ランダム異世界転生神記~最悪の特性を与えられた俺が神界に仇なすまで~
自身が認識するもの全てを、人生さえも丸々否定した一人の男子高校生、『黒水和塔』は突如として落下した巨大隕石によって世界もろとも消滅した。
意識を取り戻した矢先、息をつかせぬまま『天使』を名乗る少女が告げたのは世界の理から外れた、疎外感極まる存在である和塔への二つの選択肢、『消滅』か『転生』であった。
数十億という単位の人間の魂と融合した事により、この空間に足をつけて立っている事を知らされた彼の心に重くのしかかる罪悪感と悲壮感。とうに捨てた筈の感情に苛まれる彼の苦心など、意に介さぬかのように彼女は選択を迫る。
結果、彼が出した結論は『転生』であった。
善悪の垣根を超えて和塔が真っ先に浮かんだ答えは「生きたい」という、彼らしからぬ理由だったのだ。罪を意識した訳ではない、ただ一人の弱く純粋な少年としての心からの願いであった。
その選択を聞き入れた彼女は十億パターンの内から規定に従い、ランダムに付与する『特性』を選ぶ。そして和塔に与えられたのは『無限進化(グノーティ・セアウトン)』という、レベル上限がない代わりに成長の速度が通常の十分の一以下の、数多ある特性の中でも最低最悪の無価値他ならないものであった。
しかし潔くそれを受け取り、彼は見知らぬ地へと踏み出す。
彼に待ち受けるものは破滅(バットエンド)か、報われ(ハッピーエンド)か。
彼自身が出す答えは罪か、それともーーーー
意識を取り戻した矢先、息をつかせぬまま『天使』を名乗る少女が告げたのは世界の理から外れた、疎外感極まる存在である和塔への二つの選択肢、『消滅』か『転生』であった。
数十億という単位の人間の魂と融合した事により、この空間に足をつけて立っている事を知らされた彼の心に重くのしかかる罪悪感と悲壮感。とうに捨てた筈の感情に苛まれる彼の苦心など、意に介さぬかのように彼女は選択を迫る。
結果、彼が出した結論は『転生』であった。
善悪の垣根を超えて和塔が真っ先に浮かんだ答えは「生きたい」という、彼らしからぬ理由だったのだ。罪を意識した訳ではない、ただ一人の弱く純粋な少年としての心からの願いであった。
その選択を聞き入れた彼女は十億パターンの内から規定に従い、ランダムに付与する『特性』を選ぶ。そして和塔に与えられたのは『無限進化(グノーティ・セアウトン)』という、レベル上限がない代わりに成長の速度が通常の十分の一以下の、数多ある特性の中でも最低最悪の無価値他ならないものであった。
しかし潔くそれを受け取り、彼は見知らぬ地へと踏み出す。
彼に待ち受けるものは破滅(バットエンド)か、報われ(ハッピーエンド)か。
彼自身が出す答えは罪か、それともーーーー
プロローグ① 『否定』
2020/01/18 03:41
プロローグ② 『選択』
2020/02/04 08:37
(改)