その権能を我に示し、敵なるものを打ち倒す英知を授けたまえ『ギリスマティ』」
陸人さんが強化魔法を発動する。
前は陸人さんにまかせて俺は中団から魔法で援護することにして周囲に気を配る。
湊隊長は気配察知的な事ができるらしいけど俺にはできない。
しばらくすると砂の上を高速移動しながら大型のネズミの一団が現れた。
「サンドラットか! 俺とは相性悪めなんだけど。いっくぜ〜」
陸人さんが迫るネズミに向け戦斧を振るうが捉えたのは1匹のみ。
残りのネズミが左右に分かれて、一斉に陸人さんへと迫る。
「その羽は刃。数多の敵を切り裂く。我が前に立ち塞がる敵を斬れ。『ウィンドカッター』」
ここで必要なのは大きな威力ではなく、精緻なコントロール。
陸人さんを巻き込む事なく、ネズミだけを切断する。
「りんたろ〜お揃いだね。その羽は刃。数多の敵を切り裂く。我が前に立ち塞がる敵を斬れ。『ウィンドカッター』」
更に凛が放った刃がネズミを刈る。
「助かりました〜。おおおりゃああ〜!」
俺たちのサポートで余裕の出来た陸人さんが戦斧を振り回して残ったネズミを潰していく。




