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88話・ガッコの思惑


ここはカトンと呼ばれる町......大陸で数本の指に入るくらいの巨大な

魔法防壁を持つ事で有名な町だ......。


そのカトンの一等地の中枢部に、1つのそびえ立つ屋敷がある...

  

そこに住む者の名は『ガッコ・トジマール』と言い、カトンの町で一番の

大きな商会の主だ...。


そしてその商会の主...ガッコ・トジマールが、ある人物達が屋敷にくるのを

いまか、いまかと、待ちわびていた......。



「グヌヌ...遅い、遅すぎる!一体グリーン貴族の三人は、いつまで俺様を

待たせるつもりなんだ?」


ある男がイライラを募らせながら、グリーン貴族の三人が来るのを待って

いる。


「あの屋台の場所を乗っ取る為に、高い金を積んで呼んだっていうのに

遅れて来るとは...グリーン貴族め、礼儀がなっとらんわ!」


「が、ガッコ様!グリーン貴族の悪口を言うのはやめた方がよろしいのでは!?」


部下の一人が、ガッコに言うのをやめる様、恐る恐る注意を促す。


「貴様...何をそんなに脅えておるんじゃ...?たかが、傭兵貴族如きに...?」


「し、しかし!」


「それとも何か...?貴様はこの俺様に...カトンを裏から牛耳るこのガッコ様に...

あいつらへ媚を売って、下手に出ろと言うのか...?」


ガッコは部下を刺す様にジロッと睨みつけながら、机を指でトントン叩く。


「そ、そうです!何故なら、あの連中は四強貴族と呼ばれる内の1つ、

グリーン貴族ですよ!あの連中がその気になれば、いかにガッコ様で――――」


ガッコの部下が言葉を言い終わる前に、その部下の首から上が空を舞って、

地面にポトリと落ちる。


「ガッコ様を侮辱する者...断じて許さん!」


斬り捨てられ転がっている部下の首に、能面な表情で斬った人物がそう述べると、

剣を静かに鞘に戻した。


「おお、ファングよ...相変わらずの剣さばきだな...。剣の軌道が全く見えんかった

わ!」


ファングと呼ばれる初老の部下に、ガッコがパチパチと賛辞の拍手を贈る。


「ハ...ッ!ガッコ様にそのような勿体ないお言葉を頂けるなんて...まさに至極の

極みでございます!」


ファングと呼ばれる初老の部下が、ガッコから誉めの言葉を頂戴すると、表情が

恍惚な表情へと変わる。


「このファングの力とグリーン貴族の力を合わせれば、今度こそあの屋台の場所を

奪う事ができるな...ふふふ、あはははっ!」


「た、大変です!ガッコ様ぁぁぁ――っ!」


初老の部下とガッコが談笑している時、ドタバタと慌てた部下が叫声を上げ

部屋の中へと入ってきた。


「なんだ、騒々しい...。一体何をそんなに慌てているのだ?」


「そ、それが、ここへくる予定だったグリーン貴族のお三人が門前にて、

白銀の鎧を着た男に殺られたとの事です!」


「な、なんだとぉっ!?あ、あのグリーン貴族が殺られたというのかっ!?」


部下から伝達された衝撃な情報を聞いて、ガッコが見た目でもわかるくらいに、

動揺を露にしている。


「は、はい...それも殆ど、一方的にだそうですっ!」


「い、一方的に...あの連中が殺られた!?それはいくらなんでも盛り過ぎだっ!

あの戦闘狂が一方的に殺られるなんて...そんな訳があるはずなかろうがっ!」


更に聞かされる衝撃な情報に、ガッコが信じたくないと困惑の表情で頭を抱える。


「そうですね...いくら相手が強くても、グリーン貴族を一方的だなんて...

笑い話にしか、聞こえませんね......」


それに続く様に、ファングも信じられないと言う表情で困惑している。


「だ、だが、それが本当の話なら...いくら待ってもグリーン貴族が来ない

わけだぜ!」


く、くそ...。せっかくあの屋台の場所も、あの屋台をやっている女も手に入る

チャンスだったのに...何がグリーン貴族だ、このクソが!


「ち...予定が狂ったが、まあ...いい。あいつらを呼んだのは、あくまでも

確率アップの為だしな...ファング!こうなったら、お前に頼んでいいか?」


「ふふふ...私に全てお任せ下さい、ガッコ様!」


ガッコの頼みを受けたファングが、恍惚な表情をして片膝をついて頭を垂れる。


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