ラブコメの最初にあるような、ないような平凡日常
初めまして 松 力丸です!
このページにきてくださりありがとうございます。
処女作なので温かい目で見てください。(笑)
窓の外から桜の花びらが一枚風に乗って教室に入ってきた。
「ラブコメみたいな展開起きねーかなー......」
俺は外に向かって呟いた。
「そんな展開起きるわけないだろ?海音」
真後ろからの思いがけない返答に俺は慌てて体を180度傾けた。
「なんだ、総悟か......ってお前耳良すぎじゃね?」
「いや、お前の声結構大きかったぞ?」
俺はとたんにはずかしくなった。
その慌てふためいた表情を見た瞬間総悟はニヤッとし
「まあ、嘘なんだけどね?」
「ほんとにそーゆー冗談やめろってー」
「ごめんごめん」
謝罪の気持ちがみじんも感じられなかったので少し意地悪をしてやった。
「ほんとはお前も期待してんdr」
総悟は慌てて俺の口をふさいだ。
「そのことについては言わない約束だろ?」
本田総悟
俺の数少ない友達でありたまにこうしてからかったりしてくるが普通にいいやつだ。、顔だちが良く運動神経もよく勉強もそこそこ出来るという高スペックヒューマンでもある。しかし、彼には俺しか知らない秘密がある。
それは___________He is ヲタクということだ。
俺からしてみれば隠す必要がまったくないと思うが中学生の時なにかあったらしくバレることをとても嫌がっている。
「ごめん、」
デリカシーがなかったことを反省し謝った。
「俺も悪かったからお相子だよ。てか、明日サイン会行くって言ってたっけ?」
気まずい雰囲気から話題を変えてくれたので素直にその話題に乗ることにした。
「そうだけど、お前も行きたくなったか?」
「いや、遠慮しとくわ、俺「純度100%の恋」よんだことないし、あと知り合いいたらいやだから」
「今度貸してやるから一回読んでみ?神だぞ神!マジ滝かおこ先生リスペクト!」
滝かおこ
去年、江頭文庫が主催する江頭小説大賞で大賞を受賞しデビューした女性作家で
デビュー作の「純度100%の恋」は1作目と思えないほど素晴らしくライトノベル新人賞とまではいかなかったが受賞してもおかしくないほどだった。
江頭小説大賞を受賞した作家のデビュー作なのでもちろん俺は1巻が発売された日の学校帰りに買い3回読んだ。そこから俺は、すっかりファンになった。
性別以外の情報は不明なので女子高生で同じがっこうだったら……というラブコメにありそうな展開を良く妄想している。
「ありがと」
「じゃあ月曜日持ってくるわ」
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。
あと1時間頑張れば明日滝かおこ先生に会える
そう心で自分に言い聞かせた。
今週最後の授業が終わり俺は明日のために早く帰ろうと思いながら廊下を歩いてると
「かーいーとーーー」
脳がやばい、これは捕まったら帰りに寄り道に付き合わされると危険信号を発信したため俺は聞こえないふりをして早歩きモードになった。
しかし、向こうはランニングモードになったらしく気づいた時には時すでに遅し、目の前に回り込まれた。
「もぉー絶対気づいてたよね海音」
「えーと...よぉ碧」
月見碧
小さい頃からの幼馴染で俺が友達少ないと思ってるか知らないがよく構ってくる。とても可愛いので学年の宝として扱われてる。
幼馴染ってラブコメっぽくていいよねとか最近思っちゃっているので末期である。
「もぅ...まぁいいや...一緒に帰ろーよ!」
「一緒に帰るだけだよね?」
「あっ...私帰りに寄りたいところがあるの!」
いつもなら幼馴染と寄り道などラブコメ展開で最高だが今日は分が悪い。早く帰り明日に備えなければいけないからだ。
「え...いっつもなら__よろこんで!!__とか言ってノリノリで着いてきてくれるじゃん!」
「いやー、ちょっと明日の戦の準備があるからさ?」
「.......あっ!」
碧は何かを思い出したような反応をした。
「どーせ、サイン会の準備でしょ?そんな時間かかんないと思うんだけどなぁー」
「いやぁ、初めてだから色々調べんといかんし、結構かかる予定なのよ、」
ん?え?いや?ちょっと待て、俺はサイン会に行くことは碧には言ってないぞ?
「ちょっと待て?!なんでサイン会行くこと知ってんの?」
「.........えっとー...そぉ!総悟君がさっき言ってたの!」
一瞬考えた素振りがあったと思ったが特に疑う必要もないと思いそれ以上は特に言わなかった。
「...じゃあ私寄るとこあるからここで」
「おう!気ーつけてな!」
「そっちこそ妄想にのめり込んで電柱にぶつからないようにね?」
「りょ、了解です!」
「じゃあ、また月曜日!ばいばーい!」
「またな!」
「ただいまー...」
ただいま...と言っても俺の家は父は海外に単身赴任していて母はツアーコンダクターをやってるためほとんど家では1人だ。これはラブコメにありそうな事だが実際この生活は不便で仕方がない。料理もあまり上手いわけではないし、掃除、洗濯は苦手だ。この生活にラブコメのような妹がいたならこの悩みはなかっただろう。あ〜神様、妹please!
そんなことを頭で思いながら明日のサイン会の準備を済ませ寝床に着いた。
眠い。眠い。眠い。眠い。眠い。
昨日早めにベッドに入ったが滝かおこ先生がもし女子高生で同じ学校だったらと妄想しすぎて結局寝たのは2時ぐらいだ。時計を五台も設置したので無事6時起き
健康生活です、、、、、、、、、、、、、え?????などと頭の中で一人二役を
演じる。
昨日帰りにコンビニで買ったサンドウィッチを胃に詰め身支度をし家を出た。
読んで下さりありがとうございました。
投稿頻度は尋常じゃないほど遅いですが良かったら次の話までお待ちください。