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481話・大門撃破


「な、なんだ、あの大きな青い閃光は――――――」


「こ、こっちに向かってくる!?に、逃げ―――――」


「く、くそ!あ、あれは避けようが――――――――」


「だ、誰だ!誰が放った魔法なんだ!?こんな―――」


「嫌だ嫌だ嫌だ、来るな!こっちに来るんじゃ―――」


「ぼ、防御魔法を!な!?防御魔法が効かな――――」


「こ、こんなもの、どうしようもない―――――――」


二つの大筒から発射された青い極太ビームにて、城壁を守っていた兵士達を

抵抗する暇も与えず、叫び声や断末魔を上げることもなく、大門をぶち抜いた

爆音と共に、次々と静かに消え去っていく。


『よっしゃ!狙い通りですね、主様。守備の兵士共々、大門がキレイサッパリと

消えて無くなりましたよ♪』


「あ、ああ...でも凄まじい威力だな、これ......」


メイーナの作ったマジックアイテムは、ホントどれもこれも凄い物ばかり

だなと、僕は困惑と感心の混ざった表情で苦笑をこぼしてしまう。


「......まあいい。それよりニーズ、ヌーザ!見張りの兵士達が混乱している

今がチャンスだ!さっさと里の中に侵入するぞっ!」


僕は大門が完全に消えた事を確認した後、城壁を抜けて竜の里へと突撃する為、

二人に号令をかける。


がしかし、


「.........」


「.........」


ニーズとヌーザの二人には蒼井の号令が聞こえていないのか、全くその場を

動こうとせず、ボケッとした表情で壊れた大門を見ていた。


「あ、あの~ちょっともしも~し、ニーズさんにヌーザさん。僕の声、

聞こえていますか~?」


「あ!?ご、ゴメン、シュン君。少しボーッとしちゃってた...」


「スマンな、シュン。わ、わたしも予想外な出来事に頭のやつがフリーズを

起こしてボケッとしてしまった......」


蒼井が少し声のトーンを上げ、ニーズとヌーザの二人に声をかけると、

ハッと我に返り、ボーッとしていた事に対して謝罪をしてくる。


「でもしょうがないじゃないよ!だってさっきも言ったけど、あの城壁は

神竜様の素材で出来ていて、どんな攻撃を食らおうとも、キズは愚か、

一切壊れる事のないっていう業物な城壁なんだよ!それをたったの一撃の

攻撃で粉々にして砕いちゃったんだよ!この衝撃事実にビックリでボーッと

していられずにいられますかっていうの!」


そしてニーズが喫驚と逆切れの混じった矢継ぎ早の口調にて、ボケッとして

した理由を説明すると、ヌーザもその横でウンウンと首を縦に振って賛同する。


「そりゃ、砕いちゃって当然ですよ!何故ならば、お兄ちゃんの使用している

マジックアイテムは全てメイーナ様が直々に自らお作りになられた特別特製の

アイテムなんですからっ♪」


大門が一撃で壊れた事に理不尽だと訴えるニーズに、ココがドヤ顔で蒼井の

使用するマジックアイテム全ては、メイーナの特製なアイテムだと伝える。


「は、はああ!?メ、メイーナ様!?メイーナ様って、あの人族の女神様の!?」


「シュンの鎧にメイーナ様の認めし者のみ刻む事が出来るという、あの赤い

紋章があると思えば、そういう事だったのかっ!?」


ココの説明に、ニーズとヌーザが目を大きく見開いて喫驚してしまう。


「そっか...前からシュン君の使うマジックアイテムって物凄い威力だなぁとは

思ってはいたけど、まさかメイーナ様の作ったマジックアイテムだったとは...」


「で、でも、何でシュンがメイーナ様のアイテムを持っているのだ!?」


「そうだよ、そうだよ!私も是非、知りたい!」


ニーズとヌーザが蒼井のマジックアイテムに喫驚し、そのアイテムを

何故それを持っているのかと困惑と好奇心混じりの表情で聞いてくる。


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