50話・女神メイーナシリーズ
ボタンを押すと僕の体が光に包まれ、その光が消えるとそこには
メイーナの武器と防具が僕の身を包む。
頭にはツインの赤い角が特徴のヘッドアーマー。
身体には見た目にも頑丈そうで、その中心にはメイーナの紋章が
刻まれたアーマー。
両手には神々しさを誇っている翼が刻まれたガントレット。
両足には太ももまでガッチリと防御されているロングブーツ。
そして、右手に綺麗な装飾品で飾られた光輝く白銀の剣。
左手にはメイーナの紋章が大きくマークされた白銀の盾。
しかし何て軽さなんだ、この武器と防具は...。まるで重さを
感じないじゃないか!
でもそのせいで、感覚が全裸になっている気分だな...。
「キャッ、凄くカッコいいですよシュン!私がシュンの為を思って
作った、究極の武器と防具だけあって、とっても良く似合ってます♪」
「え...これって、昔からある伝説の類いの物じゃなくて、僕の為に
作られた武器と防具って事?」
「むふふ...私の持てる能力を最大限に引き出し、そして作られた...
この世界で唯一無二の究極の武器と防具ですよ!」
「持てる能力を最大限って...その何分の一でもいい...頼むから、
それをこの世界の為や僕のクラスメイト達に使ってくれよぉっ!」
「嫌です」
僕のその訴えに言葉を返すのも面倒になったのか、メイーナの返す言葉には
最早、一切の感情がこもっていなかった......。
「ぐぬぬ...まぁ、いい...。この事は後でじっくり話し合うとして...今は魔族退治の
方が先だ!え~と、確か...この紋章の宝玉に触れる...だったな!」
僕は『メイーナ・ガントレット』にある宝玉に手を触れると、体が
フワッと浮かび、どんどんと空高く浮かんで行く。
女神メイーナ装備シリーズの1つメイーナ・ガントレット。これには
無重力装置が内臓されていて、僕の感覚で空中を自由自在に飛べるのだ!
「うわ...結構、空高く上がって行くな...。えっと、確か...南南西だから、
こっちかぁっ!行けえぇ!」
号令をかける様に僕が叫声を上げると、南南西の方角へ轟音を上げて
一気に飛んで行く。
――――――――――
「ナック隊長!第一班から第十班までの準備が無事に終わりました!」
「そっか、進軍の準備が終わったか...それはご苦労だったな。ではなにか
進軍の妨げが起きたら、早急、俺の所へ知らせに来い!」
「ハッ了解であります!それでは、自分はこれで失礼しますっ!」
ナック隊長と呼ばれた男へ魔族が敬礼をすると、テントに入ってきた魔族が
テントの外へと出ていく。
「そうか...進軍の準備が整ったか...。くくく...やっとだ!これでやっと、
俺達、魔族がこの大陸を侵略できるのかっ!」
ナックがテーブルに手を置き、その手の下にある地図を撫でながら、
叫声を荒らげる様に笑っている。
「くくく...さあ!悲鳴を上げよ人族共め!我らがこの日の為に作りし魔導兵器、
『グランキュード砲』の前になぁ...くくく...アハハハハッ!!」
ナックが作戦部屋から高笑いを上げて外へ出ると、自分の前にある魔導兵器
グランキュード砲が見える。
そしてそれを見ながら、ナックが先程よりも更に高々に声を張り上げる様に
叫声を荒らげるのだった。
――――――――――
「しっかし、このメイーナ・ガントレットの飛行能力って凄いな!これだけの
スピードで飛んでいるのに、空気抵抗を少ししか感じないなんて!」
「ふふん...!そこはこだわりましたからね...。本当は空気抵抗を全く、
感じない様にもできたのですけど、飛んでる感は出したかったので、
あえて、少しだけ空気抵抗を残してみました♪」
メイーナはふんぞり返りながら鼻高々と自慢ドヤ顔をしている。
「へ、へえ...それはありがたい、こだわりだね...はは」
うわ...何てどうでもいいこだわりなんだ...!これが神の...イヤ、
女神の気まぐれな遊びってやつか...。
そんなメイーナとのやり取りから、数分後......。
「ん...!あ、あれは何だ?黒い大きな箱みたいな物が見えるけど?」
僕の目線のずっと先の方に、何やら大きな黒い箱の様な物が映ってきた...。
ここまでエタらず、何とか50話まで到着です!
ブクマや評価、脱字報告や感想、本当にありがとうございます!
これからもこの作品を気楽に読んで下さい♪




