第10話 勇者パーティーへようこそ
「勇者パーティーへようこそ」
「わたし入りませんよ」
「ん、僕の聞き間違えかな?勇者パーティーへようこそ」
「わたしは勇者パーティーには入りません」
「ん?」
まさかの返事が返ってきて混乱するマルク。
「おいノア!勇者パーティーだぞ?勇者パーティーの誘いは断れないのがこの世界の法だろ!」
「いつの時代の話をしているんですか?そんな決まり事200年前に改正されましたが」
「ん?」
(え、断れるの?じゃあなんで俺勇者パーティーに入ったの?)
なぜ俺は200年前の法律を信じていたのだろう。
魔王城で育ったからなのかもしれない。
「と、とりあえずさ、場所変えようか・・・」
俺たちはギルド内の交流広場へ移動した。
「えーと、ちなみになんでノアは勇者パーティーに入りたくないんだ?」
「怖いから」
「怖いって・・でもノアは後衛だろ?」
「勇者パーティーに入ったら強い敵と戦うことになる。全滅する可能性だってある。」
「そりゃあそうだろうけどさ・・」
まさかこんな理由でSランクを隠していたなんて。
(ん?Sランクを隠していた・・?)
「おいノア!」
「?」
「お前だってランク隠してたんじゃねぇか!よくも俺にクソ野郎だとか言えたな!」
「わたしはパーティーを危険にさらすような事はしていない」
「うぐっ・・」
「ちゃんとパーティーをサポートしてきた、あなたとは違う」
「ごめんなさい」
完全に論破されてしまった。
「どうゆうことだ?」
ガルバンが突っ込んできた。
俺は怒られるのを承知で話した。
案の定、説教された。
「で、どうするんだ?本人に入る意志がないと」
「困ったねぇ」
ガルバンがなにか閃いたようだ。
「俺たちの強さを見せつければいいんじゃないか!?」
「じゃあノアに殴りかかるか?」
「ぬぅ・・」
「あ、一緒にクエスト行ってみるってのはどうだ?体験ってことで」
「それだ!!」
俺もそろそろ仕事しないとお金がもたない。
「ということなんだけどノア、とりあえず体験ってことで一緒にクエスト受けないか?」
「・・・」
「Cランクの簡単なクエストにするからさ!」
「わかった、だけどわたしの意思は変わらないと思う」
「あぁ、とりあえずそれでもいいよ」
俺たちは受付に行った。
「Cランクのクエスト見せてくれるか?」
「か、かしこまりましたです~」
Cランクのクエスト一覧を見せてもらった。
「これなんかどうだ?簡単そうだし」
「えぇ~雪山は寒いよ~」
「マルクには聞いてない、ノアは?」
「Cランクであればわたしはなんでも構わない」
「んじゃこれで!」
俺たちはクエストを受けた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
クエスト受注
クエストランク:
Cランク
依頼主:
ゲネ・バルキン
場所:
ピリオネ山 山頂 山小屋付近
依頼内容:
ピリオネ山の山小屋付近にアイスウルフの群れが現れるようになり、山小屋へ近づけません。
アイスウルフの討伐をお願いします。
アイスウルフ20体討伐
報酬:
150万ゴールド
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ピリオネ山ってアイスドラゴンがいるって伝説のある場所だよな?」
「そうだな、でもその伝説も何百年前かの伝説だ」
ガルバンは言った。
「ガハハハッ、ドラゴンは数百年生きるって伝説もあるよな!!もし出てきても俺が守ってやるわ!!」
俺たちは明日出発することにした。
「そういえばフィンはどこの宿に泊まってるんだ?」
「俺はこの街で一番安い宿に泊まってるよ」
「もしよければこっちの宿に来ないか?」
「あー俺今金がないんだよね・・」
「そんなことは気にするな、よければノアちゃんも来ないか?金のことは気にしなくて良い」
「・・そうね、わたしも身分バレてもうあのパーティーにはいられないし」
「決まりだね」
俺たちはひとまずそれぞれの宿に帰る事になった。
「宿代がうくのはありがたいんだけど、俺はいつ勇者パーティーを抜ければ良いんだ・・」
タイミングを見計らって抜けようと思っているが、中々そのタイミングがない。
ひとまず当分の生活費を稼いでから抜けようと決めた。
俺は宿に帰りチェックアウトを済ませ、新しい宿に向かった。
「おぉフィン、早かったな」
「俺、荷物少ないからな」
「ノアちゃんはまだかな?」
「・・なぁマルク、マルクはノアのことすごく気に入ってるみたいだけどなんで?」
「あー、清楚で可愛いよね、ヒーラーだし俺の心も癒してくれそう」
「ふーん」
「あ、ノアちゃん」
敷地の奥からたくさん荷物を持ったノアが歩いてきた。
「あ、そうだった、ノアって馬鹿みたいに荷物多いんだよな」
そう言った時には既に隣にマルクはいなかった。
マルクは光の速さでノアのところへ行き、代わりに荷物を持った。
手ぶらのノアと大量の荷物を持ったマルクが宿に着いた。
「こんなことされてもわたしはパーティーには入りませんよ、というか重力魔法使ってるので重くないですし」
「いや、君が荷物を持っているという事実が嫌なだけなんだ、気にしないでくれ」
(マルクってこんなやつだったっけ・・)
日も暮れ、宿に隣接しているレストランでご飯を食べることになった。
「明日は何時に出る?」
「朝7時に宿の下集合だ!」
「早いよぉ〜」
「当たり前だ!雪山の麓まで馬車で10時間かかるんだ!」
今回のクエストは往復20時間で2日目に雪山を登り討伐するといった3日間で行われる。
勇者パーティーの初クエストだ。
当作品を読んでいただいてありがとうございます!
10話になりました!最初の方でやめずにここまで読んでくれた方、感謝です・・!
少しでも面白いと思っていただけたら、ブックマーク登録と☆評価をお願いします!
皆さまの応援が私のパワーになります。
是非ご協力お願いいたします!!
引き続き本作品をお楽しみください!




