第2話 もしかして勇者?
パーティーを追放された俺は自分との作戦会議をする為に酒場へ向かった。
酒場につくと俺は枝豆とビールを注文してカウンターの席に座った。
そしてこの先どう生きていくかを考えた。
まず俺は誰にも正体を明かしたくない。
絶対にSランク冒険者だとバレてはいけない。
バレたら勇者パーティーに入れられるのは確実だからだ。
しかしSランク冒険者は世界に7人しかいない。
その7人の中から4人組の勇者パーティーが結成される。
勇者パーティーは現在世界を周って仲間集めをしているとかしていないとか・・
俺は最後まで逃げ切るつもりだ。
なぜ俺がここまで勇者パーティーに入りたくないかって?
【だって現魔王のザラは俺の妹なんだもん】
さすがに妹とは戦えないよなぁ。
(ギルドカードの偽造でもしようかなぁ・・でもギルドカードの偽造ってバレたら死刑だったような・・)
「てめぇいい加減にしろぉぉお!!死刑にしてやるわぁ!!」
(ギクッ)
後ろを振り向くと大男が青年と喧嘩していた。
「君は本当に短気だね」
「誰のせいだと思ってんだ!!」
青年は落ち着いた顔をして座っている。
大男の方は顔を真っ赤にしながら鬼の形相をしている。
「おめぇこの街に来てから一向に仲間探そうとしねぇじゃねぇか!!」
「いやー?探してるよー?」
「どこがだよ!毎日毎日酒場で飲み明かしやがってよ!!」
「ほんとほんと、探してるってば。例えばそこの彼とか良いんじゃない?」
そう言って青年は俺を指さした。
大男はこちらにスタスタと歩いて俺に言った。
「ごめんな兄ちゃん、なんでもねぇから気にしないでくれ」
そう言うと青年が後ろから大男に行った。
「別に誰でもいーよー、俺強いし」
(プツンッ)
何かが切れる音がした。
「じゃあこれでも耐えてみやがれぇぇぇぇえ!!!」
大男は青年に向かって真っ赤な炎に燃え盛った拳を振り下ろした。
それに対抗して青年は腰についた、えらく光を放つ剣を抜き大男に向かい切りかかった。
(ゴーンッ・・)
「ちょっとお前らやりすぎじゃねぇか?」
(あ、やべぇ・・ついつい喧嘩止めたのは良いんだけどこいつらのマナの量・・Sランクだ・・)
青年と大男は自分たちの本気の戦いを止められて目が点になっていた。
「あ、あのぉ、ここお店の中ですしぃ、そんな激しい喧嘩されたらお店壊れちゃうと思うんですよぉ」
(さすがに気付かれたか・・)
「兄ちゃんつえぇなぁ!!もしかしてSランクか!?」
その言葉で周りにいる客が一斉にこっちを見た。
「え、んな訳ないじゃないですかぁ、Aランクですよぉ笑」
こんな苦し紛れの噓、通るわけがない。SランクとAランクは天地の差くらいあるんだ。
「Aランクで僕たちの攻撃を受けきれるんだね、すごいよ君、やっぱり僕の目に狂いはなかった」
(え、通るの?まじで気付かれてないの?)
「ま、まぁ結構特訓してるのでッ。ははッ」
「よし決めた!兄ちゃん俺たちのパーティーに加われ!」
これはまずいことになった。
しかもこの青年が放った光。もしかして勇者なのでは。
え、勇者パーティーってAランクでも入れるの?
「あのー、つかぬ事お伺いしますが、そちらの金髪の方は勇者様ではないですか・・?」
「お、よくわかったね、そうだよ」
この世界では勇者パーティーに加入を求められた冒険者は断ってはいけないという意味の分からない法律がある。
はいおわったー。
「あぁ、そうですか、光栄です~、ははっ」
こうして俺は勇者パーティーに加わったのであった。




